範馬刃牙 第186話 闘いの遺伝子



今回は動向が気になるあのキャラが再登場する。
言ってしまえば末堂の生死並みに気に掛かるあのキャラだ。
バキ読者の誰もが気になっていると言える。
今、数年の封印を経て、現代に蘇る!


さて、いきなりだがJr.が泣いていた
涙と鼻水を迸らせながら泣いている。
バキ第274話で見られた光景だ。
Jr.の動向は気になっていたものだ。
今回はJr.復活のエピソードか?
金玉を失っていそうなので、復活してもしょうがなさそうだ。

(スゴい……)
(スゴい貌だったナ…)


そんなJr.の顔を梢江は思い出していた。
って、梢江ェ!貴様かァ!!
そんなわけで我らがヒロイン!松本梢江が復活だ!
復ッ活ッ。
松本梢江復活ッッ。
松本梢江復活ッッ。
松本梢江復活ッッ。
松本梢江復活ッッ。
松本梢江復活ッッ。
松本梢江復活ッッ。
一番復活して欲しくない人が復活しちゃったよ。

そんなわけで松本梢江さんですよ。
これは決して8ヶ月遅れてやってきたエイプリルフールネタではない。トゥルーだ。
梢江と言えばバキSAGAである。
あれはバキ読者のトラウマになった。
それを払拭することは恐らく永劫に適わないであろう。

なお、あえて言う必要もないことですが、梢江は相変わらず可愛くない
記憶を美化することなく、あの頃の質感をそのまま伝えることに成功している。
少しくらいは美化して欲しかった。
というか、そもそも思い出させて欲しくなかった。

自信に溢れたJr.の顔が、刃牙の金的で脆くも崩れ去った様子を梢江は思い浮かべる。
いや、Jr.の顔はけっこう崩れたと思いますがね。
ジャックに敗れ、渋川先生に敗れ、独歩に敗れ、父に敗れ、陰嚢が破れ、その度にJr.の表情は崩れている。
もっとも陰嚢が破れた時が一番崩れていたのはたしかだけど。

(涙が………)
(洟水(はなみず)が…)
(涎が…………)
(全部が混合(まじ)り あの液体…………)
(美しかったなァ…)


相変わらず独特の美的センスを見せる梢江だ。
普通の女性なら鼻水と涎ッキモッとか言う。
でも、梢江にとっては美しいのだ。
変態って呼んでいいですか?

   ∧∧ // / // // ノヽ// /// / /´ ',   l ∧∧
  < 変 >,、 1。  / ̄`メ、./'ヽ /´ /ノ/ ,-‐‐、',   l< 変 >
  <    > |  |  く  ( 。)  u   ノ'  /-、  l〉V  l< 態 >
  < 態 > il .l1. lヽ ヘ` ===ニ       u 、⊥゚⊥ノ / /<  !! >
  < !!!  >',  ヽ. Vミキ', \\\\\\〉\\\  人ノ /VVV
∧∧VVVヽl ,',   Yミ彡',.  u   _______´___. u   /. l  ノ ノト、
変  >( t、 l ',   !   lヽ  ./,-------ヽ    u l ∧∧ \
   > ヽ  l  ',  ヽ、 l. ヽ H´ ________  }   ij. / < 変 >ミ
態  >iwi v`-l ,|ヽ   r、! uヽ,'/    ' ,d    /い< 態 >、
!!! . >iノ H  l i 1   ',ヘ、  `,\ 、______ノノ u/',l lハ<  !! >ヽ
VVV  .ノノ  l ! .l   ',. `メ、', ` ̄ ̄.  /ヽ  ',   VVVヽ ヽ

さて、第274話の続きが語られる。
梢江はJr.を抱きしめた。
当然、Jr.汁は梢江の洋服に付きます。洋服がJr.汁だらけになりました。
Jr.汁が太ももに垂れているところを見せることで、さりげなく色気もアピールしている。
この期に及んでさらなる『萌え』を獲得しようとする梢江に、我々は畏怖の念を覚えざるを得ないのであった。

それはともかく、洋服がこんなことになれば普通なら引く
だが、松本梢江はこうなってもインファイトに臨む。
さすが、刃牙の小便に引くどころか飲んだ女だ。
スカトロ趣味でもあるのか?

やがてJr.の涙は止まる。
そして、抱きしめてくれた理由を問いかけるのだった。
なお、その間にも梢江の洋服にはJr.汁がついたままだ。
ページが切り替わっても誤魔化すことのない濡れっぷりだ。
これが水も滴るいい女って奴か?

それに対して、梢江は愛でしたことだと答える。
愛=梢江!
地上最愛の女が愛を振るった。
この愛はチャンピオンだけに留まらず、ヤングチャンピオンにまで伝播するぞ。
雑誌を破壊しかねない凶悪兵器だ。
救命阿!

「愛の行為に 恋なんて必要ない」
「あなたのお母さんはあなたに恋してなくても愛してる」


梢江は男女間の好き嫌いを越えたレベルで、Jr.を抱きしめたのだった。
大いなる愛で人を包み込む女、松本梢江…
これだけならヒロインっぽいな。聖母って奴か?

恋で梢江を見ていたJr.。愛でJr.を見ていた梢江。
二人の視点には大きな相違があった。
梢江にはJr.に対する恋がなかったのだった。
アレでも心は刃牙にあったらしい。
もう妖術師には梢江がぴったりだと思うので恋でも何でもして欲しい。

「キット… ソンナ愛ヲ君ニ伝エタノハ……」
「彼…… バキ・ハンマナノダネ…」


刃牙の愛はパンツを破り捨てたくらいだと思うが、そんな愛が梢江には伝わったようだ。
梢江の胸には刃牙への愛が踊っているぜ。
何か久々に胸焼けのする愛を見せつけられた。
さすが、松本梢江である。

(恋デハ………)
(敗者ニモナレナカッタ……)


梢江を巡った恋愛バトルを繰り広げたつもりが、そもそも梢江はJr.と恋愛をしていなかった。
Jr.は相手にすらされていなかった。
刃牙が5ヶ月の間、一切登場しなかったのも、梢江と深い繋がりがあったからだろう
…いや、それはどうなんだろう…

Jr.は梢江から去っていく。
その背中は頼りない。寂しさのみが存在していた。
刃牙は試合でJr.に決定的な敗北を与え、恋愛では敗北以上の差を見せつけた。
やたらと嫌らしい勝ち方をしている。
Jr.は格闘技も恋愛も再起不能だな…

さて、時系列は現在に戻る。
梢江はトーストを口に頬張りながら登校しようとする。
古きヒロインスタイルだ。
クラシックな萌えも使いこなす。
まさしく松本梢江は萌えキャラのモンスターだ。
萌え要素の伏魔殿である咲-Saki-にも出れるんじゃないか?

そんな時に刃牙もトーストを頬張りながら現れる。
何という偶然…シンクロニシティと言う奴ですか?
ついに妖術師と松本梢江が邂逅した。
ここ数年、安心して忘れることの出来た悲劇が蘇ろうとしている。

二人は隣同士に住みながら、ここ半年は逢っていなかったようだ。
Jr.戦からピクル戦まで半年もかかっていたのか…少し意外だ。
そのうち、少なくとも2ヶ月は刑務所にいた。逢うはずがない。
獄中で出逢ってもおかしくないけど。

刃牙が獄中にいた頃はさすがの梢江も大変な思いをしたんだろうな。
友人に刃牙のことを聞かれまくったことだろう。
それでも刃牙のことを愛しているのなら筋金入りだな。

半年の間、何をしていたのか。
梢江の誘導尋問に乗って、それを刃牙は問いかける。

「幸福(しあわ)せしてた」

「だと思ってた」


相変わらず冷めたことを言う刃牙であった。
パンツを破り捨てた頃の情熱はどこへ行ったんだ?
それでも愛があるらしいから、内面では違うのかもしれない。
だとすると強がりか?

そんなことを思っていたら、梢江が雌豹の瞳になる。
数々の悲劇を生み出した冷酷な視線だ。

「本気にしてんじゃねェよッッ」

蹴った!梢江が刃牙を蹴った!
ピクルの打撃に耐えうるタフネスを誇る刃牙の顔が、梢江の蹴りによって苦痛に歪む。
この蹴りがどれほどの破壊力を誇るのか…想像に難くない。
おそらくはこれで刃牙の臀部は死んだだろう。

また、嫉妬で思わず暴力を振っちゃう素直じゃないアタシを演出することにも成功している。
今の梢江を別の作品で例えるととらドラ!の逢坂大河だ。
声優を当てるとするのならば、釘宮理恵なのは確定的に明らか。
冬コミは梢江本で盛り上がりそうだな…

[君が幸せでさえあるのなら 俺じゃなくてもいい…]
[そう割り切れるほど達観しちゃいない]
[まだ…………]
[もう少しだけ 恋愛(この)の最中(なか)に………]


刃牙と梢江はどちらからともなく、小指を結び歩き出す。
断たれたかに見えた二人の関係だったが、その実健在だったようだ。
いっそのこと一刀両断されれば良かったのに。

これから梢江が再登場する可能性がグッと高まった。
一体どうするのだろうか。
梢江ならピクルに殴りかかってもおかしくはないんだよな。
新しい妖怪核弾頭が戦線に躍り出たのだ。
次回へ続く。


そんなわけで梢江が生きていた。
てっきり死んでいたと思ったのに。
一番死亡確認して欲しくない人だったのに…
これが巨凶松本の怖さなのか?

梢江が再登場した。その意味は何なのか。
前述した通り、今後も梢江が出る可能性が高まるということだ。
災厄にしかならないな。
バキSAGA2をやれば原人復活以上の衝撃になるのは間違いないが。

さて、梢江は無視しておこう。
次の次のチャンピオンはバキが2話同時掲載だ。
2話同時掲載では話が大きく進むのが最近の慣例となっている。

しかし、一向にピクル編以降の流れが見えない。
最近、顔を出したのは勇次郎とピクルだ。
この二人の激突は必然かと見られていたがどうなるのだろうか。
2話同時掲載までには1話余裕がある。
この1話、要するに次回ではどんな話が展開されるのだろうか。


・勇次郎VSピクル
ピクルはいなくなった!ピクル編完!
…だといくら何でも投げやりすぎるだろう。打ち切り漫画かよ。
ピクルの行く末は大きな問題となる。
そして、うまくケリを付けられるのは勇次郎以外に存在しない。

そんなわけで勇次郎とピクルを戦わせるのが一番わかりやすい展開だ。
勇次郎なら刃牙のように妖術を用いてピクルとは戦わない。真っ向勝負となるだろう。
地上最強VS史上最強というカードでもあるし、盛り上がることは疑いようもない。
実現すれば連載史上最大級の激闘になりそうだ。

・ピクル編続投
ピクル編は終わっちゃいないんです。
現代の戦士はまだ残っている。
そいつらと戦う!
もう何度書いたのかわからないけど、寂海王・鎬昂昇・ガイアあたりの活躍は見てみたいんですけどね。

寂海王はもうちょっと掘り下げてもいいキャラだと思う。
鎬昂昇はドイル戦で見せた立ち回りは非常に格好良かった。あれをもうちょっと見せて欲しいところだ。
ガイアはいまいち評価されていない実力者という感じだ。ここらで真の実力を見せてもいいんじゃないか?
この3人は刃牙よりもずっといい戦いをしてくれる気がする。

・刃牙VS勇次郎
ピクルを倒した!挑戦資格あり!
こうして最終章、刃牙VS勇次郎が始まるのだ。
いや、アンタ。ピクルに負けてるじゃん。
心情的な勝ちで満足する気かよ。

内容的には刃牙はピクルに勝ったかもしれない。
しかし、勇次郎に否定された勝利だ。
親友である烈にだって否定されていますよ。
そんな消化不良の状態で勇次郎に挑んで盛り上がらなさそうだ。

これは大擂台賽の時、勇次郎に圧倒されてから、刃牙が成長したという描写がないのも影響しているんだよな。
特に成長した様子もないのにオリバやピクルと対等に戦われても困るというものだ。
一度修行をやり直してみるか?

・新展開
新たな強敵と刃牙は相まみえるのだ。
でも、そうなると問題は誰と戦うかだよな。
かつては筋力一番と思われたオリバは勇次郎に余裕で負けた。
トップクラスの実力者、烈・克巳・ジャックですらピクルに負けている。
そして、そのピクルも刃牙に翻弄され…
もう刃牙の相手となるのは勇次郎以外にいない気がする。

ここから下手に刃牙と対等の強敵を出すと、ピクルのありがたみが薄れてしまう。
それは間接的にではあるが、烈や克巳の評価を下げることに繋がりかねない。
ここから新キャラを出すというのはかなり難しい。
いや、板垣先生なら斜め上の発想でアイディアを出しそうだけど。

やっぱり、範馬脳は伏線なのかなぁ。
範馬一族は血ではなく、範馬脳をしている人間を指す!
とか言い出して範馬脳を持った人間を集めるとか。
そして、ジャック兄さんの扱いがあまり良くない理由は脳にあることが判明する。

・バキSAGA2
梢江が再登場したということは、バキSAGA2の予兆だ。
いや、ふざけんなよと思われそうだが、ところがぎっちょん!
かつてはネタキャラ街道を走った克巳が、ピクル戦を経ることで一人前の男に進化した。
あの成長と激戦は感動に値するほどのものだと思う。
(だからこそ、妖術で優位に立った刃牙が憎たらしいわけだが、それは別の話)

そんなわけで梢江も克巳のように成長すればいいのだ!
読んでいて感動を覚えずにいられないほどの、SAGAをやってしまえばいい。
例えばSAGA中に刃牙が白血病で亡くなるが、梢江は刃牙の子を身に宿すとか。
ケータイ小説並みのプロットで読者の涙をゲットするのだ。

・第2回最大トーナメント
困った時の天下一武道会。
インタビューでドラゴンボールの担当が仰っていました。
そんなわけで第2回最大トーナメント開催ですよ。
今までの強者を総動員させた究極の最大トーナメントにするのだ。
郭海皇を初めとして、勇次郎やピクルも出るぞ!
超特大規模の最終章になるに違いない。
あ、もちろん、空気を読まずにムエタイも出場しています。

・みつどもえアニメ化
おめでとうございます。


個人的には烈や克巳のその後も見てみたいものだ。
アフターフォローは大事ですよ。
ジャック兄さんとか今後が不安だ。
フォローをする場面で叩き伏せたのが刃牙という男であることを、決して忘れてはならない。

バキの面白いところは脇にいるキャラにも強い魅力があることだ。
例えば厚木基地に集まった8人の戦士はそれぞれキャラが立っている。
やや使い捨て気味だったゲバルも、もうちょっと違う一面を覗いてみたい。
こうして様々なキャラの活躍を期待してしまうのだが、その中に刃牙がいないのが不思議だと思った。
主人公よりも周りのキャラに期待してしまうのもバキの面白いところなのか?



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