範馬刃牙 第192話 腕力家



今回も無能総理波斗山の出番が来る。
何故にここまでアホの子にするんだ?
言ってしまえば徳川光成以下のアホの子ですよ。
もうダメ。格闘技界で言えば花田だ。
加藤にだって負けられる!


さて、主民党本部。民主党じゃないよ。
そこで内閣総理大臣、波斗山征夫は主民党幹事長である大沢一郎にある映像を見せられてた。
それは勇次郎を撮影したものだ。
映像は大沢幹事長が個人的に所有しているものらしい。

勇次郎は衆民の中に紛れている。
街中で撮影したものなのだろうか。
勇次郎の服装はいつも通りの漆黒の胴着だ。
限りなく目立つ。
だが、勇次郎はこの服装で息子のストーキングを実現させた男だ
実は案外目立たないのかもしれない。

「身長――――推定190センチ」
「体重――――推定120キロ強」


ここで推定とはいえ勇次郎の未公開データが語られる
勇次郎の身長と体重は連載史上一度も言及されていない。
せいぜい挙げるとすれば、郭海皇戦で体重が100kgを越えると言われた程度だ。
そんなデータが(あくまでも推定とはいえ)初めて明かされた。
バキ読者としては非常に興味深い。

格闘家にとって、身長と体重は重要なファクターだ。
とりわけバキ世界においては、身長の時点で勝負がついている場合がある。
リーガンとか除海王とか。
巨漢は噛まれる。これ、センター試験に出るよ。

さて、勇次郎のデータは190cmに120kgだ。
体格としては恵まれている範疇に入る。
それでいて思ったより普通だ。
花山さんのようにやたらと重いこともない。
力み一点主義とはいえ、バランスが大事ということだろうか。

勇次郎を見て波斗山征夫は冷や汗を流す。
それほどの迫力があるのだった。
前回の調子こいた台詞はどこへ行ったことやら。
波斗山総理は勇次郎の風貌を悪魔的と評し、それに対し大沢幹事長は悪魔そのものと返答する。
きっと風貌だけじゃなく頭の中も悪魔だ第184話)。

「範馬勇次郎という人物は この世でたった一人の腕力家なのです」
「腕っぷし一本 全てを実現する」
「全男子の憧れですよ」


波斗山総理に勇次郎のファンなのかと問われ、大沢幹事長はこう返答する。
生粋の政治家においても、勇次郎の存在は憧れであった。
そんな勇次郎を知らなかった波斗山総理である。
ボンクラだ。

さて、波斗山総理は勇次郎を狙撃出来るのかと問う。
この野郎…タブーに触れやがった…
ライフルで狙い撃てば勇次郎を倒せるのではないか。
現に最大トーナメントで勇次郎はライフルに不覚を取っている。
あれが勇次郎の敗北じゃないかと言われることがある。
勇次郎にとっては消したい過去なんだろうな。
一番消したい過去は鎬紅葉に握力で五分ったことなのは言うまでもない。

だが、それを大沢幹事長は否定する。
そりゃそうだ。
今の勇次郎はライフルを克服している!もうライフル無理!
きっと、そうなんだ。
最大トーナメントまでライフルが苦手だということにもなるが、無理。

「友好条約を結んだ米国(アメリカ)を敵に回すことになる」

大沢幹事長が否定した理由は、戦術的な理由ではなくアメリカを敵に回すことになるという政治的な理由であった。
ぬう、これはつまりアメリカを敵に回す覚悟があれば、勇次郎を狙撃することも可能ということか?
いや、アメリカ自体が狙撃してしまえば…
そんな質問を波斗山総理はする。
勇次郎を狙撃出来ること前提で話が進んでいるのが寂しいな。

「それもない 何故なら全世界がOgreと手を組みたがっている」

「範馬勇次郎は今や―― この世でイチバン強力な兵器です」
「彼を味方に引き入れることは―― 大国に勝つ唯一の方法なのです」
「そんな重要人物 一体誰が――どの国が狙うというのです」


勇次郎は本人の実力に加えて、政治的な理由で保護されているということか?
持っているだけで他国を圧倒出来る存在を手放すわけにはいかない。
ガンダム00でも各国の仇敵ガンダムを撃破する以上に鹵獲することを優先していた。
目の前の敵を倒すだけでなく、その先のことを考慮した戦略単位での思考が必要とされるのが国を治めるということであった。

では、勇次郎は核よりも強力なのか。
そのことも問いかける。
しかし、勇次郎は普段は街中で暮らしている。
そうした状況下で核を使うことは町人を大量に殺すことになってしまう。
そんなことは出来やしないと、大沢幹事長は反論するのだった。
勇次郎は無意識下に民衆を人質にしていた。

「仮に国会議員が 仮にピアニストが 仮に漫画家が 仮に軍人が 仮にロック歌手が」
「彼がもし――」
「勇次郎の腕力を持って生まれたなら」
「誰もが腕力(ちから)で夢を実現したハズ」
「誰もがOgreを歩んだハズ」


大沢幹事長は勇次郎への憧憬を力強く語る。
腕一本のみで己のワガママを通す。
勇次郎の生き方はバキ世界の男たちにとって、一種の理想型なのだろう。
刃牙も悪感情を抱けなくなるのも無理がないかもしれない。
勇次郎並みの力さえされば、もうちょっと可愛い彼女を作ることだって…

「全ての職業は 腕力の代用品だと………?」

大沢幹事長の発言を要約するとそうなる。
そのことを大沢幹事長は静かに認める。
勇次郎はただ最強なだけではない。
あらゆる点でバキ世界の頂点に立つ男なのだ。

勇次郎のことは総理大臣ですら知らなくともいい。
大沢幹事長は語る。
どれだけ低く見られているんですか、波斗山総理。
たしかに勇次郎のことを知ったとしても、それに対して何か出来るわけでもない。
ないけど、一般常識?として知っておこうよ、波斗山総理。

だが、それならば何故大沢幹事長は勇次郎のことを波斗山総理に伝えたのか。
曰くほんの少しではあるが風向きが変化(かわ)ったらしい。
それはつまり、勇次郎を脅かすかもしれない存在、刃牙の台頭だろう。
そんな刃牙は自宅にいた。
何をしているのだろうか。

(親子なんだ……)
(ほんの暫く…………)
(こうして暮らそうぜ…………ッッ)


勇次郎のリアルシャドーを創り出していた!
こいつ…全然懲りていねえ…
汚いなさすが刃牙きたない。
リアルシャドーからまだ卒業していないのかよ。
決戦へ向けてトレーニングを開始したのはいいが、リアルシャドーなのが大減点だ。
もう300kgのカマキリを想像しておけ。
100kgのカマキリの3倍強いぞ!

しかし、勇次郎のリアルシャドーって創造出来るものなのか?
刃牙はピクルのリアルシャドーを生み出すことは出来なかった(第139話)。
ピクルには最終形態といった未知の力が秘められていたからだ。
同じように勇次郎の実力もまだ全てが発揮されているとは言い難いだろう。
勇次郎の強さは底知れないものがある。底なんてないのかと思ってしまうほどだ。

そんな勇次郎をリアルシャドーで生み出す…
無謀だ。
多分、意味がない。
というか、仮想勇次郎をリアルシャドーで補えるなら、ピクルと戦った意味ってあったのか?
ピクルが東京のどこかで泣いているぞ。

勇次郎は国家単位で注意するべき人物だ。
その勇次郎と刃牙は戦おうとしている。
…返り討ちに遭う姿しか思いつかない。
ピクルと互角以上に戦えたのは妖術のおかげだ。
でも、妖術は勇次郎には通用しないだろう。
大丈夫か?刃牙?

とりあえず、決戦の日までリアルシャドー勇次郎と戦い続けるのだろうか。
ボコボコにされて決戦当日には死んでいたりして。
刃牙はマゾだから死ぬほど殴られてもリアルシャドーを止めない!
むしろ、気を失ってもリアルシャドーは消えない!
恐るべき範馬脳の力であった。

もしかして、次回からリアルシャドー勇次郎との戦いが始まったりして。
カマキリの悪夢、再びだ。
解説は烈海王と花山薫が務めよう。
わざわざ地下に入って解説してくれるぜ。
…いや、勘弁してください。
次回へ続く。


勇次郎は核兵器よりも危ない!
ダメ総理、波斗山征夫は2週に渡って冷や汗を流すのだった。
核兵器よりも危険な男が国内で争おうってのに、何をのんびりしているんだか。

それにしても勇次郎を狙撃出来ること前提で話すあんたらはダメだ。
大沢幹事長は勇次郎のファンだろうに。
いや、心の底では勇次郎は狙撃されても核でも死なない。
ただ波斗山総理に合わせただけなのかもしれないけど。

勇次郎は瞬間移動に等しい機動力と人を軽々と破壊する腕力の両方を備える。
要人の暗殺にはうってつけだ。
その気になれば内閣総理大臣の暗殺も可能であることは既に証明している。
一国の指導者を容易く暗殺しうる力を持つ…
核兵器と比肩しうるほどの危険性だ。
そりゃあ各国にとって何とか味方に引き入れたいですよ。

そして、刃牙はリアルシャドーだ。
リアルシャドーかよ。
こっちもこっちで核兵器に対抗しうるな。
例えば全世界にSAGAのリアルシャドーを流せば…アワワ。
人類史上最低最悪のテロが勃発するのは間違いない。

でも、リアルシャドーしてどうするんだよ。
先ほど書いた通り、勇次郎の底は知れない。
勇次郎を倒すということは今まで触れられなかった勇次郎の本気に触れるということだ。
その領域は刃牙も見たことがない。
ピクルの最終形態を見切れなかった以上、刃牙にそれを想像することは出来ないだろう。
へっぽこ勇次郎しかリアルシャドー出来そうにないな。

だが、ここで刃牙の発言に注目したい。

(親子なんだ……)
(ほんの暫く…………)
(こうして暮らそうぜ…………ッッ)


親子…暮らす…
このキーワードから察するに、戦うためではなく父親としての勇次郎と接するために生み出したのかもしれない。
とりあえず、リアルシャドー勇次郎とリアルシャドー遊園地に行ってみるとか。
せっかくのリアルシャドー休日を親子水入らずで楽しめ!
あ、勇次郎の親馬鹿っぷりは何度も見ているので、刃牙は容易にリアルシャドーで作り出すことが出来ます。



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