戦姫絶唱シンフォギアAXZ EPISODE05 虚構戦域に命を賭して



美少女がたくさんのアニメらしくとりあえず脱ぐキャラが現れた!(なお、男)
ブヒィイイイイ! ブヒィイイイイイイイイ!(なお、男)
こんなのが秘密結社の大ボスなんて一体どうすればいいんだぁ……(なお、無能)




王大人死亡確認。
装者たちは無事に黄金錬成の直撃を避けたのだった。
結果的にではあるがアダムが出張ったおかげで装者たちは窮地から逃れることができた。
FF10じゃあるまいしあと一押しで死ぬ瀕死の相手に最大の一撃は意味がないのだ。




「何が……一体どうなって……?」

「風鳴機関本部が……跡形もなく……?」

「マリアさんたちはッ!?」

装者たちはイグナイトモジュールを一撃で無効化、戦闘不能となったわりには意外と平気そうだ。
しかし、風鳴機関本部が消え去ってしまったのだった。
装者じゃなく風鳴機関本部が、引いてはバルベルデドキュメントが狙いだった……のなら、アダムは行動には理由が出てくる。
でも、無能だからなー。
ともあれ、殉職なされた風鳴機関の職員には合掌。
戦闘が始まった段階で避難していたかもしれないけど。




「しっかりするデスよ、マリアッ!」

「マリア……ッ!」

二課装者以上に不安だったF.I.S.装者たちだがこちらも意外と平気そうだ。
イグナイトが解除されているが、通常のギアを維持している。
てっきりイグナイトモジュールは自力での解除は不可能でカウントオーバーでのみ解除、また通常ギアを経ずに生身に戻るのかと思っていたが違うのだろうか。
適合係数の低下でイグナイトモジュールが強制解除されたから、通常のギアになっているとか?
おっさん! 説明頼む!
なお、切ちゃんだけ瓦礫に埋まっていた。



「生き……てる……?」

血涙の女、マリアも今回は血涙を流さずに生きていることを認識する。
死ぬ気で、最低でも血涙を流す気でイグナイトになったであろうに、わりと平気そうなのはたしかに意外である。
絶大なリスクを背負って出撃したF.I.S.装者たちであったが、血涙も流さずに無事に生還したのであった。
血涙を流していたらそれで盛り上がっていたのに……血涙で盛り上がる謎アニメ。



というわけで、アバンが終わったところで今回のOPの変更点。
アダムとティキが本編で顔出ししたので、最後のカットで顔を見せている。
物語の進行に応じたカットの変更はG以来である。
GXの頃にはカットの改良こそあったものの、変更がなかったのでちょっと寂しかったのでこれは嬉しい。



「敗北だ……徹底的にして完膚なきまでに……ッ!!」

というわけで、生存こそ果たしたものの完敗と言ってもいい結果であった。
キャロルたちに勝ったのだから今の装者たちの戦力はかなりのもの……
と思いきや、手も足も出せずに負けてしまった。
戦術どころか戦略の大前提を覆してしまう敗北と言えよう。
やはり、アンタが出張るしかないな!





「ついに現れたパヴァリア光明結社統制局長――アダム・ヴァイスハウプト」
「そして――」


「錬金術士共のファウストローブ……ッ!」

アダム・ヴァイスハウプト、この裸体を完全に撮影されていた。 よし、Twitterとかに晒そう!
そんなわけで身バレに名前バレである。
登場20秒で全裸になったとはいえ、一応は謎の人物なわけだしすぐにアダムと断定するのは……
あ、サンジェルマンが「統制局長アダム・ヴァイスハウプト」ってご丁寧に言っていた。
大事な情報をあっさりとうっかりと漏らしていた。そりゃバレる。
アダムは無能かもしれないがサンジェルマンはサンジェルマンでどこか抜けている。 語りたがり屋な性格が災いしたのだ……多分。






「打ち合った瞬間にイグナイトの力を無理矢理引き剥がされたようなあの衝撃は――」

「ラピス・フィロソフィカス……賢者の石の力だと思われます」

翼はイグナイトを破られた時のことを思い起こす。
ここで役立つのは錬金術に詳しいエルフナイン。
力で強引に制されたというよりもラピス・フィロソフィカスの特性によるものだった。
この辺、用語解説で不自然に触れなかったのはエルフナインに仕事をさせるためなのだ!

ところで風鳴先輩よ。
やられた順番はクリス→翼→響じゃなくて、翼→クリス→響だからな。
まるでクリスが(いつものように)一番にやられたみたいに改竄するんじゃない。






「完全を追い求める錬金思想の到達点にして、その結晶体」
「病を初めとする不浄を正し、焼き尽くす作用を以て浄化する特性にイグナイトモジュールのコアとなるダインスレイフの魔力は、為す術もありませんでした……」


「とどのつまりはイグナイトの天敵――」
「この身を引き裂かんばかりの衝撃は強制解除によるモノ……ッ!」


「決戦仕様であるはずがこっちの泣き所になっちまうのかッ!!」

作品によって扱いが異なるため、設定がふわふわしているラピス・フィロソフィカスこと賢者の石だが、シンフォギアにおいては霊薬としての解釈をベースとしているようだ。
呪いの剣のダインスレイフを母胎とするイグナイトモジュールはラピス・フィロソフィカスの特性によって無効化されてしまうのだった。
イグナイトモジュールジャマーである。
対抗するにはイグナイトモジュールジャマーキャンセラーが必要だな!

イグナイトモジュールのキャンセルは全力でアクセルを踏んでいる最中にいきなりエンジンを切るようなものだろう。
そんなことをすればエンジンは絶大なダメージを負って故障するわけだし、同じように装者たちもダメージを負ったのだろう。
GXで大暴れしたイグナイトモジュールはその強さこそ健在であったが、ピンポイントで無効化するアイテムの登場によって打ち破られてしまうのだった。
その辺、意外とインフレしないように作られているのがシンフォギアである。 第1期ラスボスのフィーネさんも以後のシリーズには実はいない完全聖遺物の重武装で、XDと真っ向から渡り合って未だに最強クラスである。
完全聖遺物と完全聖遺物の対消滅がなければどうなっていたことやら。

また、本編でもサクッと魔力という単語が出てくる。
魔力と一言に言っても、シンフォギアのパワーソースはフォニックゲインに想い出と多彩である。
魔力に関しての説明が求められる。
フォニックゲインや想い出を聖遺物や錬金術を行使するために必要なエネルギー、魔力と変換する機構がシンフォギアだったり想い出の焼却だったり?
アダムはその魔力を変換せずに行使できる例外の化け物とか?





「東京に搬送されたマリアさんたちは大丈夫でしょうか……?」

「精密検査の結果次第だけど、奇跡的に大きなダメージは受けてないそうよ」

(LiNKERを介さないギアの運用、ましてやイグナイトによる身体への負荷)
(絶唱級のバックファイアを受けてもおかしくなかったはず)
(なのに――……)


マリアさん、死んでまうん? と不安がらせておいて、無事に平気なのであった。
そのことに関してきっと無事と言いながらも、無事であることを訝しむエルフナインであった。
マリアはGX第4話でLiNKERなしでのガングニールの行使の結果、血涙を流している。 今回はイグナイトの使用とあの時よりも遙かに過酷な条件でギアを用いたのに血涙なしだった。
前例から考えると訝しむのも無理がない。
ある意味では血涙の期待を裏切られたとも言えよう。
血涙はシンフォギアの一大イベントなのに……




「風鳴機関本部は現時点を以ての破棄が決定した」
「各自撤収準備に入ってくれ」


「バルベルデドキュメントが解析できていれば状況打開の手がかりがあったのかな……」

バルベルデドキュメントは無事に焼却されたようだ。
せっかく松代まで来たのに……
○○のために××の町へ行こう→○○がダメになった!というRPGらしい展開ですね。
もしかして、脚本の人はRPGを作ったことがありますか?
ただ無意味に焼却されたのならバルベルデドキュメントの意味がまるでなくなる。
なので、重要な事実が隠されているのだろう。
ラスダン突入、具体的には第11話くらいで明らかになりそう。




「司令……『鎌倉』より招致がかかりました……」

「絞られるどころじゃ済まなさそうだ」

ここで鎌倉から、つまりは訃堂からの通達が来る。
通信機に風鳴の家紋(らしき物)が表示されるだけで意図を察する辺り、訃堂の存在の大きさがわかる。 そして、家紋を見ただけであの緒川さんが冷や汗を流している。
風鳴関係者一同にとって訃堂は相当な存在感なのだろう。
しかし、弦十郎に直接連絡すればいいのに……
もしかして、着拒してます?



さて、場をかき回すだけかき回した全裸男、アダムは幹部たちが潜伏しているホテルに赴いていた。
あ、ちゃんと服を着ている。
さすがに常に裸というわけではないようだ。
裸でもおかしくないけど。

アダムが読んでいる本は「VOICE PRINTS OF THE GOD」、直訳で神の声紋である。
つまり、統一言語……?
何らかの意味がありそうな本である。
あと著者は多分金子彰史。





「ラピスの輝きはイグナイトの闇を圧倒――勝利は約束されていた」
「それを……」


「下手こいたらあーしたち、こんがりサクッチュワーだったわよ」

「しかもその上、仕留め損なっていたというワケダ」

アダム、部下たちから総攻撃を受ける。
確定していた勝利をなかったことにされたばかりか、下手すればやられるところだったのだ。
そりゃ文句を言いたくなる。
なるが、堂々と文句を言われている辺りに3人のアダムの評価がどれほどのものかがわかる。 本当に無能らしい。
てめえさえいなければさあ!僕は幸せに錬金術できたんだよ!お前さえいなければ!!!絶対にゆるさないぞ!お前絶対に許さないから!!



なお、装者たちの偵察にはカエルを使っている模様。
プレラーティ、どんだけカエルが好きなんだ。






「みんなッ! せっかくアダムが来てくれたんだよ?」
「ギスギスするよりキラキラしようよ☆」


そんなアダムをティキは物理的にキラキラしながらかばう。
せっかくアダムが来たんだしな!
そのアダムが来たせいでややこしいことになっているんだけど。 というわけで、サンジェルマンの反応は冷たい。
3人がティキへの反応が鈍いのもアダム大好きだからだったり?
無能上司を慕う人とは付き合いにくいわな……




「どうどう、ティキ」
「だけど、もっともだね、サンジェルマンたちの言い分は」
「いいとこ見せようと加勢したつもりだったんだ、出てきたついでにね」


やらかしたくせに反省の色なし。
そりゃカリオストロもプレラーティも無能統制局長を見る目になろうというものである。 そして、相変わらず倒置法マニアっぷり。
……嫌われているのは無能なだけじゃなく、倒置法を多用するややこしさもあるんじゃないか?





「でも、やっぱり……君たちに任せるとしよう、シンフォギア共の相手は」

「統制局長、どちらへ」

「教えてくれたのさ、星の巡りを読んだティキが」

そして、またも独断専行である。
よりにもよって計画の中核を担うであろうティキを連れての独断専行だから、サンジェルマンはもう気が気じゃないだろうて。
止めて!
アダムの勝手な行動で、心労を増やされたら、計画遂行のために頑張ってるサンジェルマンの胃袋に穴が空いちゃう!
お願い、死なないでサンジェルマン!
あんたが今ここで倒れたら、カリオストロやプレラーティの仕事はどうなっちゃうの?
話数はまだ残ってる。
ここを耐えれば、シンフォギアに勝てるんだから!
次回「サンジェルマン死す」。
ラピススタンバイ!




「成功したんだろ、実験は」
「なら次は本格的に行こうじゃないか」
「『神の力』の具現化を――」


その神の力が響によって破られているのですが、それは……
だから、破られた理由の解明を打診した。
却下。
だから、シンフォギアを倒そうとした。
あと少しで勝利というところで何となく横槍入れて無効試合にしてしまう。
だったらどうすればいいんだよ!
もうシンフォギアは任せるからこっちはやりたいことやる!
……うん、これは無能だ。
振り回される身にもなって欲しい。
雑に力でパヴァリア光明結社のトップに立っているだけに、やることも雑であった。泣けよ、サンジェルマン。




さて、切歌と調はアルカ・ノイズの前に立っていた。
構えるのはペンダントである。
LiNKERなしで戦った昨日の今日なのにシンフォギアを纏う。
2人が抱えた焦燥感は相当のようだ。





「Zeios igalima raizen tron――」

切ちゃん、変身!
あれ……? 何か普通の美少女に見えるような……
目を閉じて黙っていれば美少女説浮上。







というわけで、AXZverの変身バンク!
あら、可愛い。
型式番号は「SG-i02 Igalima」。
二課装者のrシリーズ、アガートラームのxに続いて、イガリマとシュルシャガナは新たなiシリーズのようだ。
SGはSymphoGearであることはわかるが、シリーズを示す英字は不明だ。
rはRelicで聖遺物、アガートラームは謎なのでx扱いだとは思うけれど、iはよくわかりませんね。








「んにゃああああ――デースッ!」

パンツ見せすぎぃ!
変身バンクくらいは真っ当に可愛いくせにパンツを見せすぎである。
いや、可愛いから見せるのか?
というわけで、装者随一のパンツ力を見せつけるのであった。
とんでもない雌豚だよ!






新曲「デンジャラスサンシャイン」を唄いながら、LiNKERなしギア特有のスパークを見せつつも、得意の「切・呪リeッTぉ」で一掃しつつ、ミカ戦で使った「対鎌・螺Pぅn痛ェる」を構える。
「対鎌・螺Pぅn痛ェる」はユニゾンしていたとはいえ、ギア改修前にしてミカのカーボンロッドを叩き折る破壊力である。
すげえよ、ミカは。
違った。
すげえよ、切ちゃんは。







「シュルシャガナの刃は全てを切り拓く無限軌道ッ!」
「目の前の障害もわたしの明日もッ!!」


調も切り裂きながら裾を鋸にする「⊿式・艶殺アクセル」を放つ。
調はキャロル曰く適合係数が一番低い。
つがいの切歌よりも低い。
なので、切歌よりギアの運用が辛そうだ。





「絶対鋭利のイガリマはその気になったら、幽霊だって、かみサマだって、真っ二つデスッ!!」

おう、お前は3.5で幽霊嫌いを見せたんだけどな。
フィーネをSATSUGAIした実績があるので言葉に嘘はないのだけど。
ここでかみサマを真っ二つと言っているのが気になる。 シンフォギア世界における神、カストディアンの影が今まで以上に感じられるのがAXZである。
……もしかして、カストディアン特攻持ち?




ギアのバックファイアに苦しんでいると目の前に現れたのはナスターシャ教授の置き土産、バナナノイズである。
このバナナノイズの解剖器官は目立つ頭部ではなく尻尾の部分である。
回転させて攻撃する他、頭を引っ込めて逆立ちになり滑って攻撃することもある。
なお、本編では一度も攻撃したことはない。 アルカ・ノイズ、ギア改修後はやる気ないからなぁ……




「あの子たちッ! 無茶を重ねてッ!!」

「マリアさんッ!」

「もういいのかッ!? そっちだって大変だったんだろッ!!」

マリアはあっさりと復活していた。
さすが装者随一のフィジカル……というのもあるにせよ、本当にダメージが少なかったことがわかる。
もうマリアさんの血涙は見られないんだね……





切歌は大技「断殺・邪刃ウォttKKK」を出す……はずがバックファイアで失敗に終わる。
シンフォギアの必殺技は大技ほどバックファイアが大きい。
なので、LiNKERなしで適合係数不足の状況下では耐えられないのであった。
マムの面影を見て躊躇したとかそういう理由ではないはず。





「――切ちゃんッ!?」

あれ……何か切ちゃんが美少女っぽい……
やはり、目を閉じて黙っていれば美少女説。
ともあれ、敵の目の前で意識を失うとは大ピンチである。
切ちゃん、裸に向かれちゃうのん……?



「大丈夫……?」

と、思いきや訓練であった。
XDで嫌というほどに繰り返された訓練だ。 XDではAPを幾度も削ったシミュレーターによる訓練だが、本編ではほとんど使われていない。
Gの時にF.I.S.が回想で使っていただけである。

そんなシミュレーターが本編に再登場した。
本当に久し振りの登場なのにXDで何度も何度も繰り返したおかげで違和感がねえよ、チクショウ。
あまりにも訓練を繰り返したからか、3.5では設定を訓練に絡めていた。
それでも勢い訓練したけどな! 本当に便利な設定だな!



「LiNKERもないのにどうしてッ!?」

「わたしたちがLiNKERに頼らなくても戦えていれば……あんな――」

3.5の描写を見るにLiNKERを減らした上で行う訓練はあっても、LiNKERなし訓練はなかったようである。
なので、LiNKERなし訓練は相当に辛いしそれ以上に危険なのだろう。
それでも訓練を行うのはちゃんと出撃できれば、先の戦闘も別の結果になったのではないかという思いからだった。
二課装者との距離が縮まるごとに力になりたい想いは強くなっていくのだが、現実は空振る一方である。
決してAPが余っていたとかそういう理由ではないのだ。





「――だからってッ!」

「平気」
「それより訓練の続行を」


「LiNKERに頼らなくてもいいように適合係数を上昇させなきゃデス……」

用語解説曰く訓練をすれば適合係数の上昇が見込める。
が、その訓練はあくまでも精神的なものであり自信を付けることに意義があるわけで、別にギアを纏う必要はない。
自信が付くのならOPのようにランニングでも構わないのである。
でも、焦る2人としては「LiNKERなしでギアを扱える」という自信が欲しいわけで、だから、こうした自傷行為に等しい訓練を行っているのだろう。
何ともネガティブループに陥っている。
トマトを作ってみては如何か。





「ダメだよ、こんな無茶ッ!」
「一歩間違えたら死んじゃうかもしれないんだよッ!!」


「……経緯もよくわからないままに、十分な適合係数をモノにした響さんにはわからないッ!!」

「………………ッ!!」

響に対して調は久し振りに厳しい言葉をかける。
かつては響に剥き出しの敵意を向けた調だが、和解してからは親愛へと変わっている。
偽善という言葉を謝りたいと考えていたし、前回の救助の際も響の元に駆けつけた。
切歌がクリスへの憧れを見せるようになったように、調も響に憧れている部分があるのだろう。
一方で憧れは嫉妬にも近しいわけで、そうした想いが調は直情型なこともあって思わず零れてしまったのだった。
死ぬ気になって頑張っているのにその頑張りを止められるとイラッとしてもおかしくはない。

そして、響は洸の娘だけありこういう時に地雷を踏んでしまう人間である。 悪気はないけどついうっかり相手の気にしているところに触れてしまうのだ。
某防人さんがそれでキレた。
もっとも、真っ直ぐ触れるからこそ、心に届くこともあるのだけど。



「いつまでもみそっかす扱いは、死ななくたって死ぬほど辛くて死にそうデス……ッ!!」

フィーネ問題で実際に死のうとした人間が言うと何か説得力あるっすね。
いつまでも手紙扱いは死ななくたって死ぬほど辛くて死にそうデス……




「……やらせてあげて」

「マリアさんッ!?」

「2人がやりすぎないように私も訓練に付き合うから」

「適合係数じゃなくこの場の馬鹿率を引き上げてどうするッ!!」

おっ、F.I.S.装者ミッションかな?
長い付き合いだけあって、切歌と調の焦燥感を理解しているマリアだった。
しかし、周りからすれば無茶したばかりなのに訓練するのは不安なのだろう。
そこまでイベントアイテムが欲しいのか?
そりゃたしかにイベントがない時は稼ぎ効率が1/8に落ち込むと言っても過言じゃないが……




「いつかきっとLiNKERは完成する」
「だけど、その『いつか』を待ち続けるほど、私たちの盤面に余裕はないわ」


実質的に最大戦力のイグナイトが敗れてしまうくらいには状況は切迫している。
イグナイトなしではキャロルに勝てなかったわけだし、このままでは戦えば負ける未来が待っている。
戦える人数を増やして対抗するしかないが、それが難事となかなかに困った状況である。
安パイを切れば何とかなる状況じゃないとなれば、イベントアイテムを稼ぐしかないのだ。





「……方法はあります」
「LiNKERの完成を手繰り寄せる最後のピースを埋めるかもしれない方法が」


「最後のピース……?」

「本当デスかッ!?」

「ウェル博士に手渡されたLiNKERのレシピで唯一解析できていない部分――」
「それはLiNKERがシンフォギアを、装者の脳のどの部分に接続し負荷を抑制しているかです」


ここでエルフナインが解決策を示す!
謎とされていたレシピで解析できていない部分は脳のどこに接続するかであった。
自信で適合係数が上がるのだし、思考が関わる脳が最後のピースになるのも道理か。
肉体的な適性もあるのだろうしそこもLiNKERはカバーしているかもしれないが、それ以上に精神的な部分が重要なのだ。
想いの力が大きな力を持つ世界観だしそうもなるか。
愛でどうにかなるしな!
……もしかして、最後のピースって愛?




さて、解説の中で出てきたエルフナインの研究室。
相変わらず錬金術を使っているようで。
あと試作型LiNKERらしきモノがブルーハワイ味。



「フィーネやF.I.S.の支援があったとはいえ、一からLiNKERを作り上げたウェル博士はイロイロはともかく、本当に素晴らしい生化学者だったと言えます」

「『素晴らしい』……?」
「ゾッとしない話ね」


偉人の多くは後世において評価される。
そんなわけで死後、ウェル博士の研究が評価された。
……マリアの評判は悪いけど。
ウェル博士は凄いには凄いけど酷いしおかしいし面白い顔をする人だから、素直に褒めがたいのだろう。
多分、エルフナインはウェル博士の変顔を知らないからこんなことを言える。 変顔を見れば凄い人から面白い人へマッハでシフトチェンジ。




「鍵はマリアさんの纏うアガートラームです」

「白銀の……私のギアに?」

おう、誰も白銀とか言っていねえよ。
妹から引き継いでお気に入りなのはわかるけど盛るなよ。
そんなわけで鍵はアガートラームであった。
この辺、わりと特別待遇なのは前世の行いによるものか。






「アガートラームの特性の一つにエネルギーベクトルの制御があります」
「土壇場に度々見られた発光現象――あれは脳とシンフォギアを行き来する電気信号がアガートラームの特性によって可視化、そればかりかギアからの負荷をも緩和したのではないかとボクは推論します」


アガートラームの特性によって負荷を軽減し、結果、軽傷で済んだ。
これはアガートラームを使っていた本人のマリアだけでなく切歌と調にも及んでいたのだろう。
S2CAヘキサコンバージョンの時にアガートラームの力を用いていたわけだし、その辺融通が利きそうである。
WA2でもアガートラームは補助スキルが多かったわけだし、金子彰史的にはアガートラームはサポート型なのかも。
WA3でもアガートラームはサポート型だった。
……ジェットが弱くて他に仕事がなかったからだが。




「これまでずっと任務の合間に繰り返してきた訓練によってマリアさんたちの適合係数は少しずつ上昇してきました」
「おそらくはその結果だと思います」


「マリアの適合係数はわたしたちの中でも一番高い数値」
「それが――」


「今までの頑張り、無駄ではなかったワケデスかッ!?」

XDで何度も行われた訓練は無駄ではなかった。
イベントアイテムマラソンによって極レベル、じゃなくて適合係数は上がっていたのだ!
そして、S.O.N.G.の資金でガチャを回して現凸を行い、イベントアイテムを使ってレベル上げをすれば完璧だ!
も、もしや、これを見越してXDではやたら訓練をしていたのか……?




「これは……?」

「ウェル博士の置き土産、ダイレクトフィードバックシステムを錬金技術を応用し再現してみました」

鍵となるのはアガートラームの作用した場所、マリアに残された電気信号を見つけること。
というわけで、SAOこんにちは。
ダイレクトフィードバックシステムはGに出てきた神獣鏡を纏った未来を操っていた物である。
ただし、ダイレクトフィードバックシステムは神獣鏡由来の物である。
機器単体では機能しないだろう。
だからこそ、錬金術による応用なのか。






「対象の脳内に電気信号化した他者の意識を割り込ませることで観測を行います」

「つまり、そいつで頭の中を覗けるってことか?」

「理論上は……」
「ですが、ヒトの脳内は意識が複雑に入り組んだ迷宮」
「最悪の場合、観測者ごと被験者の意識は溶け合い、廃人となる恐れも……」


「――やるわ」
「ようやくLiNKER完成の目処が立ちそうなのに見逃す理由はないでしょ」


アガートラームの持ち主の精神世界へ行く……
WA2かな?
そんなわけでマリアの記憶の遺跡へと赴くことになるのであった。
WAシリーズだと記憶の世界へ行くのはわりと良くあることだ。
前述したWA2に加えWA5でも行っている。
AXZと関係が深そうなWA4では残念ながら行っていない。





「でも、危険すぎるッ!」

「自棄っぱちのマリアデスッ!!」

「あなたたちがそれを言う?」

ただの 自棄っぱちの マリア。
止めい、そういうネタは面白いから止めい!
解説パートにいきなりネタを挟むな!





「観測者、つまりあなたにもその危険が及ぶのね」

「それがボクにできる戦いです」
「ボクと一緒に戦ってください、マリアさんッ!」


それこそが錬金思想と秤にかけ、怖れを殺して戦場に立つ。
いつかに聞いた「らしく」ある事を自分の武器と携えて。
命を賭けてマリアと共に戦うことを決意する。
最高にイケメンなエルフナインだった。
これはエルフナインがマリアをリードする薄い本がありますわ……実際ある。なお、ふた○り物。




さて、雨の鎌倉。
風鳴の家紋があることから風鳴の本家なのだろう。
その廊下で翼が座っている。
まるで使用人の如き扱いである。
次期当主でさえこんな扱いであることから、訃堂の人柄がわかる。




「――して、夷狄による蹂躙を許したと」

「結果、松代の風鳴機関本部は潰滅」
「大戦時より所蔵してきた機密のほとんどを失うこととなりました」


ついに第4期にして風鳴一族が総結集した。
無駄に迫力がある。さすがの風鳴一族である。
ここにいないのは翼の母親くらいである。
……訃堂との関係もあるし、悲惨なことになっていそうで怖いな。





「外患の有知及び討ち退けること叶わなかったのはこちらの落ち度に他ならず、全く以て申し開――」

「聞くに堪えん」

そして、訃堂の顔がついに描かれた。
姿を匂わせると次の話には登場するのがAXZの作風のようで。
ソーニャも! ティキも! アダムも! 訃堂も!
あと弦十郎も訃堂の前だと防人語になるんですな。
……故に聞き取れん。多分、間違えていそう。



「わかっておろうな」

「国土防衛に関する例の法案の採決を急がせます」

「有事に手ぬるい」
「即時施行せよ」


訃堂は八紘に新たな法案の話を持ち出す。
国土防衛に関する例の法案……
外道の誹りを受ける訃堂のことだから、何かとんでもないものなのだろうか。
ただそんな訃堂ではあるが、弦十郎も八紘も黙って従っている。
それは父には逆らえないからか、あるいは訃堂の国を守る気持ちは本物だからか。

それにしても法案を通せと言うなんて、まるで鎌倉の老人、政界の黒幕そのものだ。
風鳴一族のとんでもなさが窺える。
そりゃ口調がおかしくなるわ!



「まるで不肖の防人よ」
「風鳴の血が流れておきながら嘆かわしい」


「我らを防人たらしめるのは血に非ず」
「その心意気だと信じております」


「フン……」

実の娘を道具同然の扱いをする訃堂に対して、翼は気丈にも反論を行う。
息子にも娘にも冷徹な訃堂の初登場であった。
第1期の時点で存在を匂わせてきた超大物だけあり今後に期待できる。
防人語にも期待できる。
あ、ヒアリングが大変なので字幕付きでお願いします。




「うえぇぇえ……」

「切ちゃん、心配なのはわかるけど……」

「わかってるデスッ!」
「全てはわかった上での決断なのデスッ!!」


「チョコ明太子味なんて大冒険するから……」

マリアたちがLiNKERのレシピ解明を行おうとする中、装者たちは屋台で食事を取っていた。
ここで出てきたのが公式サイトの背景にあったチョコ明太子味!
……やはり、常識人さんのネタであったか。
シンフォギアコラボカフェが出たらチョコ明太子味のクレープが登場するのは間違いなし!
あとお母さんのトマトとか。



「あたしの奢りを残すなよ、常識人」
「お、美味いじゃねーか」


常識人を何だと思っているんだ、お前は。
切ちゃんを常識人扱いされるとこみ上げるモノがありますね。
そして、チョコ明太子味を美味いと言ったことから、クリスの味覚はややズレていることが発覚する。 あんパンが好物になるくらいだし、味覚が非常識でもおかしくないかも……
シリアスな方向に持っていくのなら、バルベルデでの経験から食える物なら何でも食うようにした結果、味を気にしなくなったとか?




「これは願掛けなんデスッ!」
「全部食べられたらマリアとエルフナインの挑戦はきっと上手く行くのデスッ!!」


例えオカルトでもやれることはやる。
必死なのはわかるけど前回にマリアが言っている通り、空回りしている感がする。
そんな様子を暖かく見守る未来さん。
何かAXZになって大分妻めいてきた。
幼妻かな?




「話を聞いたり、隣で溶けたアイスを拭うくらいはしてあげる」
「だから、何かある時は頼ってよね」


「ありがと、未来」
「やっぱり、未来はわたしの陽だまりだ」


そして、圧倒的な正妻力……!
しかし、騙されてはいけない。
最近の未来さんは中の人が反映されすぎて、少しでも油断するとアレな一面を見せるのだ。
それにしてもかき氷好きっすね、未来さん。






「次のニュースです」
「内乱の続く祖国で片脚を失ったステファン君」
「どうしても大好きなサッカーをもう一度したいと最新の義足を取り付ける手術を受けるため、本日バルベルデ共和国より来日しました」


ここでステファンの来日が報道される。
やはりというか、来日するのだった。傍らにはソーニャもいる。
当然、来日はS.O.N.G.の援助によるものだろう。
だが、報道することに何らかの思惑が隠されていそうだ。
アルカ・ノイズの被害者であると喧伝して、それを行使するパヴァリア光明結社を社会的に追い詰めるためトカ。

ステファンは膝まで失っている。
なので、再びサッカーとなると大変そうだが、近未来だし膝も何とかなる気もする。
再びネオ・タイガーショットを撃つことはできるのか。
あるいは隼シュートが精一杯になってしまうのか。






「良かったね、あの子」
「また、サッカーできるようになるんだね」


「……だといいんだけどな」
「悩んで下した決断が、いつも正しいわけじゃない」
「それどころか初めから正解がないなんてこともザラにある」


クリスの表情は硬く暗い。
脚を奪った事実は変わらないのだから、笑うことはできないのか。
対するステファンの表情は明るい。
また、ネオ・タイガーショットを撃てる希望からか、それとも社交スマイルなのか……




「いいわね、行くわよ」

というわけで、マリアの記憶の遺跡へ出発開始。
蝋燭が置いてあるという場に似使わぬアナログな台座から錬金術の紋様が出てくる。
こうしてSAOが始まるのであった。
あちゃー、日笠さん、課金しちゃうかー。




「これがマリアさんの脳内……?」
「記憶が描く心象風景――」


そして、エルフナインはマリアの記憶の中へと踏み込む。
お花畑……
これはマリアさんの頭の中がお花畑ということであろうか。
たしかにXDの水着イベントだと頭の中がお花畑と揶揄されても仕方のないお花畑っぷりではあるけど……
本編は基本シリアス(なギャグ)な影響でお花畑な一面はあまり見せないけど、しないフォギアとかで隙を見つければわりとボケる人だからなぁ、マリアさん……




「マリアさん……?」

そこに響く歌声は久し振りのApple。
それを唄っているであろうロリマリアとロリセレナがいた。
家も国もないという過酷な過去を背負っている2人だが、こうして花を集める時期もあったのだ。
おひたしにしましょう。




「――痛ッ!?」
「どうして……?」


突如、花畑からF.I.S.の施設へ代わりマリアは在りし日のナスターシャ教授に鞭打たれる。
するとエルフナインの腕にも傷が出来る。
意識を共有しているから感覚も共有しているのだった。
F.I.S.時代のマリアさんはLiNKER周りでキツかったから大変そうな……
切ちゃんと意識を共有すると手紙で地獄を見そう。




「今日からあなたたちには戦闘訓練を行ってもらいます」
「フィーネの器となれなかったレセプターチルドレンは涙より血を流すことで組織に貢献するのですッ!!」


ナスターシャ教授は厳しい。優しさをまったく感じさせない。
だが、用済みとなったレセプターチルドレンは廃棄処分の対象となる。 フィーネの器になれなかった時点で崖っぷちなのだから、後の生き残りの術は適合者となることだけである。
一見冷徹なナスターシャ教授のこの態度はレセプターチルドレンを生き残らせるためのあえての厳しさなのだろう。
当時のマリアさんには鬼婆と思われているだろうがな!
世には伝わりにくい優しさというモノもあるのだ。ウェル博士のLiNKERとか……本人の優しさが反映されているかは不明。






(どこなんだろう……ギアと繋がる脳の領域は……)

マリアたちはベッドも何もない部屋で雑魚寝である。
過酷極まりない。
けれど、セレナはぬいぐるみを抱いている。
没収されそうなのだが……
ナスターシャ教授の計らいだろうか。
ウェル博士は間違いなく関わっていねえ。こういうことには絶対気を配らねえ。






「早く飲みなさいッ!!」

レセプターチルドレンはルームランナーをやらされたり、VRでクソゲーをプレイさせられたり、薬物を飲まされたりしていた。
やはり、このナスターシャ教授、鬼婆。
マリアが奥に隠した優しさを知り、お母さんと慕うようになった要因は、やっぱりネフィリムの暴走事故の時に身を挺してかばってくれたことだろうか。
この時点ではまだロリいから、暴走事故が起きた15歳までけっこうな年月があるだろう。
その間は鬼婆と思い続けてきたと思われる……
ウェル博士はずっと変態だと思い続けてきた。






一方で特別待遇を受けているセレナだった。
懐かしのネフィリムである。
フィーネさんこと了子さんも見える。
だが、F.I.S.の最右翼にして大戦犯のウェル博士の姿は見えない。
稀代の適合者であるセレナの実験は見逃せないはずだけど……
もしかして、いなかったこと扱い? 想い出を焼却した?






「これは……ノイズの記憶ッ!?」

F.I.S.の記憶の次は懐かしのノイズの記憶である。
お花畑な上にノイズが蔓延っているなんてやりたい放題なマリアの記憶である。
飛んだ無法地帯でオモシロ空間じゃねえか!




「もしここでボクが死んだらおそらく現実のボクも目を覚まさずにッ!!」

久し振りの出番にノイズさんたちは情熱を燃やしてエルフナインを追いかける。
何か妙に生き生きしていますね。
そんなに久し振りの出番が嬉しかったのか。
旧ノイズはアルカ・ノイズと違って触れることで炭素分解して殺す。
この執念深い追跡こそが立派な攻撃行動なのだ!




そして、エルフナインが転ぶと同時に襲いかかるのを止める空気の読みっぷりである。
これだよ! この空気の読み方こそがノイズさんだよ!
アルカ・ノイズは勝てないとわかるとやる気をなくす気分屋だけど、ノイズさんは勝てる場面でも足を止めて待ってくれる!
久し振りの登場ながらノイズさんは自分の仕事を忠実にこなしている。さすがと言わざるをえない。




「Seilien coffin airget-lamh tron――」

だが、思わず笑ってしまう微笑ましい場面だが絶体絶命に変わりはない。
ここで突然の聖詠!





「いくら相手がエルフナインでも想い出を見られるのはちょっと照れくさいわね」

「あの、いつの記憶のどのマリアさんですか……?」

「――一緒に戦うって約束したばかりでしょ」
「この場に意識を共有するのなら、いるのはあなただけじゃない」


そんなわけでエルフナインの危機にマリアが駆けつけたのであった。
まるでヒーローみたいだぁ……
それもこれもノイズさんの見事な空気の読み方あってこそのものである。
やはり、ノイズさんも無農薬有機農法が一番であった。
明日もう一度ここに来てください。本物のノイズさんを教えてあげますよ。






「私の中で私が暴れて、何が悪いッ!!」

アガートラームが旧ノイズをなぎ払っていく!
現在には存在することのない想い出だけの光景である。
この時にノイズたちはちゃんと攻撃をしている。
まぁ、突っ込んで行って斬られているワケダけど、棒立ちでやられるアルカ・ノイズとはやる気が違う。
久し振りの出番にノイズさんの情熱が煮えたぎっているのだ!
八面六臂の見事な活躍と言えよう。やられ役として。




「ここは、どこ……?」

「マリアさん自身も忘れかけている深層意識のイメージでしょうか」

走り抜けていると灰色の世界へと辿り着く。
そこはマリアも知らない世界であった。
今まで特に触れられてこなかったがマリアの出自は謎だらけである。 謎の歌、Appleの出自もだし、アダムが出た以上、イヴという姓も気になる。
これでとんでもない血筋の持ち主だったりするのかもしれない。
もしや、終わりの名を持つ者、フィーネの生まれ変わりなのデスか……?







「バイタル安定域から大幅に数値を下げています」
「このままの状態が続けば……」


「やむをえまい」
「場合によっては観測の一時中断を」


そうしていると謎の空間に飲み込まれ、それに前後してバイタルが不安定になる。
モニターを見るとマリアだけが不安定になっている。
あー……この人、紙メンタルだった……
GXから大分安定したから忘れていたけど紙メンタルだった……
だから、何かあれば心が折れてもおかしくないし、その点、精神世界は弱点だらけの環境なのかも……




「東京湾にアルカ・ノイズ反応ッ!」

「空間を切り取るタイプに続き、またしても新たな形状」
「しかも、かなり巨大なタイプのようです」


「まかり通らせるわけには――行きますッ!!」

それと同時にアルカ・ノイズが出てくる。
海より来たりし巨大怪獣というシチュエーションはどう見ても特撮そのものである。
金子のおっさんが大好きなヤツだ! 仕事に趣味を反映させやがって! いつものことすぎる!
これ、黙示録の獣ですよね。
首と角の数は合っていないけど、海からやってくるのは黙示録の獣そのものだ。



なお、黙示録の獣はWAシリーズでもモンスターの元ネタとして採用されている。
ぐれーたーびーすとがそれである。
7つの頭と10個の角という情報だけでモンスターデザイン担当の大窪哲也にデザインさせたのである。
金子彰史曰く傑作。
傑作のためか、初登場のWA2からWA5まで連続出場している。



ぐれーたーびーすとの背後には狂い咲きの人が乗っていた戦艦が待ち構えていた。
SFC1番艦バスティスなのは間違いないな!
エスペランザが出たのだから、バスティスも出てくるのは必然以外の何でもない。





「オペラハウスの地下にはティキ以外にも面白い物がゴロゴロ眠っていたのよね♪」

「もったいぶってなんかいられないワケダ」

「そう――我らパヴァリア光明結社は神の力を以てして世の理をあるべきカタチへと修正する」

バルベルデが秘蔵していたあれやこれやはまだまだあるらしい。
それがぐれーたーびーすとなのか、それともバスティスなのか、はたまた他にもWAネタがあるのか。
ともあれ、ラピスによる殴り合いにこだわることなく、使える戦力を使って優位に立とうとしていることがわかる。
大物をぶつけることでイグナイトモジュールを使わせれば、それをラピスで無効化して勝利。
逆に使わずとも消耗させればそれはそれで勝利に繋がる。
どこぞの無能統制局長アダム・ヴァイ○スハウプトと違って慎重であり雑さがない。
ちゃんと戦術を考えているからこそ、アダムの放蕩に胃を痛めているんだろうな……




「大義は――いえ、正義は我らにこそあるわ」
「往く道を振り返るものか、例え独りで駆けたとしても」


サンジェルマンの脳裏には響の言葉がよぎる。
響の話を聞く気まったくなしのキャロルと違って、聞いた上で自分の正義を徹そうとしている。
クリスとF.I.S.装者のような後でパーティインする敵を除けば、意外といなかったタイプの敵である。
どいつもこいつも話を聞く気がなかったワケダ。
その辺、サンジェルマンは真面目というか優等生タイプというか。
悪い人じゃないんです、ただ地味なだけなんです。





「――独りじゃない」
「独りになんてさせないワケダ」


「サンジェルマンのおかげであーしたちはここにいる」
「どこだって3人だよ」


そんなサンジェルマンを本気で慕っているカリオストロとプレラーティだった。
百合ィ……これが百合ィである……
カマホモと金子彰史だけどな! でも、サンジェルマンは根っからの女だった。
そう考えると全然問題なく2人がサンジェルマンを好きなのはごくごく自然だ。
つまり、サンジェルマンはパヴァサーの姫!

2人共、アダムに対しては好感度ゼロだが、サンジェルマンに対しては好感度MAXである。
サンジェルマンはアダムとは違って愛されるタイプの上司なのであった。
ユウジョウ!
なお、「独りにしてティキの持ち運びを手伝わなかったくせに」とか「独りにして勝手に出撃したくせに」とか、言いたいことがあるだろうけどそれを言わないサンジェルマンは偉いと思います。





「――わかりましたッ! ヘリの降下地点へ向かいますッ!!」

「モタモタは後回しだッ! 行くぞッ!!」

「わたしたちは本部にッ!」

「マリアたの様子が気になるデッ!」

怪獣の来襲を聞いた響たちはすかさず出撃の準備をする。
切歌と調は出撃はせずに本部へ行こうとする。
切ちゃんはチョコ明太子味を無理矢理押し込んだ。
やっぱり、目を開けて口を開いているとあんまり美少女じゃないっすね。
凄いっすね、暁切歌は。






「誰だって、譲れない想いを抱えている」
「だからって、勝てない理由になんてならない」


「――勝たなくてもいいよ」

「え……」

「だけど、絶対に、負けないで」

響はサンジェルマンに何かがあると知っても戦うことを選ぶ。
けれども望まない戦いだからか、迷いは隠せない。
響は理由なき暴力に抗うためや誰かと手を繋ぐために戦うことはあっても、想いを背負った誰かを否定するために戦うことはできない。 結果的にそうした戦いになったGX第6話のキャロルとの戦いでは慟哭している。
サンジェルマンに譲れない想いがあると知った以上は戦うことは辛いが、それでも戦わなければならないと逡巡しているのだろう。

そんな響に勝つ――つまりは誰かを否定することはしなくていいと未来は言う。
けれど、負けないで欲しい、立花響の在り方を貫いて欲しいと願うのだった。
この言葉に響は落涙する。
未来は響の戦うことの意味を理解していた。
GXでは響は戦うことの意味を見出せずにいて、それを未来に気付かせてもらった。
AXZでは見つけたが故の迷いを未来に振り払ってもらった。
そりゃ泣く。響はあくまでも16歳の少女なのだ。





「わたしの胸には、歌があるッ!!」

その想いを知るからこそ、振り向かないまま駆けていける。 譲れない想いがお互いにあるのなら、それをぶつけるだけ。
俺たちの戦いはこれからだ!
……アダムが横槍を入れないことを祈ろう。
あの人がいると無駄にこじれる。




「……マリア……」
「マリア……」
「しっかり」


さて、エンディング後のCパート。
謎空間に飲み込まれたマリアとエルフナインに優しく声をかける人物がいた。
お、ナスターシャ教授かな?
今回、やたらと出てきたし、鬼婆特有の厳しさだけじゃなくお母さん特有の優しさを表現する展開になっても……




「あ、あなたは……ッ!!」

「――そうとも」
「僕は行きずりの英雄」


「ドクターウェルッ!?」

オメーかよ、ウェル博士ェエエエエ!?
まさかの登場に驚きと笑いを隠せない。
やたらと綺麗な表情なのが余計に笑いを誘う。 というか、行きずりの英雄とか言うなし。
アンタ、英雄は英雄でも最低の英雄だからな!




「死んだはずではッ!?」

「それでもこうして君の胸に生き続けている」

あっ……やっぱり、死んだんだ……
ま、まぁ、これはマリアの記憶の世界なら、ウェル博士の死も主観によるものなワケダ。
本当は生きていて勝手に殺すなと思っているかも。
ともあれ、散々な言われようだったけど、ウェル博士はマリアの胸の中に生きていたのだ。
綺麗な顔してるだろ……嘘みたいだろ、死んでるんだぜ、それで……








「死んだ人間ってのは大体そうみたいだねェッ!!」

面白い顔してるだろ……嘘みたいだろ、死んでるんだぜ、それで……
表情もそうだけど口だけでも面白いとか、ホントこの人の変顔力はおかしい。
頑なに記憶の世界に出てこないと思ったら、最後の最後でやらかしてくれたウェル博士であった。
マリアの後悔とかそういったモノは知り尽くしていそうだし、ある意味、一番厄介な過去かも……

ウェル博士はもちろん、ぐれーたーびーすとも控えていると第6話は激闘間違いなしだ。
GX第6話は壮絶な濃度の激戦だっただけに、AXZ第6話も同じように激闘が繰り広げられる可能性は高い。
そして、第1クール完! みたいになる。
第7話はクーリングの水着。
次回へ続く。



なお、提供はウェル博士。







One thought to “戦姫絶唱シンフォギアAXZ EPISODE05 虚構戦域に命を賭して”

  1. ギアナンバーのrとiはregularとirregularという予想がありますね
    もしそうだったら、神獣鏡はSG-i03になるんですかね

コメントは受け付けていません。