刃牙道感想 第184話「絶技」



刃牙の金的が決まった!
初手から金玉を抉る。
これが範馬刃牙である。
世界一金玉が好きが主人公なのだ(語弊あり)


刃牙の放った3連打だが打撃音は1発分しか聞こえない。
幾人もの強者の戦いを見てきた観客も1発のジャブとしか認識できていないようだった。

「違う…」

「ふむ…3パツだ」

「三つが一つにしか聞こえぬほどの」「超高速の「段打ち」…」

「果たしてこの会場に――― 今の「刻み突き」を3パツと知る者が何人いることか…」

克巳、独歩、郭海皇、渋川先生は刃牙のゴキブリパンチが3発であることを見抜いていた。
あの郭海皇が冷や汗を流して驚くほどなので、ゴキブリダッシュは中国四千年としても高等技術のようだ。 最近の郭海皇、日本の空手家たちに消力を教えたりとすっかり人のいいお爺ちゃんと化した気はするけど。

ここで伝説のガンマン、ボブ・マンデンのエピソードが挿入される。
2つの風船を0.02秒で撃ち抜く早撃ちは2発にして1発しか発射音が聞こえない。
刃牙のジャブもそれと同様の物どころか、3発な上にジャブだからさらに格上と言えよう。

「以上 3種現代格闘技術を 同時多発駆使」

3発動時のジャブ、ゴキブリダッシュによる武蔵の間合い調節潰し、脱力を用いた手首から先を操作したフリッカージャブ。
3つの現代格闘術を合体させた一撃が刃牙の3連打の正体であった!
ゴキブリダッシュを現代格闘術に混ぜるんじゃねえ! それは現代妖術だ!

ともあれ、この先端操作に昂昇が驚愕する。
あ、そこでお前が驚くんだ。
どうやら斬撃拳と理屈が似ているようだ。
額が切れているのもそういうことか?

この現代格闘術(一部妖術)の重ね技は戦国時代には存在しないモノである。
これをまともに受けた武蔵は股間を押さえてふしゅると冷や汗を流す。
ふしゅるは彼のシコルスキーが発した謎の言語である。
巡り巡って武蔵がこの言葉を発するとは……
もしかして金的を打たれた人間は一様にふしゅると言うのか? シコルスキーも金的を食らっていたし……

「たった今昏倒たおれていた際……」「幾度かは仕留められた筈……」

「そんな冒険はしないよ」

かつて烈は胴廻し回転蹴りのカウンターに成功し瀕死と思って仕掛けたら縛法で形勢逆転を食らっている。
刃牙はあの一戦で学んだようだ。
刃牙と言えば過去を学んでいないようなドジを踏むのが得意なのに……
それなら少しくらい烈のことを思い出してあげよう。
一応花山のことも、どうぞ。

刃牙としては仕留めるなら動きながらがいいらしい。
カウンターの形ならダメージを与えられると踏んだのか。
そう思いながら自分から上段回し蹴りを仕掛ける。
動きながらじゃなかったんかい!
武蔵動いていねえし!

だが、刃牙としては上段回し蹴りは得意技(ルミナ談)なのに武蔵には一度も決まっていない。 プライドを傷付けられている心持ちなのかも。
今回の上段回し蹴りはゴキブリダッシュの理合を用いている。
今まで武蔵に撃った上段回し蹴りとは一味違うのだ!
と少しくらいは思ったら武蔵は刃牙の膝を蹴ることで態勢を崩した。 ゴキブリ上段回し蹴りは不発に終わってしまったのだった。

「よし見えた」「いざ組み打たん」

武蔵はゴキブリダッシュの初動をあっさりと見切り、さらには蹴りを活用することで封じて見せた。
そして、金的のダメージは存外平気そうだ。
やっぱり演技だったのか。刃牙の慎重な立ち回りは正解と言える。

刃牙の最大必殺技の一つ、ゴキブリダッシュが破られてしまった。
もうお終いだぁ……
けど、勇次郎にもあっさりと破られた上で何だかんだで使用していた。
なので問題はない! 多分!
次回へ続く。