REVENGE TOKYO No.3/ドイル



死刑囚屈指の女性人気を誇るドイルの出番だ!
女装できるレベルの美男子であることに加えて、烈や克巳との友情エピソードが人気の秘訣ですな。
また、死刑囚の中ではもっとも円満に敗北を受け入れ、ある意味では改心に至っている。
それだけに柳の介入で急転降下しただけに今後が気になっていたキャラでもある。
そんなドイルの今後だ!


オリバに捉えられたドイルは再び刑務所行きとなった。
釈放されたドリアン、病院に寝たきりのスペックとは境遇が異なる。
まぁ、普通は刑務所に戻りますな。
ドイルはそんなに悪い奴じゃなさそうな印象があるけど、出所時に殺害しているしロブ・ロビンソンを噛ませ犬にしているのだ。
だが、ロブ・ロビンソンは誰が相手でも噛ませ犬なる!

「わたしは満たされている」
「「光」という」「とてつもなく巨大なものを失ったことにより」
「光に替わる」「巨大な宝物を手にすることになりました」


ドイルは柳の毒手に冒された右目の視力は結局戻らず盲目のままだった。
だからか、オリバに見つかった時には自分から捕まろうという意志があったほどだ。
だが、あれから時を経たことで盲目のハンデを乗り越える何かを手にしたようだった。 盲目の格闘家は拳刃に出てきた繰神怜一や餓狼伝のサクラがいる。
繰神は盲目をハンデとせずむしろ武器として独歩を相手に有利に立ち回っていた。
あの境地をドイルも手にしたのだろうか。
サクラは盲目云々よりもとんでもないフィジカルが武器だから別枠で……

また、捕まった後のドイルは大分落ち着いていて、昂昇を爆破した辺りの危うさを感じさせない。
刑務所の署長もドイルという危険人物を前にしても特に拘束せず向き合っている。
繰神も落ち着いた人物だったし、盲目になると慎重に生きるようになるから落ち着きを手に入れるのだろうか。
盲目になったことでドイルは新たな境地に踏み込んでいた。
「音というもう一つの巨大な感覚」
「「聴覚」と引き換えならば」
「署長」
「いったい何が手に入るのでしょうネ……………」


盲目のドイルにとって聴覚は命綱そのものだ。
だが、その聴覚を自分から捨てる! 自分の鼓膜を破ったのだ!
バキ世界における鼓膜破りの信憑性はほとんどない。
勇次郎に鼓膜を破られた郭海皇が直後に普通に会話してたし。
あと鼓膜を破っても再生するので一生聴覚が失われるわけではない。
さらに手術で鼓膜を再生することもできる。

まぁ、そんな突っ込みは置いておいて、ドイルは鼓膜を破ることで聴覚を失ったのだ。
視覚と聴覚の双方を失った人物と言えば偉人のヘレン・ケラーがいるけど、例え日常生活はできても戦士としては再起不能だろう。
伊良子清玄だって聴覚がないととんでもないボケをしますよ。
あの人、聴覚があってもとんでもないボケをするけど。

だが、聴覚を失ってから1年半、ドイルは独房の中である行動をする。
独房は虫だらけのとんでもなく不衛生な環境だ。
死刑囚には遠慮はいらないということか。

独房の中にある虫をコウモリが狙って迷い込んでくる。
そのコウモリをドイルは掴み取った!
野生動物を捕らえるのはドイルの身体能力があれば造作もないことだろう。
だが、視覚と聴覚を失った上で捕まえて見せた。
盲目ならではの境地に辿り着いたと思ったら、今度は聴覚を失ったからこそ辿り着く境地に辿り着いた!
でも、1年半ってけっこう時間がかかったな。その間、随分と苦心したことだろう。

「肌……」「皮膚かァ……」

ドイルは視覚と聴覚を失ったことで飛ぶコウモリを感じ取るほどの超鋭敏な触覚を手にした!
上半身裸でいるのだがそれも鋭敏に皮膚感覚で周囲を感じ取るためだろうか。
さらなる筋力を手にしようとしているドリアンやスペックとは異なり、ドイルは感覚の強化という異質なパワーアップを遂げている。

また、かつては強さを手にするために肉体を外科手術で改造したのに対し、今のドイルは感覚の強化している。
武器に頼らず自分自身の強さに磨きをかけているのだ。
これは技術と肉体の強さで自分の強さを乗り越えていった烈や克巳に習ったものなのかも。 ドイルは敗北を経たことで大きく成長している!
……あ、正拳突きは忘れないでくれよ。

でも、ドイルの場合は復讐という感じじゃないですな。
烈と克巳の間には確執はないし、むしろ友情があるくらいだ。
克巳が腕を失ったとか烈が死んだとかを聞けば普通に悲しみそうなくらいである。
オリバともそこまで恨みはなさそうだ。
それにオリバはもうアイツは死んだよ。キャラ的に。

……そうなると柳か? やっぱり、柳か? 柳への復讐なのか?
柳はマスター国松にも狙われていそうだし、各方面から恨みを買って大変ですな。
そういう意味では本部は自分で仕留めたことで柳を復讐から守護ったのかも……
次回へ続く。