バキ道感想 第31話「トリケラトプス拳」



トリケラトプスVS力士! 勝手に戦え!
原理が謎の技が多いバキの中でも特に謎なんですよね、トリケラトプス拳。
だが、おかしければ良し!
基準がおかしいけどそれはそれということで。


「古代中国の武術家達は」「の生物から戦闘法を学んだ」

というわけでトリケラトプス拳の解説だ!
マジかよ!? 解説するのかよ!
というわけで、源流となる象形拳の説明を行う。
中国拳法は動物の戦い方を学び武術に組み込んだのだ。

だが、中国拳法の本場、擂台賽で象形拳を使う海王はいなかった。 あくまで動物を模倣したものであり、対人間に特化していない技術だから一流同士の戦いには適していないのかも。
現に鎬昂昇は鍛えた指で切り裂こうとする動物的な戦いをしたけど、刃牙にはあっさり見切られている。

「昆虫や想像上の動物にまでヒントを求めながら―――」
「何故“彼等”に学ばなかったのだろう………?」
「もっと巨大でもっと強力な生物が」
「現実に存在していたのに…」


だが、何故、中国拳法家たちは学ばなかったのか。
かつて地球上に存在していた最強の生物、恐竜たちに!
絶滅したからだよ!
無茶振りすんなや!
無茶振りすんなや!(2回目)

「この惑星史上最強の突進力に学ぶ」「その名もトリケラトプス拳」

だが、範馬刃牙の変態たる所以は絶滅した恐竜に学んだことだった!
ホントどうやっているんでしょうね……
やっていることは生命の創造に等しい。
つまり、神に抗う存在が範馬刃牙!
鬼の子だからそれは間違っていないのかもしれない。
トリケラトプス拳は神話レベルの技なのかも……

人は動物を真似てもその戦い方を真似るだけでその力を身に宿すことはできない。
一流の戦いで用いられないのはこうした理由があるからだろう。
しかし、ここからが刃牙の妖術師たる所以である。
力、体重、存在感の全てをコピー! いや、それはおかしい。
だが、実際にやってのけているから文句は言えない。

宿禰は刃牙にトリケラトプスを見る。
これにはさすがに焦る。 そりゃ人間がトリケラトプスになれば焦る。誰だって焦る。俺だって焦る。
まともなツッコミをさせないしできない迫力がトリケラトプス拳にはあるのだろう。

実際にトリケラトプス拳は勇次郎を押し出すほどのパワーを誇る。 宿禰が見たトリケラトプスは杞憂ではなく、むしろ、正しい危機感の表れと言える。
でも、勇次郎を押し出す力の持ち主と言えば金竜山もそうなんですよね。
つまり、力士のパワーはトリケラトプスに匹敵するのだ! 匹敵するのかぁ?

「およそ……わたしの40~50倍…」
技術わざで埋められる体重差は2倍まで…?」
「3倍の体重差は技術わざを断つ…?」


宿禰は自身の言葉を反芻する。
冷静になれ! そのトリケラトプスはイメージだ! ともあれ、宿禰から見ても今の刃牙はトリケラトプス。
体重までトリケラトプスになってしまった。

しかし、妖術とは人の心を惑わしその判断力を奪うもの。
トリケラトプス拳の強さはその威力以上に精神を乱し冷静な判断力を失わせることにあるのかも。 言うまでもなく戦闘においては絶大な効果を発揮するけどいいのか、それで。

宿禰は刃牙の妖術に手玉に取られている。
物理防御力に特化したキャラは魔法防御力や状態異常耐性が低いのがお約束だ。
宿禰はオリバの金剛パンチに耐えても精神攻撃には耐えられないようだ。

「50倍……?」「わたしならちょうど良い」

しかし、宿禰も初代宿禰の生まれ変わり。
現人神なのだ。
ならば、50倍はむしろちょうどいい! 精神異常回復スキルの四股を踏むことで平静を取り戻すのだ。
まぁ、現実は体重変わっていませんからね。
肉体を鞭にする鞭打も関節がなくなるわけじゃないし、関節を多重化する真マッハ突きも中身は普通の骨だ。
トリケラトプス拳だって中身範馬刃牙ですよ。1/3ですよ。
……実際の体重も変わりかねないのが範馬刃牙の妖術の恐ろしいところだけど。

力士VS恐竜。
その激闘?を見守るのはみっちゃんだけではなかった。
渋川先生、花山、独歩、克巳の地下闘技場戦士が見守っていた! ここに烈がいないのが悲しいですな。
ひょっこり立っていても文句は言わないぞ。

武蔵に八つ裂きにされて安否が気遣われた花山だが無事に復帰したようだ。
斬られたと思った左目も無事だ。
現代医学、すげえな。
烈が死んだのが違和感あるくらいだ。

軽く手合わせして刃牙が失神して終わりかと思ったが、戦士たちも戦いを見守りに来てしまった。
このまま決着しかねない勢いだ。
宿禰編、いきなりの正念場である。
板垣先生、まさか、飽きたのか……? 烈ボクシング編みたいに飽きたのか……?
次回へ続く。