バキ感想 グラップラー刃牙リメイク(前編)

何故、そこでリメイク!?
唐突に行われたグラップラー刃牙第1話リメイクである。
宿禰のことが忘れられないか、ちょっと不安だ……
死刑囚の脱走とビッグニュースがあるし、本編の続きはけっこう気になるんですけどね。


さて、日本最強の暴力機構……じゃなくて武道団体、空手道神心会。
そのトーナメントの出場選手である麻生が医師の診断を受けていた。
瞳孔の収縮が確認されていることから生きてはいるものの、完全に意識がない。
顎が砕かれているようで深刻なダメージがある。

この麻生の描写は旧第1話にはなかったものだ。
リメイク版はコマ割りをなぞるんじゃなくて、話の構成そのものを変えている。
最近はかなりねっとり描いているので、その基準に合わせて書いているのだろう。
なので展開が正直なところかなり遅い;w;
昔のようにサクサクと進んで欲しいのだけど、経験を経て描写できる範囲が広がった結果、細かく書くようになってしまったのかも。

神心会北米支部の支部長、赤塚重は麻生が倒されたことに驚愕していた。
麻生は相当な実力者だったようだ。
この赤塚はおかっぱの髪型……つまりは旧第1話にも登場していた人だ。
神心会の何たるかを語り、末堂に圧倒されてしまっている。
つまり、弱い。

なので、てっきり口だけのいまいちな人かと思っていた。
神心会における立場も弱いとばかり。
が、北米支部の支部長とけっこうなポストを与えられていた。
人は見かけによらないとはこのことだ。

ここで麻生を倒した謎の実力者の試合の経緯が語られる。
1回戦は上段前蹴りで14秒で終了。
2回戦は正拳中段突きで9秒で終了。
3回戦は跳び後ろ廻し蹴りで11秒で終了。
準決勝は上段廻し蹴りで17秒で終了。
瞬殺である。
そして、やっぱりねっとりと描いている!

旧第1話では全員が倒されたと口頭で語られたけど、リメイクするに当たって試合の模様を簡潔にだけど描いている。
ねっとり基準は現代ですな。
大して重要な部分でもないからサクッと描いてもいいとは思うのですが……
何かそういうことをしているから展開が遅くなっている気がする。

「末堂厚以外に…」「あの麻生を倒せる男がいたのかよ…」

麻生は末堂以外には倒せないと思われるほどには相当な実力者であるようだ。
その麻生を倒した謎の選手の実力はそれほどのものである。
そして、ここだけ見ると末堂が如何にも強そうに感じてしまう。
末堂がですよ。あの末堂が持ち上げられた時代があったんですよ。
そして、残念ながら末堂の賞味期限は第1話で終わる。
いや、ドリアンとの戦いは意外性があってけっこう好きなんですけどね。

さて、ここで刃牙が飯を食べている場面に映る。
末堂は!?
旧第1話では謎の白帯が勝ち進んでいる報告の後に末堂が姿を表していた。
が、堂々のカットである。

この刃牙が飯を食べているシーンは非常に有名だ。
バキファンでなくとも知っている「オイオイオイ」「死ぬわアイツ」「ほう炭酸抜きコーラですか」「たいしたものですね」である。
近年になって急に人気を集めコラ素材として大活躍しているゾ。

こうしたネタ的な人気が目立つが刃牙の持つ特異性を見事に表現している名シーンだ。
速効のエネルギー食を知っている知識と超人的な消化力を持っている点で刃牙の凄さを表現している。
イキる末堂に対して静かに食事をしている点でも明らかに違うところを上手く表現しているんですよね。
……その末堂のシーンはリメイクでカットされましたが。

それが現代になってどう変わるのか。
まず、解説役が係員の名無し眼鏡ではなく愚地独歩に変わった!
オイオイオイ。独歩だ、アイツ。
ほう、独歩に解説ですか。たいしたものですね。
実力者に解説させることで凄みは極めて増すらしく、烈海王や勇次郎に解説をさせることもあるくらいです。



って、独歩メチャクチャ太!?
いくら何でも太すぎやしないか?
もしかして相撲をやっていらっしゃる?

「特大タッパ3箱分もオジヤを掻っこみ」
「バナナを一房…」
「理想的なエネルギー食だ」


刃牙の食事は独歩のお眼鏡にもかなうものだった。
まぁ、何で理想的なエネルギー食なのかは今も昔も説明されないんですけどね。
栄養に優れるとか消化にいいとかあるとは思うんですけど……
でも、理想的なエネルギー食と言われればそんな気がしてくる。
勢いで押し切れ!

「コーラはアレだけど…」

だが、コーラは独歩でもダメ!
これは旧第1話における「オイオイオイ」「死ぬわアイツ」に相当するものですね。
たいした改変ですね。
そんな独歩の前で刃牙はコーラを振り、炭酸を抜いた後に飲むのだった。

「ナルホド」「思い出した」
「炭酸抜きコーラ」


こうしてマラソン選手の逸話を持ち出した!
高カロリー飲料であることに触れてエネルギー食の一部であると言及する。
旧第1話とはおじやとコーラで説明の順番が逆ですね。
リメイクではコーラの方を強調したかったようだ。

「「地下」での試合前も」「そうしてるのかね…?」

独歩は刃牙が地下闘技場で戦っているのではないかと触れてくる。
末堂との試合の後に聞いており、旧第1話では聞いていないことだ。
第1話のリメイクだけでなく未来にまで影響を与えてきた。
けっこう大胆なことをしますな。

そして、独歩は刃牙に正拳突きを放つ!
旧第1話のラストを飾った一撃である。
かつてはスウェーバックでかわし拳にキスをした。
現代のクソ生意気な刃牙はどう対処するのか。
次回へ続く!
次回へ続くのかよ!?

まさか、1回で終わらないのだった。
煽りでも「この話続くの!?」って突っ込まれているし。
最近の煽りはけっこう思い切っていますな。

なお、旧第1話は大体40ページ。
今回のリメイク前編は20ページだ。
前後編で20ページずつなら量的には大きな差はないんですよね。
ねっとり描いていると思ったけど、比重が変わっただけでそこまで変わっていない、のかも。

さて、今のところ、旧第1話との大きな違いは「末堂の描写のカット」「独歩の演舞のカット」となる。
ライバルの描写と独歩という実力者の描写の二つが省かれたので大分印象が異なる。
旧第1話では最後に回した刃牙の出番をリメイク版では最初に回していることになる。
後編で末堂を描写するとなれば尻切れとんぼ感はちょっとするのですが……
独歩の描写を強化して惹き付けるのだろうか。

なお、リメイク版前編を第1話として考えるとこの変更はけっこう納得が行く。
とりあえず、主人公は出しておきたいですからな。
ここで旧第1話と同じ構成で前後編に分けてしまうと、今回の前編では刃牙が出ないまま終わることになり主人公不在となってしまう。
全然出番のない刃牙だけどさすがに第1話からこれでは絵にならない。

リメイク版は旧第1話を書き直したというよりも2話に分割した構成になっている。
なので、その構成は大きく異なってくるのは道理だ。
それがリメイクなのかとなればまた違う気はするけど……
どうせなら単純に同じコマ割りで今の画力で描いた第1話を見たかったんですけどね。

というわけで、まさかの次回へ続くのだった。
およそ1ヶ月話が進まないことになる。
この1ヶ月の間に相撲に飽きて幕内たちが死刑囚にやられたら笑う。
いや、それはそれで盛り上がりますけどねー……