バキ道感想 第36話「烈との共闘」

久し振りに本編開始!
1ヶ月の間、展開が止まっていたことになる。
果たして相撲は生きているのか、死刑囚に駆逐されてしまうのか。
あと唐突ですがバキ感想の大御所、とらさんご結婚おめでとうございます


さて、みっちゃんがスカイツリーの地下に秘匿している徳川研究所(仮名)
そこに克巳は独歩と共に来ていた。
克巳は驚愕していた。何故か。
液体に包まれ保存されている何者かの右腕を見せられたからだ。
おそらくは武蔵と同じ方法で保存されているのだろう。

いきなり右腕だけを見せられれば誰だってビビる。克巳だって困る。
そして、問題はこの右腕が誰のものなのかだ。
誰のものでも大事件だが、誰のものかは大事だ。

「剣雄烈 海王の右腕じゃ」

ジジイイイイイィイイイィイ!!? テメェエエェエエエエエ!!!?
このサイコジジイ、ついに行き着くところまで行き着いたというか、もはや倫理の枷など無意味のようだ。
克巳の目の前にある右腕は今は亡き朋友、烈海王の右腕であった。
烈の亡骸から切断したのか、あるいは自慢のクローン技術で培養したのか。

烈は右拳で武蔵の刀を受け止めている。
が、この右腕にその傷は見当たらない。
なので、培養したのかも。いや、徳川の謎技術で治癒した可能性もあるが。
何にせよ生命と烈への冒涜そのものであった。

当然、克巳はキレる。
克巳は烈を模範と仰ぎ敬愛していたと言う。
克巳は烈と最大トーナメント後は友人同然のフランクな付き合いをしていると同時に、尊敬すべき存在としてリスペクトしていた。
烈も烈で克巳の底知れぬ才能を畏れつつも賞賛していた。
相互にリスペクトし合うのがバキ世界のベストカップルたる所以である。

そんな烈の右腕を切り取って保管しておく。
そのような侮辱を許しておける克巳ではないだろう。
克巳でなくても怒る。刃牙だって怒る。
……怒ってくれるよね?

「この珠玉の「右腕」が」「何故ここにあるのかということだッッ」

克巳は烈の右腕を珠玉と形容する。
烈は驚愕の足技こそ目立つものの全身の完成度が極めて高い。
その完成度の高さは最大トーナメント当時の刃牙を驚愕せしめている。
ドリアンとの決着を付ける、ピクルタックルと正面から迎え撃つ、武蔵の斬撃を止めると腕を使った見せ場もいくつか用意されている。
その右腕だけがどうしてここにあるのか。
いや、全身丸ごと液体漬けにされてても困るんですけどね。

「珠玉の価値だからこそ」「灰にはできん」

克巳の問いにみっちゃんが答える。
死者を送り届けずその部位を切り取る。
いやいやいや、NONONO。臓器バンクちゃうで、君。

稀代の格闘家、烈海王の死をただの死と終わらせたくない気持ちはわかる。
わかるが、その死を招いたのはお前の責任だろう。
何か、こう、クローンでも超技術の医療でも、もうちょっとこう責任をですね……

「この珠玉」
「オマエが使用つかえ」


独歩もとんでもないことを言い出す。
まさかの克巳の失われた右腕に烈の右腕を移植するという無法である。
独歩も左手を切り落とされて再接合に成功している。
そのノリで言い出したのだろうか。言い出すな。

他人の腕、それも死者の腕の移植は高難度なれど成功例はたしかにある。
あるのだが、克巳は格闘家である以上は全身を酷使する。
ツギハギで接合した右腕が戦いという超非日常において使い物になるのか?
というか克巳186cmに対して烈176cmで身長が全然違うし腕の長さも違うと思うのですが。
そこはジャックの骨延長手術を応用して補うのか?
人間を一人作った徳川の科学力を以てすれば、他人の腕移植など長さを含めて余裕なのか?

ともあれ、とんでもない申し出だ。
だが、もしこれを烈が望んだのならば致し方あるまい。
武蔵との比武で命を落とした時は盟友克巳にこの腕を与えて欲しい……
そんな友情なのかもしれない。今更言うなよという気もするけど。

「烈 海王を見送る際には決めていたこと」
「右腕を失った愚地克巳を烈 海王がサポートする」
「この提案」「喜ばない烈 海王がどこにいる――――?」
「これこそが真の供養」「そうは思わんか?」


オメーの独断かよ、クソジジイ!
烈の遺言一つでもあればみっちゃんの行動もサイコなれど正当化されたのだが、それも一切なし。
それどころか故人を言い訳に使っている。
この人、本当にブレないな。
これはもう自分が悪だと気付いていない最もドス黒い悪ですな。

「俺が拒否したら――――?」

「烈の元へ帰す」「この「珠玉」明日にでも灰にする」

そんなことを言われても克巳としては受け入れ難い。
何せ烈の意志がまったく関わっていない。
しかし、拒否すればみっちゃんは灰にすると言い出す。
これ、カイジで遠藤さんがやった不動産のやり口ですな。
タイムリミットがあと僅かと思わせることで顧客を焦られて契約を結ばせるヤツ。

みっちゃんのやっていることは烈への冒涜そのものである。
それを克巳は受け入れ難いと同時に拒絶することもできない。
提案を受け入れれば朋友烈海王の生きた証を自分の身体として遺すことができる。
それは間違いのない事実であった。
克巳は言葉を失うしかない。

どうなるかと思った烈との共闘だけど、一番ヤバい線を突いてきた。
だが、烈の右腕を得た克巳が空手と中国武術の融合系を実戦したら……
そう思うとけっこうワクワクするのも事実。
何か久し振りに次がどうなるのか気になるネタをブチ込んできましたな。
うむ、バキはこうでなくては。

さて、怒濤の徳川研究所から相撲協会。
金竜山と理事長が話し合っている。当然、試合のことだ。
力士たちの選抜が終わったようだ。
それを理事長は大変だったと形容する。

不慣れなルールに不慣れな試合。
受けるメリットも勝つメリットも怪しいのにリスクばかりが際立つ。
だから、金竜山は受けてくれる力士がいないのではと訝しんだのだが、理事長の答えは真逆で幕内力士の全員が出場を希望した。
大変というのは希望者が多すぎて選ぶのが大変という意味だった。
好戦的だなー、力士。
一体、バキ世界の相撲はどうなっているのやら。

この事実を前に金竜山は笑う。
何だかんだで大相撲が挑戦を堂々と受けたのが嬉しいようだ。
かつて横綱を務めていただけに大相撲はこうでなくてはと思ったのだろうか。
君たち、上手いこと和解できませんかね?

こうして地下闘技場戦士+宿禰と戦う6人の力士が選抜された。
まずは横綱「霊鵬」195cm160kg。
厳つい顔立ちの厳しそうな力士だ。
大相撲最高峰の横綱ではあるが、ハッキリ言って弱そう。噛ませ犬な気がする。
かつての横綱が猪狩に負けたこともありあまり強さに期待できない。
宿禰が戦うのはコイツで決まりだろうか。

次は小結「炎」165cm97kg。
選抜された力士の中ではダントツの小兵である。
小兵なれど97kgという体重が力士らしいか。
唇が朱に染まっているし天内悠やドイルみたいな耽美系だ。
力ではなく技に特化した力士なのは間違いない。
こいつは油断できない。間違いなく強い。
同じく小兵の渋川先生が相手として最適か。

関脇「獅子丸」181cm181kg。
身長と体重が同じ数字という肉体の密度ならかなりのものだ。
眉間に皺が寄っており攻撃的だ。
名前に獅子を関するということで虎殺しの独歩が相手になりそうだ。

前頭筆頭「鯱鉾」190cm151kg。
才能と勢いに溢れていそうな感じのかなり若い力士だ。
これはもう相手をするのは同じく天才の克巳で決まりだ。
烈の右腕をぶつけられることになるか?

大関「巨鯨」231cm290kg。
デカい! とにかくデカい!
それだけに厄い。とにかく厄い。
デカいだけで将来が不安視されるのがバキ世界ですよ。
体格に優れる花山と真っ向勝負だろうか。

関脇「猛剣」177cm161kg。
最後は一見凡庸なスペックの力士である。
あまり目を引くものがない。
だが、油断できない。
何せマユゲが範馬一族に似ている。
もしかしたらもしかしそうですっかりもしかしないのが勇次郎がばらまいた種だけに今度こそもしかするかもしれないし、やっぱりもしかしないかもしれない。
というわけで相手は刃牙か。

こうして最強力士軍団6人が集った。
強い……のか?
これで強ければ本部以上にバキ世界のパワーバランスが崩れる気がする。
この人選に金竜山は大喜びだ。
この人、一番喜んでるなー。つまりはみっちゃん側の人物。

そして、この時、刃牙はバキハウスの前でトランクス一丁で四股を踏んでいた。
相撲の準備は万端だ!
って、地下じゃないんかい。
不良に見られたら全身落書きされるぞ……

というわけで、久し振りに内容が濃い話だった。
烈の右腕はみっちゃんの巨悪っぷりが浮き出ていていいですね。
この調子でガンガン危険球を投げてくれればいいのですが。
ついでに今回、同志夢枕獏先生の提案によるものだとか。
ゆうえんちは絶好調だしいっそのこと夢枕獏協力で話を進めて行くのはどうでしょうか?
夢枕先生ならマスター国松がレイプされることはないからな!
次回へ続く。