バキ道感想 第49話「合気との出会い」

新年初バキ道はなんと回想! 巨鯨はどうした!
回想が終わると同時に巨鯨が死んでいたら面白いんですけどね。
巨鯨はもうやられ方にしか注目されていない。


さて、渋川先生は道場で合気との出逢いを聞かれている。
どうやら時系列は大相撲との決戦から前後しているようだ。
渋川先生は回想の頻度が多めだ。
長く生きているだけに振り返ることも多いということか。

昭和×年、道場では合気の開祖、御輿芝喜平が弟子を投げていた。
正確には御輿芝喜平と思しき人物だけど。
御輿芝喜平の外見上の特徴である顔面のところどころにある斑点が回想の御輿芝喜平にはない。
もっとも、合気の開祖なのでこの当時で合気を使えるのは御輿芝喜平ただ一人。
なので疑いようはないだろう。

さて、御輿芝喜平は弟子を投げ、ダウンした弟子の上に無造作にあぐらをかくとまったく動けなくなる。
御輿芝喜平曰く僅か50kgにも満たないのに体格のいい弟子が微動だにできない。
ただあぐらをかいているように見えて高度な技術を用いているようだ。
この技術に観客たちは驚くものもいれば、若干の嘲りを含んだ笑いを浮かべるものもいる。
どうやら合気はあまり信じられていないようだ。

そして、御輿芝喜平に物申す人間が現れる。
当時、15~16歳の若かりし渋川剛気だった。
今まで描かれた渋川先生の一番若い姿が36歳、中年の頃だ。
少年の時分の渋川先生は初めて描かれたのだった。

渋川先生は当時から小柄だったようだが体重は60kgちょっとと当時としてはたくましい。
さらに柔道では全国区の実力の持ち主と、当時から強者だった。
板垣先生がオリバと組手した時に言った元柔道選手の設定をちゃんと覚えている!
相撲や本部の強さは曖昧なのに、龍金剛の存在とか渋川先生の柔道経験ありとか、そうした設定はちゃんと覚えているんですよね。
相撲や本部の強さは曖昧なのに……

柔道では全国区。
逆に言えば全国区止まり。
優勝したわけではなさそうだし、強者ではあれど最強ではないようだ。
この頃の渋川剛気はまだ未熟なのだ。
合気に喧嘩を売っているのも全国大会で優勝できなかった腹いせとかがありそう。

なお、柔道に体重別の階級制が持ち込まれたのは戦後、東京オリンピック開催となる。
戦後にGHQから柔道の復活に当たっての条件に体重制が要求されたともある。
ともあれ、東京オリンピックの段階では軽量級、中量級、重量級、無差別級とかなり雑な分布となっていた。
渋川先生の年齢を考えるとさすがに東京オリンピック開催前だろうし、階級が雑、あるいは存在しなかった時分だろう。
この頃の渋川先生は体格の差を跳ね返すことができず、だからこそ全国区止まりなのだろう。

さて、そんな渋川先生に弟子が物申す。
その弟子に対してフシュル…とシコルスキーっぽい唸り声をあげて、若渋川は足払いでダウンさせる。
合気のように人が浮かび上がって倒れるのではなく、普通に倒れるというごく当たり前のダウンであった。
まるで人が倒れる時はこうして倒れるのだと思い知らせているようだ。

若渋川は御輿芝喜平に組み付く。
そして、投げろと挑発してみせるのだった。
無礼にして蛮勇であった。
39歳の時点でもけっこうヤンチャだし、少年期となればさらにヤンチャなのは道理か。

御輿芝喜平は笑う。
そして、手を当てると同時に若渋川は巨大な氷嚢を乗せられたような重さを感じ微動だにできなくなる。
合気だ!
渋川先生が多用する相手に重さを感じさせて動けなくする技は御輿芝喜平譲りのものであった。

だが、合気は重くするだけではない。
そこから浮き上がるように投げた。
若渋川は畳に顔面からぶつけて無様にも失神した。
さらに失禁のおまけ付きである。
何故、そこでおしっこを漏らす!?
これも合気、なのか……?
エロ漫画とかでやたらと失禁するのは合気なのかもしれない。

「「合気」との出逢いじゃった……」

若渋川は意気揚々と喧嘩を売ったら一蹴された上に失神して失禁するという格好良すぎて自殺するくらいの敗北を喫した。
若渋川としては人生観が変わるほどの大敗に違いない。
だからこそ、この屈辱を忘れることなく次に生かすために御輿芝喜平に弟子入り、稀代の武道家として大成するに至ったのだろう。
渋川先生のルーツがわかる良き回想であった。
このタイミングで行うものなのかはわからないけど。

今の渋川先生は合気を完全に体得した。
体格の不利を簡単に覆せるほどの力量を手にしている。
それが大相撲最大の体躯を誇る巨鯨にどこまで通じるのか。
通じずに負けたら誰も得しない。
格好悪すぎて自殺するくらいの敗北だよ、そんなの。

なお、最大トーナメントの時にはこんなジンクスがあった。
先に過去を回想した選手が負けるというものだ。
なので、回想のあった試合を振り返ってみよう。

○烈海王VSセルゲイ● セルゲイ回想
○克巳VSイスタス● イスタス回想
○三崎健吾VSマイク・クイン● 三崎健吾回想
○烈海王VS克巳● 克巳回想
○ジャックVSガーレン● ガーレン回想(試合中)
○渋川先生VS独歩● 独歩回想
○ジャックVS渋川先生● 渋川先生回想
○刃牙VSジャック● ジャック回想

先回想の敗北率7/8じゃねえか!?
唯一勝ったのは三崎健吾だよ!
相手はマイク・クインとかわりとどうでもいい奴だしそりゃ勝つよ!?
ま、まさか、負けてしまうのか……?
ついでに先にデモンストレーションや解説をした選手も負ける傾向にある。
こちらは絶対ではなく例えば克巳は花山に勝っている。
だ、大丈夫か、渋川先生……

ただし、同じトーナメントの大擂台賽では回想さえロクにありませんでした。
まぁ、スピード感重視で海王を倒すことで、海王の堕落を表現したかったのでしょうな。
なお、サムワンはしっかり回想をしている。完璧な負けの布陣で挑み散っていった。
勇次郎に喧嘩を売るとアフターフォローも完璧だぞ。

先に回想してしまった渋川先生の未来や如何に。
ま、まさか、巨鯨が小兵を討つというジャイアントキリングを果たしてしまうのか……?
次回へ続く。
そして、次号は驚天動地の休載!