アニメバキ大擂台賽編 第4話「チーム結成!」



誌上では力士の宴、アニメでは海王の宴だ!
まぁ、海王は絶滅危惧種に認定されるんですけどね……
今復活して力士と戦ってみては如何か。


サムワン海王が死んだぞ!
サムワン海王のことは忘れて、次の試合は空拳道の寂海王VS三合拳の陳海王だ。
陳海王、負けたものの実力はけっこう高かったと思うんですよね。
地面を利用するという着眼点の良さもあったし。
理論だけならゲバルと並ぶ!
実力は……いや、けっこう高かったと思うんですよ、ホント。



その証左として陳海王は凄まじい打撃力を見せる。
いや、飛びすぎだ!
ヤベえくらい飛んでますよ、寂海王。
だが、寂海王のスカウトから関節を取られて負けてしまう。
理論は一流で実力も悪くはなかった。
だが、実戦経験が足りなかったからか、寂海王の心理戦にいとも簡単に揺らいでしまった印象だ。

寂海王の台詞、「強くなるだけではつまらんぞ」はバキ世界屈指の名言だ。
バキ世界は強ければそれでヨシ、何でもヨシな世界観だ。
だけど、強いだけではダメだと寂海王は堂々と言ってのけるのだった。
この言葉を一番真に受けて欲しいのは刃牙だけど、性格が悪くなるのならまだしも、何かよくわからん方向に舵を切り始めたんですよね……

この試合の最中、刃牙は勇次郎に喧嘩を売る。
でも、歯牙にも掛けられませんでした。
復活して調子に乗ったところにこれだよ!
この時の刃牙の主張は勇次郎よりもほんの少しだけ強ければいいというものだ。
決して最強を目指してはいないのだ。
それだけに刃牙道以降のバキのスタンスがよくわからんのですよね。
巨悪徳川を討つ!くらいは言って欲しいところだ。



次の試合は百林寺の烈海王VS節拳道の孫海王である。
烈、站椿で大量に汗を流す。
この汗の量を見る限り、刃牙復活を連呼した後、すぐに站椿を始めたんだろうな。
汗の量を増やすために14リットルの砂糖水を飲んだんじゃないだろうな。

孫海王は海王に認可されて7年、本気で拳を握ったことのないぐーたらだった。
その証拠が指輪であり本気で握れば砕けるのに付けたままだった。
この指輪、何のために付けたんでしょうね……
握力が自慢ならその武器を鍛えればいいのに、孫海王は現状に満足して自身を磨くことがなかったのだろうか。
孫海王にとって海王はゴールに過ぎなかったのだ。

一方で烈は海王をゴールではなく通過点としていた男だ。
何せ若き頃にドリアンが素手でトンネルを掘ったエピソードを聞かされている。
あのエピソードに大層なショックを受けていたが、同時に海王がゴールではなく越えるべき壁であると意識したことだろう。

そんな心情の差が鍛錬の差に表れたのか、烈は孫海王を握力で圧倒する。
負けた側も金玉砕かれたり見せ場があった海王たちだけど、孫海王はただひたすらに悲惨でしたね。
まぁ、烈は実力がある者には友情と礼儀を尽くすけど、そうでない相手には不遜なんですよね。
なので、孫海王の悲惨な末路も必然か。
本部に対して不遜な態度を取ったのもいまいちな人って印象だったからだろうな……

ここまでで外人枠はサムワンを除いて全員勝利。
海王のみで競うはずの大擂台賽に外人を招いたのは、外人たちに圧勝することで海王の実力を示し国威発揚が狙いだったのだろう。
結果としては逆に海王の葬式のような有様だ。

この惨状についに郭海皇がキレる。
とりあえず、武術省の3人の利き手を素手で切り落とす!
サムワンの金玉も本当はこうしたかったんでしょうね。
でも、衆人環視の前で金玉を割るにしても竿を割るにしても凄惨だからタマピンで勘弁してやろうと。
運が良かったな、サムワン。
サムワンで溜まったストレスが武術省の3人に襲いかかったとも言える。

悲惨な目に遭った武術省の3人だが、元海王だったりするのだろうか。
それともただの役人なのだろうか。
いずれにせよ未熟者にぽんぽんと海王を与えすぎたのは間違いない。
ムエタイに与えちゃいかんよ、ムエタイに。

そんなわけで郭海皇は中国人チームと日米チームの5人同士で争う流れにする。
もうルールというかコンセプトガン無視の無茶苦茶ですね。
逆に言えばそんなワガママを通せるのが郭海皇の強さを物語っている。



ここで二人の新たな武術家が現れる。
まずは狂獣郭春成である。
郭海皇が120歳の時に作った息子である。
その濃い設定は無論として野性的なイケメンと明らかに強そうである。
強そうなのだが……実態としては範海王とそこまで実力に差があったわけではなさそうだ。
ただし、このワイルドなキャラデザインはありそうでなかった感じで魅力的で印象的だ。
なので、後にピクルとして生まれ変わるのだった。



次は凶人龍書文である。
肩すかしで終わった春成とは違って、印象に残る活躍と個性を見せてくれた。
個人的には一番再登場して欲しいキャラですね。
力士と戦ってみてはどうか?

なお、この中国人チーム結成に当たって毛海王は郭海皇の手で屠られる。
利き手を切ることがなかったのはただ単に未熟者だからだろうか。
でも、毛海王ってけっこうな期待感があったんですよね。
蘇って控え室で範海王を襲って欲しかった。
郭海皇としては強ければOKなので不意打ちで範海王を倒しても何の文句も言わないだろう。

こうして大擂台賽は日米VS中国の構図となった。
先鋒戦はまずはオリバVS龍書文だ!
龍書文はオリバの打撃を受け止める耐久力と、かつて烈が使った空気砲をノーモーションで放つ技術。
そして、何よりも打撃が一切見えない上にオリバの筋肉を切り裂く凄まじい攻撃力を見せる。

さらに加えるのなら龍書文は不気味だ。
何せ表情が変わらない上に目さえロクに合わせない。
つまりは殺意のボルテージを高めていないのに相手に暴力を振るうことを躊躇わない。
日常的に暴力に身を置いている証左だろう。
まさに凶人の名に相応しい裏社会の実力者であった。

だが、オリバも犯罪者のハントを生業とする超A級の裏社会の実力者である。
この勝負は裏社会対決だ!
期待感が高まりながら次回へ続く。