刃牙道感想 第74話「友人(ダチ)」

渋川先生が武蔵の目の前に現れた。
太古の剣豪と現代の達人がまみえた。
76年の武は400年前の武を相手にどう立ち回るのか。
そして、久し振りの出番にどうするか。


(ほう…………)
(久々に見るな……)
(真ん中に一本――――――――しっかり通っとる……!)


武蔵は渋川先生の立ち姿をそう評価する。
ピクルがそうであったように一流ともなればちょっとした動作で相手に感銘を与えるのだ。
ただ専門家ならではの話題なので余人にはなかなか理解し難いのだが……
本部も同じような評価をもらえるのだろうか。
いや、あの人、設定がぶれぶれで全然一本通っていないからダメだな。

さて、取り引きはどうした、警視総監は渋川先生に武蔵を紹介する。
紹介されるまで渋川先生は武蔵を無視していた。
並みならぬ存在感を持つ武蔵を相手にだんまりはなかなかできることではない。
武蔵との戦いは試合前から始まっている。
無視も戦術のひとつなのだ。

「あぁ~~……はい はい はい」「ムサシさん はいはい

軽ッ!?
渋川先生の反応、軽ッ!?
そして、わざとらしい笑みである。
相手と友達になるのが合気道とは言うが、こんなスマイルの人とは友達になりたくない。

さて、警視総監は武蔵と渋川先生、どちらが強いかと言い出す。
うーむ、三輪何とかさんをぶつけたようにこの人の考えていることはよくわからん。
武蔵は烈を斬殺した男だ。
そんな危険人物とどっちが強いかなんて怖くて普通は言い出せない。
こんな人が警視総監だとバキ世界の治安は大丈夫なのだろうか。
だからこそ、抑止力としてオリバが犯罪者を捕らえる側に回っているのかもしれないが。

「「宮本武蔵」という言葉 その意味するところ」
「わたしら武に生きる者にとっちゃあれですぜ」「”神の領域”どころか”神”そのもの」
「どっちが強ぇえ?」「とんでもない……」
「こうしてお会いできるだけで……」「光栄の至り…」


さて、謙遜する渋川先生であった。
逢うやいなやいきなり喧嘩を売った刃牙や独歩とは違ったのだった。
年長者らしい余裕であろうか。
いや、独歩も56歳と大分年長者のはずだが……
ちと不甲斐ない独歩であった。

「どうが 握手をしてもらえませんか」

出た、危険行為握手だ。
バキ世界において握手は友好の証ではない。
うっかり握手しようとすれば蹴られたり合気を使われたり腕を折られたりする。
渋川先生本人がオリバを相手に握手を悪用している。
いや、オリバ側から仕掛けたのだが、いずれにせよ明確な挑戦行為と言えよう。
まともな握手は……勇次郎と刃牙の親子喧嘩の締めの握手くらいだ。
数少ないまともな握手をしたのがコイツらなのはどうかと思う。

そんな握手を知らない武蔵であった。
明治時代に外国から入ってきたらしいので知らないのも道理か。
つまり、握手が悪手であることも知らない。
なので、見よう見まねで手を差し出し、渋川先生と握手してしまうのだった。

そして、動かない。
その間、実に3コマ! コピーでもしたかのように不動!
なお、間違い探しレベルで微妙に違うのでコピーではないぞ。
(コピーしたものに加筆修正したのかもしれないけど)
このおかしな様子には様子のおかしい警視総監も戸惑う。

「手が」「離れんのだ」

握手してしまえば既に渋川先生の術中である。
武蔵は手を離せなくなっていた。
これに警視総監はやっと異常に気付く。
三輪の部下はさらに技術わざを用いていることに気付く。なかなか目ざといヤツめ。
警視総監の付き添いの人は一人だけ気付いていない。素人め。

「妖か」「離そうとしても手が離れん」

「もう手の内ってこった」「神たま(はぁと)」

合気の成功と共に表情を隠していた眼鏡を外す。
表情を読ませないようにしていたのか。
武蔵の時代ではさほど普及していなかっただろうから、有効な手だったのかもしれない。

「重量(おも)……!!?」

オリバの時のように床に押さえ込まれる。
合気は武蔵にとって未知の技術だからか、いとも簡単に食らってしまうのだった。
とはいえ、力一辺倒のピクルが学習したし、武術に誰よりも長ける武蔵ならばすぐに見切ってしまいそうなのが怖いのだが。

烈の素手の攻撃はわりと無防備に受けたし、武蔵は素手の駆け引きという点ではやや不慣れなのだろうか。
なので大人しく素手での試合をした方が……
毎回のように殺し合って殺されていくとさすがに困ってしまうのだ。
次に殺られていいのは、まぁ、本部かな!

「宮本さん」
理解わかっちゃあいるんだ」「勝負とワカっちゃいるが」「割り切れねぇ」
「烈 海王は友人ダチなんだ」


ダウンした武蔵の顔面に正拳!
アオリで「ありがとう渋川先生!!!」と言われるほどの一撃であった。
烈とは長い付き合いである(作中時間で出逢って1年ほどだけど)。
烈は覚悟をしていたもののそれでも割り切れるものではないだろう(烈とは一言も話したことがないけど)。
渋川剛気、76年目の怒りが武蔵にぶつけられた。
何よりも誰よりもぶつけるべきは徳川のジジイにだけどな!
あと本部。お前が守護らないから……

渋川先生が殴るのは珍しい、というか初めてのことだ。
独歩の脊髄を狙った時以来だ。
しかも、あの時は未遂で終わってしまっているし急所狙いだ。
これは理屈よりも感情を優先した一撃ということだろう。
熱い友情であった。話したことないけど。

初手は渋川先生が取った。
さすが警察署には刀はないしすぐに逮捕だろうから殺し合いにはならないか?
ここで押収された刀を警視総監が持ってきたら全力でブン殴ってもいい。
次回へ続く。


渋川先生VS武蔵勃発!
警察署となると武器を持ち込んで300点本部になれんし守護れぬではないか。
まぁ、本部なんて金竜山に負けるような雑魚虫だしいてもいなくても変わらないでしょう!

武蔵は武器を持てば強いが素手では不覚を取ることも多い。
もっとも素手でも烈を圧倒するほどには強いのだが、現代の格闘技には不慣れからか被弾することも多いのも事実だ。
合戦では素手の技術も用いていたし、武蔵さんはもうちょっと素手で労ってください……

気になるのは前に行った合気道の達人のエピソードだ。
同じように武蔵も放水で渋川先生を無力化するか?
……放尿とか。ゲバルもやってたし。
武芸百般、己の排泄物も武器とする!
あ、でも、渋川先生はピクルの尿にビビってなかったから大丈夫か?
汚ぇ勝負になりそうだ……それに汚ぇオチだ……



刃牙道 7 (少年チャンピオンコミックス)