刃牙道感想 第89話「この瞬間(とき)」

本部が武蔵を切る斬るKill!
毎度のことながらこの人は急にやる気を出して一体どうしたのだろうか。
守護ってみたらイケるやんと勘違いしたか?
それ、小指を取ってみたらイケるやんと勘違いしたエピソードと酷似していませんか……?


さて、本部のことはひとまず置いておこう。
同じく渦中の人物である勇次郎と武蔵は何をしているのか。
町中を歩いていた! 2人で! 並んで!
そういえば、みっちゃん、2人で外に出たと言っていましたな。
だからとまさか同道するとは思わなんだ。

武蔵は勇次郎に道行く人の注目が集まっていることから有名人ではと推測する。
何せトップクラスの有名人ですからな。
サングラスの意味、まるでなし。
そして、有名になりたいのが武蔵の欲望。
勇次郎のようにただ歩くだけで注目を集めたいのだろう。

とはいえ、明らかに不審人物2人を見るなという方が無理があるし、それは有名とは無関係だ。
逆に言えば武蔵は有名になるために不審人物になってみては如何か。
例えば、守護るとか言い出すとか……

それにしても勇次郎、メッチャ嬉しそうだ。
まぁ、ある意味で憧れの存在と並んで歩いている。
そりゃ嬉しくもなりますわな。
本部のことを忘れるほどに楽しんでいると思われる。

「宮本武蔵VS本部以蔵」
「い~いじゃないですか」
「十分にツリ合っている」


さて、今週の本部だ。
このおっさんは一体何をのたまっているのだろうか。
腹でも壊したのだろうか。
トイレに駆け込む前に決死のダッシュをするような心境かもしれない。
お前には金竜山で十分なんだよ!

本部、やる気満々である。凄くやる気を出している。
それに対して相変わらずみっちゃんは笑えるほどに冷たい。
たしかに本部に求められているのは解説だ。
決して守護でもなければ、まして闘争でもない。

このやる気は烈の時に欲しかった。
でも、烈の時は前日に襲いかかったりやる気はあったか?
当日になると半端な解説とやる気にどうにもムラがある。
それもこれも勇次郎を守護れた達成感からか。
あるいはやっぱり腹でも下しているのか。

「うん」
「ワシは別にかまわ」


「嘘おっしゃい!」

みっちゃん、メッチャやる気なさげに肯定しようとしたらそれを本部に遮られる。
えー! 何なの、この人!
散々自分で自分を煽っておいてこれかよ!
タチの悪い酔っ払いのようである。
コニャックが未だに残留しているのだろうか。

だが、たしかにその通りである。
本部の戦績は最悪に等しい。
何せ最大トーナメント1回戦敗退、それも金竜山に負けている。
戦績だけで言えば金竜山は刃牙・ジャック・オリバ・ガイアに惨敗したシコルスキーに惨敗した猪狩に負けている。
それを鑑みると本部の強さのランクはどう見ても低い。
そして、みっちゃんが知る本部はこの雑魚い本部だけだ。
柳を血祭りに上げたのは知らんだろう。
知っていても勇次郎がやったと手柄を奪われていそうだ。

「武器術は無論飛び道具から爆薬に至るまで」
「全ての使用を心していただきたい」


そんな過去を置いておいて、そんな地下闘技場における素手以外禁止のルールを生ぬるいものと卑下しながら本部は爆弾発言を続ける。
その生ぬるいルールよりもさらに生ぬるいルールの相撲で戦ってきた金竜山に負けたのが本部という男なのだが、まぁそこはあえて置いておこう。
小指を取ったり目潰しをしたりルール無用でやった上で相撲の技術だけで戦った金竜山に負けたのが本部という男なのだが、まぁそこもあえて置いておこう。

自分に使える全ての武器を使って武蔵を殺す!
それが300点本部の覚悟と決意だった。
武蔵の本気が素手にあったというのにこの節操のなさである。
武蔵は刀より素手の方が強く、本部は素手より刀というか全武器使用の方が強いとはいえ、その、大変卑怯者に映るのですが……
こんなんだからせっかく無闇に株を上げようとしているのに応援できず、コンビニで吹き出しちゃうんだよ。

何より爆薬の使用を掲げている辺り、いつの間にやら本部はそういうキャラに落ち着いてしまった。
やっぱりアレか。
範馬親子を翻弄した際に煙幕を使ってしまったのが原因か。
烈VS武蔵の時は火器が禁止されていたが、爆薬の使用を許可することでなし崩し的にそちらも解禁させようという肚ではなかろうな。
本部流最終奥義、機関銃が火を吹くぜ!
もしダイナマイトで地下闘技場を爆破してきたら、機関銃を持ち出すよりもずっと汚いゾ。

この本部の決死の売り込みについにみっちゃんも本部が武蔵と戦うに相応しい逸材だと認める。
まぁ、この人、さっきからメッチャ卑怯なことしますよとアピールしているだけなのだが、ここまで露骨に武蔵に勝ちに行っている人物も初めてである。
烈は自分の全てをぶつけてみたいという気持ちの方がずっと上だったし、渋川先生も勝ちを度外視していた。
独歩や勇次郎は刀を持たせると(本気は素手にあるとはいえ)むしろ不利な選択をしている。
それと比べると本部は必死だ。
必死故に本部のくせに読めない何かがある。
みっちゃんが本部を認めたのはそこにありそうだ。

さて、武蔵は勇次郎と一緒にバーにいました。
ぶはぁ! すっかり仲良くなっていやがる!
守護るとか斬るとか、そんなことを言っていたおっさんを嘲笑うかのような逢瀬であった。
かつては戦えば相手を破壊していた勇次郎だが、最近はすっかり丸くなっている。
そりゃ本部にコニャックを奢りますよ。

武蔵に逢いに来た時は武蔵に酒を奢られた(元々みっちゃんのだけど)。
これはその返礼ということだろうか。
だとしたら律儀な勇次郎であった。
刃牙に変わって友情キャラになりやがって。
刃牙との戦いで勇次郎の心境に大きな変化が生まれたことが伺える。
そんな丸くなった勇次郎に殺してやると言わしめたとあるおっさんは相当にムカつく存在なのだ。

「強いな………」

「ウィスキーだ……」

「あの男は」

武蔵が現代ならではの味覚に触れたのはこれが初めてだ。
なので、勇次郎はレクチャーしようとしたら本部のことを話題に出す。
げえ! 武蔵まで本部のことを認めている!?
酒の話題かと思った勇次郎は意表を突かれた形となる。
武蔵でさえ認める男が本部ですよ。マジかよ。

本部を皆が狂ったように持ち上げていく。
金竜山に負けたという力士に小指を取るような大失態に目を捕らわれ、我々は本部の価値を見逃しているのかもしれない。
本部は鶏ガラに着いた肉のような存在なのだ。
スープを取るのに使って捨ててしまいがちだが、意外と美味しかったりする存在のだ。

「ご無沙汰してます」「先生」
「よくぞ申しあげてくれました」


そんな底知れぬ男、本部の前にある男が現れる。
本部を先生と言う男……つまりは本部の弟子である。
これは花田か?
あの本部流の門下生唯一の免許皆伝にして、本部の持つ全ての技を使え、範馬勇次郎に匹敵する才能の持ち主と太鼓判を押した花田なのか?
何か金竜山に負けたくらいに小っ恥ずかしい過去を持っていますな、花田。
ここまで持ち上げられておいて斗羽に負けた上に加藤にも負けたのが花田なのだが。

だが、もはや花田とて油断できぬ。
本部の使える技の全てを使えるということは花田も煙幕を使えるということでもある。
彼奴もルール無用の殺し合いにこそ真価を発揮するタイプなのだ。
本部がUFOにキャトルミューティレイションされるが如く持ち上げられているのならば、花田もイカロスの如く持ち上げられてもおかしくない。

そういえば、この師弟、本部は独歩を1分以内に殺せると言い、花田は刃牙を1分以内に倒せると言っていた。
1分繋がりだ。
それってやっぱり互いに武器を使っていたらなのか?
斗羽に襲われた時、花田もいの一番に自転車を投げつけていたし……
本部流の底知れなさはまさにクトゥルフ神話。
まさに這い寄る混沌。

「やはり君だったのか」「ガイアくん」

そう思っていたら目の前にいたのは花田ではなくガイア!
【悲報】ガイアは本部の弟子だった
え!? ここで花田でなくガイア!?
ナンデ? ガイアが本部の弟子ナンデ!?
本部リアリティショックに陥らんばかりの衝撃だ。

本部自身をいくら騙っても説得力がないから、ついには外堀から埋めてきた。
ガイアは本部の弟子……本部はガイアの師匠……ガイアの環境利用闘法の原型にあるのは本部流柔術……
あまりにも衝撃的すぎる真実である。
この事実を前にコンビニで吹き出すことを誰が止められようか。

あまりにも衝撃的な事実だ。
刃牙が本部に負けた以上に混乱している。
混乱した頭で言えることはただひとつだ。
何でこんな大物が弟子にしたのに花田を誇っていたの? 馬鹿なの、このおっさん?
本部の株は暴騰しているかもしれないが、花田の株は暴落を続けるのであったとさ。
次回へ続く。


ガイアは本部の弟子! ガイアは本部流柔術!
いやいや、まだ空道の方がいい。
花山外伝で空道が大分落ちぶれたが、まだ履歴書には空道の方が立派ですよ。
本部流柔術なんてとてもとても書けませんよ。

ともあれ、ガイアは本部流柔術の使者だったのだ。
ガイアの技術は戦場で通用するものであり、つまりは本部流柔術は戦場で通用するということになる。
本部の自信の理由が何となくわかるようなわからんような……
2人が同時期に死刑囚をボコったのはこの設定が暗に反映されていたからか?

しかし、ガイアはシコルスキーを圧倒することで株を上げたが、それまではけっこういまいちさが先行する男だった。
勇次郎に並ぶと称されながら見えないところで惨敗していたのに加え、刃牙戦終盤の情けなさは特筆に値する。
刃牙を1度殺したことがあるのがガイアの輝かしい戦果ではあるが、それを実行してからの凋落は実に無様であった。

鳴り物入りで現れたがいつの間にか株が落ち込んでいる点でこの2人は共通している。
師弟関係が本当だとしたらある意味では納得?
そういえば、花田も同じ境遇だ。
本部流柔術って株を下げるためにあるのか?

とはいえ、ガイアは前述したがシコルスキーを圧倒することで株を上げた。
今ではガイアが実力者であると疑う人間はいまい。
ならば、同じように柳を圧倒した本部も……あまり黒歴史を払拭できていない。
柳を圧倒した後に勇次郎に冷や汗を流したり、金竜山に負けた黒歴史が強力すぎるのがその原因か。
積み重ねた業の差であった。

本部が機関銃をやたら押したのは機関銃経験のあるガイアが弟子にいたからだろうか。
ガイアは戦場では白兵戦だけでなく銃器も使っていた。
つまり、機関銃は本部仕込み……?
武蔵に現代柔術(機関銃)を見せつけろ!

なお、ガイアと言えば危機察知能力だ。
環境利用闘法に上書きされた感もあるが、刃牙を圧倒したのはこの能力によるものが大きい。
あれも本部流柔術によるものだろうか。
0.5秒の先読みが必要にされるような過酷な鍛錬が本部流柔術の真価!

……って、あの能力、処刑されかけたのが目覚めた要因だから本部流、関係なかった。
それどころかその出来事をガイアは「生まれ変わった」とまで言っている。
つまり、ガイアの強さと本部流はあまり関係ない……?
あの能力に覚醒するまではガイアはただの傭兵に過ぎず、本部流の恩恵もさほどでもなかった……?
これは師匠より優れた弟子は存在しねえと本部VSガイア勃発だろうか。
やべえ! 勝てる気がしねえ! もちろん、本部が!