刃牙道感想 第92話「責任感」

まさかのジャックVS本部の処刑の開始か!
今のジャックを止めることができるのは本部だけか。
冷静に考えずともまるで勝負にならん。
ならんが、今の本部は何かしでかす異様な何かがあるぞ!


「モトベ…………ッテ」「アノ…?」

「あの本部じゃ」

「ワカラン…………」


ジャックを止めるのはかつて敗北したガーレンやシコルスキーと言った変化球ではなく、ストレートに本部であった。
「あの本部」が自身を止めることに怒るよりも先に困惑する。
堪忍袋の緒が短いジャックらしからぬ反応である。
まぁ、そりゃそうなりますわな。
なお、ジャックの敬語はなくなっている。あれは相当無理していたようだ。

ジャックは本部のことを知っているようだ。
でも、反応が鈍いからうろ覚えのようだし、1回戦負けの雑魚虫という印象しかなさそうだ。
事実、1回戦負けの雑魚虫だったのだが、刃牙に勝ち勇次郎を翻弄しガイアも圧倒すると最近の本部はおかしい。
紅葉から危険ドラッグでも受け取ったのかと疑わんばかりの快進撃である。

みっちゃんはジャックに本部と立ち合うように言う。
武蔵と戦うためには本部に勝つのが最低条件のようだ。
たしかに本部に勝てないようでは武蔵にも勝てない。
同じことが金竜山に勝てないようではジャックにも勝てないと言えるが、まぁそれは置いておいて。

ジャックは血が薄いと揶揄されたが、立派な範馬一族の一人である。
範馬一族は強敵と戦うことに生き甲斐を感じるが、弱者との戦いも楽しむ。
ジャックもその例に漏れずセルジオ・シルバを一蹴し、シコルスキーなんてやり直しを含めてボコり続けた。
このジャック、千春が相手でも容赦せん!

が、弱者に挑まれるとむしろ困惑してしまうようだ。
それもそうである。
勝てる勝負に挑むのはわかるが、勝てない勝負に挑むのはわからん。
そして、この反応からも本部の世間的評価の低さが改めて伺える。
本部が弱く見られているのはバキ世界における常識なのだ。

「あの弱い―――あの冴えない―――あの年老いた―――」「あのよくワカらない―――」「本部以蔵」

みっちゃんの評価もひどいな!
たしかにアンタが本部に対して一番冷たかった。
そりゃこんな評価をしますよ。

だが、そんな本部が怒濤の勢いで活躍しているのも事実である。
だからこそ、本部の正体が理解わかっていないとも評する。
うむ、誰もわかっていない。読者だってわかっていない。
本部は世界七不思議のひとつに今なら数えられる。

みっちゃんはジャックに対武器の心得があるかを問う。
答えはないであった。
本部もわからんがジャック兄さんも大概だ。
武蔵という武器術のエキスパート相手に対策なし!
烈が殺されたのを見たのだから、もうちと危機感を持つべきでは……
弟を見習え! 本部に弟子入りしようとしたんだぞ!

ジャックはノーガード戦法だ。避けもしないし受けもしない。
対武器相手には最悪である。
そして、勇次郎でさえ日本刀に斬られれば切れることが判明している。
いくらジャックでも武器相手にはノーガードは無理だ。
対策は必須である。

そんなジャックは対武器の心得はないがストリートファイトで武器を使う人間には負けたことがないようだ。
素人が武器を使っても弱い。当然の摂理である。
素人どころか死刑囚くらいなら武器を使われても脅威ではない。
ジャックの武器への自信はシコルスキーが基準になっているかもしれない。

しかし、武術家が武器を使えば……例えそれが本部でも……
そう、今の本部は油断できないのだ。
勝つためには金竜山を連れてくるしかないかもしれない。
というか、本部は金竜山を血祭りに上げるべきではなかろうか。
血祭りに上げても本部強ェ!とはならんけど。

本部との戦いは懐かしの前田光世形式で戦うこととなる。
もっとも死刑囚との戦いでは示し合わせることなく、各々が好き勝手に戦ったわけですが。
これは試合場では本部はジャックに勝てないということの表れだろうか。
まぁ、素手じゃ80点ですからな。80点というのも高すぎだけど。

「普段着の本部は」「丸腰素手ではない」

みっちゃんは普段着の本部は武器を仕込んでいるとジャックに忠告する。
まさか、金竜山に負けたのは胴着だったからか!
これなら説明が付く。
柳に勝った時は普段着だ。ガイアを圧倒したのも普段着だ。勇次郎を守護ったのも普段着だ。
武器を持った本部が強いのではなく普段着の本部が強いということかもしれない。
刃牙に勝った時と「グラップラー刃牙」時代に勇次郎に公園で負けた時のことは忘れてください。

そして、2人は夜の公園で出逢う。
公園は本部にとってホームコースである。
公園の本部は強い。柳を圧倒したほどだ。
思えばあそこから本部は妙な強さを見せつけ、同時にバキ世界に混沌が芽生えた。

あの時はそれが僅かに芽吹いただけだし、勇次郎が本部を圧倒したことで所詮本部は本部と読者も胸を撫で下ろした。
しかし、長い年月を経て混沌は開花しバキ世界を徹底的に破壊していく。
思えばこの2人は死刑囚編の終盤でほぼ同時期に死刑囚を狩っていた。
その2人が死刑囚編最初期に提案された前田光世形式で夜の公園で戦う……
運命めいた何かを感じる。
本部は運命の破壊者なのですがね……

「なるほどたしかにデカくなってる」

何だ本部のこの余裕は!
落ち目なジャックだがお前じゃまったく相手にならんぞ。
身長が190cm台の頃から無理!
だが、243cmになったことでむしろ勝機が生まれてしまった気はする。

「色々使用ツカウラシイナ…」「ムシロ対等フェアダ」

「愛煙家もな……」「最近は肩身が狭くて………」

相手があの本部とはいえいざやるとなればテンションを上げていくジャックに対し、話題と目線を逸らす本部だ。
正面からやれば本部はジャックには絶対勝てない。
なので、徹底して変化球を投げて守護るのだろう。
本部商売の始まりだ!

本部は日本刀を持ってきていないことから、仕込み武器で戦うのか?
それはジャックにどこまで通じるのか……
本部のさらなる混沌が胎動するのであった。
次回へ続く。


ついに始まってしまったジャックVS本部だ。
地獄のようなマッチメークである。
ジャックが勝てばあれだけよいしょした本部が負けるのはおかしいし、本部が勝てばあのジャックに勝つのはおかしいとなる。
どっちが勝ってもおかしいのだ。
花田が乱入して本部を守護る以外に妥当な締め方が思い浮かばない。
ここまで勝敗が予想できない戦いも久し振りである。

素手では本部はジャックには絶対勝てない。
ならば、武器ありなら……
武器ありでもどこまで縮まるのか……
いや、上回ってしまうのか……
バキは武器あり本部に負けたが油断があった。
今のジャックも同じように慢心があれば、本部には付け入る隙があるかもしれない。
勇次郎に通用した煙幕を使え!

ここまでお膳立てされれば本部も本気で戦わざるをえないだろう。
刃牙や勇次郎の時のように煙幕で誤魔化すわけにもいくまい。
だが、武器を使えば勇次郎にもダメージを与えられる。
ジャックだってダメージを受けるし最悪命に関わる。
守護るからは離れるような……
その点でもどうなるかわからない。
本部のトリックスターっぷりが凄まじいのであった。

だが、本部の自信は武器にはないかもしれない。
そう、仲間!
公園のどこかにガイアが潜んでいるのだ。
本部とガイアの二人がかりならジャックにだって勝てる! 勝てるのだ!
……勝てる気がしねえ。
本部なんて神心会にとって末堂みたいなもんだし、実質ガイアだけで戦うようなものだし。
うむ、ガイアが本部と役割を交換するのがけっこう穏当なオチかも……