刃牙道感想 第112話「あな不思議」



ガイアがエア的に一刀両断にされた!
……まぁ、本部の弟子だしな。
花田に加藤に末堂とタメだからな……
実はガイアじゃなくてノムラというオチはないだろうか。
それなら納得するのだが。


ガイアはエア斬りで真っ二つにされる。
普通、一刀両断されれば即死でダメージを知覚する暇さえない。
だが、それを感じさせるのがエア斬りの特異性か。
生かしながらも殺すこの技術、是非烈に使って欲しかった。

これだけで勇次郎以外には勝負ありだ。
だが、武蔵はさらに横から縦に一刀両断する。
これにてガイアは見事に4つに分かれた。
縦に二度に渡り一刀両断するという神業であった。

これは残虐性や殺傷力はもちろん、パフォーマンスとしての価値も高そうだ。
時の権力者たちはさぞかしこの絶技に喜んだことだろう。
今の時代ならみっちゃんとかが凄い喜びそう。
みっちゃんを4つにしてやれよ……

この技でガイアの心は折れたのだった。
自分の身体が4つになる様を見せられれば心も折れようものである。
責められまい。
恐るべきは武蔵がそれを見せていること、ガイアがちゃんと見ていることか。
このエア斬りだけなら武蔵もそれなりに平和だが、人を斬らずにはいられないのも武蔵である。 そして、人が斬られる瞬間を見たいのがみっちゃんだ。
……やはり、みっちゃんが悪い。全面的に悪い。

それにしてもガイアには期待していたのだが……
本部の弟子ネタはもう置いておくとして、何がいけなかったのか。
武器を生かすのではなく、武器に頼ったのが問題か。
どんな高度な武器であれど扱う人間の技量が追いついていなければ、原始的な武器を使いこなした人間に負けるものだ。
ガイアには油断があったかもしれない。そもそもノムラだったのかもしれない。

でも、昔のガイアはちゃんと武器を使いこなす人間だった。
というよりも、周囲の環境を武器と変える術を持っていた。
しかし、今回は如何に高性能な武器と言えど、愚策と言わざるをえない運用をしてしまっている。
もしかして、都市部で戦ったから使える環境がなかったのか? 技を使えない環境なら安易に武器に頼ってしまうのも道理か。
……やっぱり、こいつ、ノムラじゃなかろうか。

「剣は肉体にくの裡にある」
最初はじめから持っていた」


と、武蔵はエア刀をガイアに突きつける。
ちゃんとガイアには見えていた。
武蔵のエア斬りはもはや妖術か何かの類だろうか。 妖術と考えれば全てにおいて納得ですよ。
妖術マイスターの刃牙が生み出す恐竜との戦いが待たれる。

「剣がなくては人は斬れんか」「剣とはそんな不便なものか」とかつて言っていたが、それはエア斬りを使えるからこその発言だった。
だからこそ、無刀に至ったのだろうが、結局リアル刀を求めてしまっている。
今からでも国重を捨てませんか?
せめて本部を斬って満足しませんか?

「ピクルとの試合で再び剣を手にする」
「必要でしょうか」


野郎……タブーに触れやがった……
武蔵は素手でも十分強い。
烈を圧倒したしピクルタックルに耐えるタフネスを見せた。
じゃあ、素手で戦えばいいじゃん。ピクルは素手だし。

でも、そうもいかないのが武蔵の厄介なところであるし、GOサインを出しちゃうのがみっちゃんの邪悪なところである。
たしかにピクルを素手で倒すのは無理と言ってもいい。
音を上げるのもわかるが……

「知らんのではないか?あやつ」
「剣も」「この武蔵も」


武蔵はピクルの生い立ちはまず知らないだろう。
いや、みっちゃんが一応程度に説明しただろうが理解には至っていないに違いない。
精々、人間だろうが食うくらいか。
それでも剣を知らないという本質は突いた。
エア斬りのダメージがあまりなかったのも剣を知らないからかもしれない。
エア斬りで起きたことから反応はすれど、今回のガイアのように激しく動揺することはないのだろう。

また、既知のものならメンタルにダメージを負うことは刃牙が証明している。
T-REX拳で噛まれたと錯覚したように!
武蔵はピクルの性質と本質を掴んでいた。
この洞察力はさすがと言ったところか。

「斬り伏せられて骨身に知れる」
剣も武蔵も知らないのならば、実際に斬って教えてやろうというのが武蔵の考えだった。
たしかに実際に斬られれば剣の何たるかは痛いほどわかるが……
武蔵が求めるのはあくまでも名声である。
ただ勝つだけでなく宮本武蔵という存在が何たるかを示す必要があるのだろう。

でも、烈を殺した時のみんなの反応はあまり良くなかった。
戦国時代では斬り殺すことは名声になるかもしれないが、現代ではむしろ悪名となる。
それとも悪名も有名には変わりないのか?
純粋な功名だけ欲しければみっちゃんを斬るといい。
みっちゃんの世話になっている限り、悪の手先の印象は拭えないぞ。

武蔵は剣舞を舞う。
するとガイアの目には生首となったピクルの姿が映る!
って、刀じゃ筋肉で止められるんじゃなかったのか?
いや、ガイアが勝手にそう解釈しただけかもしれないが……
骨身に沁みるどころかブッ殺す気満々だ。

現代の戦士たちが砕けなかったピクルの肉体も刀があれば切り裂ける。
というのもあまりロマンがないし嬉しくない。
やはり、ここは本部!
いや、本当にアンタが頑張らないとダメだよ、本部。
弟子はこれっぽっちも役に立たなかったし今本部が戦場にもとべられている!
次回へ続く。


ガイア、全然ダメ!
アンタ、何しにやってきたんだよ。
これっぽっちも何もできていないじゃんかよ。
過去キャラの凋落が度々見られる刃牙道だが、ガイアはその中でも一際落ちぶれてしまった。
本部に強さを吸われたのだろうか……

だが、ガイアは本部流を使わなかった。
さすがに銃やスペツナズ・ナイフは本部流ではなかろう。
つまり、これはガイア個人の敗北であり本部流の敗北ではない!
本部はドヤ顔していてもいいぞ。

本部流を全然使わなかったのも武蔵に手の内を見せないためかも。
ノムラ、あいや、ガイアの役目はあくまでも後続となる本部へ繋ぐための偵察。
偵察故にマンパワーに頼らず武器の性能だけで戦おうとした。
つまり、ガイアの不甲斐なさは本部によるものだったのだ!

それにしても何やってんでしょうね、本部。
武蔵はピクルはマジで斬る気だ。
本腰入れて守護っていただきたい。
これで拳銃とスペツナズ・ナイフで武装したら……
いや、そっちの方が本部らしいかも。
決め台詞は「阿呆が、ウォームアップもせんで!」でお願いします。