刃牙道感想 第113話「絶好調(ベストコンディション)」

今回も刃牙が出てくるぞ!
一時期はタイトルが刃牙道でなければ、存在そのものを忘れ去られるところだったがすっかり出番を得ている。
どうやら本部に負けたダメージをすっかり克服したようだ。
折れぬ心の持ち主こそが主人公の証だ!


さて、ピクルの所在だが地下闘技場にいた。
いつも通りにここがピクルのホームのようだ。
食うだけなら下水道でもできるが、強敵との対決はやはり地下闘技場でか。
だが、地下闘技場はライトが照らしているし寝床とするには厳しいような……
夜間はちゃんと消灯しているのだろうか。

台車の上には肉が置かれている。
それもただの肉ではない。ティラノサウルスの肉だ。
これならピクルも食べると既に証明されている。……はずであった。
だが、4日間も食べていないようだ。
2億年前の肉よりも取れたての肉の方が美味いのか?
下水道生活で美食に目覚めたか?

ピクルは相変わらず食わずに体育座りをしている。
うーむ、こやつ、まるで変わっていない。
野性なのにニート体質だ。
視点を変えれば現代を知り尽くしていると言えなくもないが……

そんな地下闘技場に訪れたのが刃牙であった。
刃牙はピクルに何をするでもなくただ視線を交わす。
ピクルの表情も変わり姿勢を体育座りからあぐらに変える。
2人は何も語らなかった。
だが、共に激闘を繰り広げた言葉はいらない間柄である。
2人の間にはたしかな友情が生まれていたのであった。

憎たらしさ全開の刃牙としては爽やかな情景だった。
うむ、かつてのライバルと言葉のなくして繋がる友情を得ていたなんて主人公っぽいぞ。
……でも、ピクルとの戦いは妖術全開でどうかと思う。
後に歯だって追っているしその時のピクルはわりと本気で怒っていた。
刃牙よ、恨まれていなくて良かったな……

刃牙とみっちゃんは夜の街を歩いている。
って、みっちゃんもかよ。歳なんだから車に乗せて上げろよ。
そう言いたいところだが今のみっちゃんはバキ世界の諸悪の根源である。
この徒歩によって死亡率が1%でも上がるのならむしろいいことかもしれない。
烈の怨霊に祟り殺されればいいのに。

ピクルあいつ」「宮本武蔵さんを餌だと認めたんだ」

刃牙とピクルの逢瀬に言葉はなかった。
言葉はなかったが刃牙はピクルの闘志に気付いていた。
現代の格闘家を餌としてきたピクルは、武蔵でさえ餌とする!
おい、文化としての闘争はどうした。
刃牙の意図が伝わっていませんよ。
とはいえ、ピクルにとって戦いは生存するための本能ですからな。仕方あるまい。

そんなことを物騒なことを言いながらも刃牙の表情は極めて嬉しそうだ。
うーむ、邪悪!
これでこそ範馬刃牙って感じにデンジャラススマイルだ。

内心、負けやがれ武蔵とでも思っているのだろうか。
武蔵はピクルでさえやらなかった殺人という一線を越えている。
なので、心情的にはピクル寄りなのかも。
でも、相手は刀なんだから何かもうちょっとしてあげてください。

「見ものだよ」
「あの武蔵さんが―」
「ピクルの餌になるところ」


刃牙はピクルの噛み付きが武蔵に炸裂する様を想像する。
……口に噛み付くところを。
そこかよ!? そんなにピクルとジャックの噛み合いが良かったのか!?
あの衝撃的な瞬間を刃牙は見ることができていない。
みっちゃんから聞かされて一度は見てみたいと思ったのかも。

なお、この時にピクルの牙が折れたままだと判明する。
以前は健在だったのでてっきり生えたと思っていたが、折れたことに訂正されたようだ。
さすがのピクルでも失った牙は生えないのだ。
生えても少しもおかしくないが。

だが、みっちゃんは困惑する。
餌も食えないほどに衰弱したピクルがそんなことをできるのかと。
現代に来た直後は1ヶ月に渡って水だけで生きていた過去を忘れたのだろうか、この痴呆ジジイは。
4日なんて朝飯を抜いたくらいの意味合いしかありませんよ。
前々から感じていたけどみっちゃんの驚き方にはキレがない。
加藤や末堂を見習え。そのために本部流を学べ。

「「食えない」じゃない」「「食わない」」
「食いたいのは餌じゃない ご馳走なんだ」
劇的ドラマチックに喰らいたいんだ」


刃牙はしたり顔で語る。
人の生き死にの問題なのに本当に嬉しそうに語るな、この男は。
武蔵が食われることになれば人がモツを出して死ぬよりも酷いことになるというのに……
さすがの巨凶であった。

「愚地独歩さんから聞いた言葉に納得した」
「餓えこそが野性における絶好調ベストコンディションなんだよ」


と、懐かしの言葉だ。
刃牙道になってから佐部京一郎が出演したりと、拳刃のネタがけっこう出てきますな。
花山外伝のネタはちっともないのに……
まぁ、あれを組み込むとちょっとアレな気もするが。

ともあれ、餓えているからこそ強い!
文明人とは真逆なのが野性であった。
そういえば、刃牙も餓えたピクルと戦おうとしていましたな。
なるほど、こういう思考があってこそのものだったのか。
あの時はバカやってるなーと思ったが、最高の相手と戦いたいという心情があったのだ。
ちょっと主人公度アップ。

逆に考えればティラノサウルス肉を食べたばかりだったから、ピクルは絶好調というものでもなかったのかも。
食う気のない相手にはマジになれない。
刃牙は何とか怒らせようとしたがピクルのモチベーションが今ひとつ定かではなかったかも。
だからこそ、食われずに済んだのか?
ちょっと主人公度ダウン。

だが、問題となるのは武蔵が斬る気満々なことだ。
食う気満々と言えど斬る気満々な相手には分が悪いだろう。
そう考えていた時期が俺にもありました。

「白亜紀最強の恐竜Tレックス」
「彼等の牙が―――刀剣以下なんてある――――――――!!?」


だが、恐竜と戦って来たピクルならば刀にも耐えられる!
それが刃牙の考えだった。
真にその通りではある。実にその通りではある。
でも、その刀に殺された人間が出てきているし、勇次郎だって致命傷を受けかねなかった。
なので、慢心するのも良くないのだが……
友人なんだから本部の代わりに守護ってやれよ。

刃牙はピクルの肩を持つ形となっている。
ピクルは素手ですからな。
同じ素手の人間として応援しないわけにはいかないのだろう。
……無策だけど。

武蔵は斬り殺す気満々、ピクルは食い殺す気で互いに殺す気満々だ。
お前らはもうちょっと平穏に戦えないのか。
刃牙は静観モードだしやはり本部しかいないか。
最悪守護らなくてもいいから斬り殺されるだけでもいいぞ!
次回へ続く。


刃牙は完全に観客モードですな。
お前も守護ってやれよ。
本部から学ぼうとしたのは技だけか?
守護るという精神を学べ!
まぁ、その本部があまり守護る気がないのが困りものだが。

刃牙は恐竜の牙が刀剣以下ではないと思わせぶりなことを言った。
この刃牙、思わせぶりなことを言うと大抵役に立たない。
なので、ピクルも斬られてしまうのではなかろうかと不安になる。
というわけで、刃牙の思わせぶり発言集。


「立ち技最強の格闘技って案外…………」「大相撲なのかもしれないッスよ」

かの有名な本部VS金竜山の時の台詞だ。
その後、立ち技最強どころかプロレスラーに負けてしまった。
でも、本部流には勝った。
本部流は守護最強かもしれないが立ち技最強ではないらしい。

「あの人はホントウにカラテを完成させたのかも知れないな……」

克巳に対する最大トーナメントの時点での評価。
こんなことを言っておきながら、ピクルVS克巳の時にわかるのだがこの時の克巳の評価は極めて低かった。

「ここで死ぬ気だなジャック…」

ジャックVSガーレンの時に言った台詞である。
なお、直後にジャックは大逆転するのだった。

「ボクシングには蹴り技がない………」
「そんなふうに考えていた時期が」「俺にもありました」


刃牙を代表する名言にして思わせぶりな発言No1。
その後、ボクシングにおける蹴りを刃牙が明言することはなかった。
大地を蹴るは寂海王が勝手に解釈したものだし……

「ハンデがあるのはむしろ」
「こっちの」


郭海皇を圧倒する勇次郎に対してこの発言である。
ハンデがあるとは一体……


刃牙の思わせぶりな発言はどれも参考にならん。
というわけで、本部の守護が必要なのは間違いあるまい。
でも、本部の守護って武蔵に攻め入るんじゃなく、対戦相手に殴り込みをかけることだから不安だ。
本部のこの半端な行動力のなさは何なのだろうか。
まるで刃牙みたいだぁ……