刃牙道感想 第126話「守護り」

本部が武蔵を相手に先手を取った。
まぁ、何というか、先手だけは取るからな、この人。
勇次郎相手に先手は取ったから。
ちっとも通じてなかったけど。
バキ連載25周年を迎えてなお揺るがぬ本部イズムであった。


武蔵は正座で本部を迎える。
そんな武蔵に対して本部は喫煙開始だ。
神聖な闘技場で何てことを……
神聖な闘技場で立ちションした人もいるしそれよりはマシか?

なお、この喫煙をみっちゃんが咎めるが完全に無視されている。
アンタもいい加減客席に戻った方が……
いや、巻き込まれて酷い目に遭った方がいいかも。
事故を装えば問題あるまいて。

本部はさらに酒瓶を手に取って武蔵の前に座る。
そして、煙草を渡すのだった。
フレンドリーモードですな。
この人がフレンドリーになれば危険……いや、グラップラー刃牙時代は常時フレンドリーだったな、この人。
その頃に発した「スピードでかきまわせ 絶対イケるッ」と「このアホウッウォームアップもせんで」は本部史上最上級の失言である。
……フレンドリーになるほどダメな奴でしたわ。

煙草を手に武蔵は念入りに匂いを嗅ぐ。
さらに酒の匂いも嗅ぐ。
そして、本部が吸っている煙草以外は吸えないと言う。

「匂いから察するに河豚か」「酒瓶にも塗ってある」
「毒を盛ったか本部」


本部が仕掛けたのは毒!
ドイルに柳、あと李海王と今までに毒を使ってきた人間は何人かいる。
ただそれは戦いの中で使用しており、武器と大差のない用法となっている。

だが、戦闘中以外で毒を仕掛けたのは本部が初めてだ。
戦闘以外で相手に致命的なダメージを与えられるのが毒の強みだろう。
本部は毒を毒として用いている。
それだけにえげつない。
この男、本気だ。
そして、本気になるほどあまり応援したくなくなる。
毒は汚いよなぁ……

この毒を前に刃牙でさえその是非に困惑するのだった。
刃牙は武蔵に真っ向勝負で勝つビジョンしかなかったのだろう。
毒を盛って優位に立つなんてことは完全に盲点に違いない。
これで刃牙が本部のマネをして毒を盛り始めたらクソ野郎ですな。

酒にも盛られているということは、本部が入場した時にやった祝福酒シャワーはけっこう命がけだったのだろうか。
呑み込まなければ大丈夫なのか。
あるいは瓶の裏側に塗っていて、かき混ぜると毒が効果を発揮するようになっていたのか……
看破されたとはいえ祝福酒シャワーをしたからこそ警戒されないと踏んだのかもしれない。
本部はただ毒を盛るだけでなく、煙草を吸ったりと相手の警戒を薄める努力をしている。
ただ毒を盛るだけでなく、毒を食らわせるように仕向けているのがポイントだろうか。

「ていねいに培った技術が」「あっさりと受け止められる」

「通用しとらんがな」

「いいや」
「わたしの経歴かこは日の目を見ています」


経歴と言えば金竜山に負け……いや、言うまい。
対戦相手に毒を盛るなんて、ここにいる格闘家たちには間違いなく認められないだろう。
こんなことで得られる勝利に価値はないと断ぜられそうだ。
卑怯な手を躊躇わない死刑囚でさえ毒を盛ることはしなかった。

だが、本部はそんな技術を磨いてきた。
そして、その技術を真っ向から受け止めて見破る相手が目の前にいる。
本部にとっては至福と言えよう。

でも、これで勝ったらどうなるんだろう。
全然尊敬を集めなさそうだ。
もしかして、最大トーナメントでは間違えて自分に毒を盛っていたりして。
それならあの失態も納得できる!
今の強さには納得できんがな!

そう言って本部は武蔵に煙草を吹きかける。
煙草による目潰しだったが、武蔵には当たり前のように受け止められる。
加藤や末堂、寂海王はこれに驚いている。
でも、ここにいる誰もがこれくらいはできると思うのですが……
除くジャック。

手に取って煙草を武蔵は味わう。
か、間接キスだ!
おっさん同士なのが盛り上がらん。
武蔵、これで三十路なんですけどね。
壮年の実力者が多い刃牙の登場人物の中じゃ若いくらいだ。
そのくせ、全然年下感がしないのはやはり精神年齢は老年の域に達しているが故にか。

武蔵は仕返しとばかりに煙草を指で弾き本部に投げつける。
さらに地面に置いた刀を手に取り抜刀すると目眩ましから必殺に繋げている。
それに対して本部は手を使わず煙草を額で受け止め、そのまま酒瓶で殴りかかった。
煙草を弾いた分だけ武蔵が一手遅れている。

結果、本部の酒瓶が武蔵の顔面に直撃するのだった。
って、マジで本部の攻撃が当たってるよ!
一手早くなるように仕向けたのも見事なれば、武蔵の攻めを素早く見切り先手を取ったのも見事だ。
うーむ、本部らしくにゃい……

酒瓶は当然割れる。
割れたのでガラス片が武蔵の頬を切り裂く。
死刑囚編の頃のようなダメージだ。
加藤なんかはドリアンにボコボコにされた記憶が蘇って失禁してるかも。

それでのけぞった武蔵にさらに本部は煙草の缶で追撃する。
前回は素手で先手を取り、今度は武器で先手を取っている。
いや、前回も武器を使ったけど。
仕込んだ武器だけでなく身近な物も武器とするのが本部の強さか。
まさに実戦派である。
横綱みたいな身近じゃないものが弱点属性。

この二連撃に武蔵は金重を抜けずに倒れる。
周りには酒瓶の破片と煙草が飛び散っている。
ああ……神聖なる闘技場がゴミだらけに……

だが、倒れても油断できないのが武蔵である。
何せ擬態の達人だ。
烈もピクルも欺かれている。
ピクルは刀への好奇心に負けた気もしますが。

だからこそ、本部はさらなる追撃を行う。
それが煙玉! それも二発同時にである!
今までは本部は相手の攻撃を逸らすために煙玉を用いている。
だが、今回は追撃に使っていると今回は事情がやや異なる。

だからこそ、これは煙玉じゃなくただの爆弾だったりして。
ならば、火薬で一気に決着狙いか?
これで勝っても全然褒められない。
拍手の次はブーイングの嵐を受けたりして……
次回へ続く。


本部が強い! そして、何よりも汚い!
汚さに徹すれば本部でも強くなると思われて、イメージ戦略失敗かも……
何というか、小指、取ってみないかね?
山籠した今なら横綱の小指もへし折ることができる!
……折って小指なんだよなー。

本部は河豚の毒を盛ろうとした。
でも、現代なら無味無臭のもっと危険な毒があるだろう。
もっとも、武蔵としてはこれから死合う相手が安全な物を差し出すとは思いにくいし、むしろ警戒を強めてしまうかもしれない。
わからない危険よりわかりやすい危険の方が相手の注意を引きやすいのだ。
結果、先手を取れたわけだし本部の作戦は成功しているのかも。

さて、今回のアオリはヤケにヤケクソだった。
「バキ世界観ワールド」が裏返る!!!に、
近頃よく見る「本部にワロた!!」の七文字……どうにも俺には「よく言った本部!!!」としか読めねェんだわだ。
……当感想のツッコミかな?
やっぱり、本部が強いのはおかしいのは公認だったのですね……

また、25周年ということでコラボ漫画が掲載されている。
掲載人は嘘喰い作者にテラフォーマーズ作者である。
豪華! そして、ヤングジャンプ!

嘘喰い作者の描くバキはジャックVS克巳であった。
何か嘘喰いとは絵のタッチが異なるような……
板垣先生に合わせてアナログで作画したのだろうか。

結果はまさかの引き分けである。
最大トーナメントの時点では引き分けなんて考えられない。
が、最近のジャックは落ち目だしたしかに克巳と五分っちゃうかも……
ともあれ、短い尺ながらも熱い戦いであった。
ジャックのパンチが何故か克巳に通じていないとか突っ込みどころはあるけどな!
あと何故か賭郎の立会人がいた。

テラフォーマーズ作者の方は完全にテラフォーマーズの外伝であった。
燈とミッシェルさんが出てきてバキネタをやるという内容だ。
テラフォーマーズを絡ませるならバキキャラVSゴキブリとか見たかったんですけどね……
ともあれ、ギバーップ!や新コブラやドイルが烈に酒を勧めた時のパロディなど細かいネタにバキ愛を感じる。
特にドイルネタは表情を再現していて高得点だ。
本部は指取りに行くなよという作者コメントにも愛を感じる。

それにしても何でヤンジャン勢が多いんでしょうね……
うまるちゃん作者を呼ぶという選択肢はどうでしょうか。
あ、うまるちゃん化するのは烈でお願いします。
いいか、梢江は出すなよ、絶対だぞ!