アスクギアのシステムの話その2



アスクギアFCオンライン頒布、まだまだやってまーす。
在庫がなかなか切れない(´・ω・`)
あ、売り上げでこの本を買いました。


第2回ということでアスクギアからの新システム、サプリタンクについて。
どんなシステムかというとサプリタンクの残量に応じて、戦闘終了時にHPが回復するというもの。
これ自体はよくあるシステムである。
なので、それを組み込むまでの経緯でも。

まず、最初はプバアバ同様に戦闘終了時にHPが全回復していた。
で、MP(プバアバではAP)は回復なし。
MP回復なしはリソース管理要素を打ち出すためだった。
まぁ、ガチガチではなく軽いリソース管理なのですが。

それで他の人のテストプレイを見てみると……
通常攻撃だけで戦っていた。
戦闘が長引いてもHPが全回復するからノーリスクということである。
結果、リソース管理もクソもないことに。
これは当初目指したデザインが破綻しているし、何よりも長引かせるのが最適解だと面白くない……

そこでわかったのは「プレイヤーの意志とは無関係に消費されるリソースがなければリソース管理は成立しない」ということ。
今回の例だとそれがなくリソース管理どころかゲームとしても成立していない。
では、雑魚敵を強くしてMPをすり減らさないと勝てないバランスにする。
……というのもやりたくない。
アスクギアの第一目標に敷居を下げるというものがあるけれど、雑魚敵がやたらと強ければむしろ敷居が上がってしまう。
本末転倒である。

そこで至ったのがHP全回復をなくして回復専用のリソース、サプリタンクを付与するというものである。
これでMPを消費してHP(とサプリタンク)を温存するか、HPを消費してMPを温存するかの選択が成立するように。
普通のRPGじゃねえか!
まぁ、よくあるシステムはよくあるシステムなりに完成度が高かったということで……

で、それに加えてノーダメージで勝利するとMPが回復するボーナスを加えてみた。
MPを消費してでもテンポを早めて戦闘を終わらせればHPもMPも消費しなくて済む。
行動順番を見て動けばそれなりには条件を達成できるし、無理な場合もけっこうあるのでヌルゲーにもならない。
何より節約の息苦しさを大分軽減しつつ、雑魚戦に目標ができてプレイにメリハリができた、……気がする。

そんなわけでこの辺はそれなりに上手くまとまったと思っています。
目的とした軽いリソース管理は達成できたわけだし。
なお、サプリタンク自体は速攻で尽きるので、スキルを回すのが大事にはしています。
開発中は現在の2倍あってなかなか尽きなかったけど一気に半減させた。
リソースというのは尽きるような事態にならないと面白くない。

余談ながらまだ未実装の難易度選択には敵の能力値を上げるのではなく、リソース周りをキツくしたものにしようかなとか思っています。
単純な通常プレイの延長線上にあるものにはしないつもりでいます。
なお、難易度選択は要コンフィグファイルなので完全なおまけです。
個人的にRPGの難易度選択はバランス調整における逃げだと思っているので……
進行上必須のボスに負けると難易度を下げてリトライできるようにしたのが、アスクギアにおける最大の妥協点かなぁ。
これも逃げと言えば逃げなんですけどね……