10周年記念プレイ日記FinalNight





走り屋間の物語に始まり、伝説という幻想の探求…
そして、企業の思惑との戦いへと次々に様相を変えていったレーラグの壮大な物語はついに最終章を迎える。
このある意味無茶苦茶な流れを違和感なく繋げているのはさすがといったところである。




開いた口が塞がらない驚愕の展開である。
Diabloの正体が薬とは予想も出来ないし、赤碕が10年前の最速の男だからってコールドスリープされているとは思いつきすらしない。
プレイヤーの想像の外から幾度も攻撃を仕掛けている。
レーラグのシナリオはサプライズだらけなのであった。





まずはFinalNight、最初の関門BLT脱出である。
脱出なんて完全に思考の範囲外だ。びっくりだよ。
1分以内にクリアするレースを3回やるのだが、非常に狭く癖のあるコースを走ることになるので難度は高い。
特に凸の字になっている部分に車体を引っかけてしまうと大きなロスになるので注意が必要となる。
どうでもいいことですが、初プレイの時は進行方向を間違えて、最初のコースは開始と同時に右に行ってました。遠回り以外の何でもない。

なお、この時の辻本は異常に速い
初めて走るコース…しかも、ネガティブな条件があり、さらには命の危険もある…
テクニックとメンタルの両方が高いレベルで要求される状況下においても、その実力を遺憾なく発揮している。
さすがは藤沢先輩と横浜最速を競っただけのことはある。
今まではいまいち実力を発揮しきれていない感が強かったが、その実力は超一級なのであった。

おそらく辻本を抜いてクリアがレーラグにおいて一番難度の高いチャレンジになると思われる。
速くて追いつけず、抜くのにも一苦労どころではない。
これと比べたら6thNightの難馬さんに勝つことは楽な部類といっても過言ではない。

ついでにこれを最後に辻本と鈴木の出番は終わる。
最後に華を見せた辻本と山田…反面、何の見せ場もなく消え去っていった鈴木…
ヒロインの立場がまるでない。





次はFinalNight第2の関門、シュナイダー戦となる。
落ちたらゲームオーバー系のコースを走ることになる。
第1コーナーを抜けるまではコースアウトの心配がないので、そこまでにどこまでタイムを縮められるかがポイントとなる。
とはいえ、MACHINE COMPLETEさえしっかりやっておけば苦戦することなく勝てる。

今回もセオリー通り?に第1コーナーを全力で抜けて、あとは守りの走りを行って苦戦せずに勝利。
最終コーナーはインもアウトも落ちたらゲームオーバーなのでスリルがあるが、無難なブレーキングで抜ける。
そして、圧倒的な差で負けたのに止まらないシュナイダーであった。
Diabloを服用したことだし、よほど自暴自棄だったんだろうな…




Lagoonシリーズのヒロインは裏切る…ということで、葵から真実を聞かされる。
複雑かつ無茶苦茶なレーラグシナリオであったが、非常に上手い形にまとまる。
その輝きは10年経った今でも色褪せることがない。
レーラグ…いいなぁ…

藤沢先輩とのBATTLEは強制勝利BATTLEなので特に語ることなし。
強いて言えば藤沢先輩の後ろをのろのろと走って煽ってました。
普通に走れば猛烈なスタートダッシュの直後に、横に藤沢先輩が止まる姿が映り非常に見栄えがいい。
Diablo難馬さんがコースレコードを更新したり、体験させる演出がレーラグでは輝いている。
逃亡戦を整列させるのも体験させる演出の一端です。







藤沢一輝、最大最後の演説である。
藤沢先輩は登場する度に名言を残している。
PrologueNightの赤碕を勇気付ける言葉…3rdNightの赤碕を奮い立たせる言葉…4thNightの走りに賭ける言葉…
5thNightの走りの重さを語った言葉…8thNightと横浜GP後に見せた弱い言葉…
そして、今見せた力強い藤沢先輩の芯が宿った言葉…
どれもが名言である。




そして、最後の関門である葵戦…は実はFinalNightでは1番簡単だったり。
勝利条件は葵を抜くことなので、MACHINE COMPLETEをしっかりしておけばスタートダッシュで抜いてそのまま勝利できる。
コースも脱出時のように劣悪なコースレイアウトでもなければ、シュナイダー戦のような落とし穴のあるコースでもない。
強いて言えば狭い上にS字で勝負する場面を見つけにくいくらいだが、それもスタートダッシュで突き放せば問題なし。
実質のラスボスなのだがちょっと薄味なのであった。




そして、感動のエンディングを迎えるのであった。
Dreaming on the road…The legend of never die…
スタッフロールの最後に記されたこの言葉は、レーラグ自体を象徴している言葉だと感じる。
伝説は決して死なない…横浜最速伝説のように、レーラグも10年の月日を経ても多くの人の心を動かしている。
うん、動かしているはずだ。否定はさせねえ!



クリア時のデータはこのようになった。
何でこの画面には鈴木が映っているんだ?
空気ヒロインだからか、頑張って自己主張を行っている鈴木であった。

と、これでプレイ日記は終わりとなります。
最後まで閲覧ありがとうございました。
10周年ネタはこれでひとまずは終わりとなりますが、思いついたらまた何かやろうかなと思うのでごま塩程度に覚えておいてください。
醒めちまったこの街に…熱いのは俺たちのDRIVING…


余談
この夜の謎
・石川たちを殺した犯人
手がかりは鉄パイプのような凶器で殴り殺されたと独白で語っているのみ。
具体的な犯人は明示されていない。大きな謎だ。

とりあえず、犯人の候補は3つ思い浮かぶ。
赤碕(青崎)・シュナイダー・藤沢&葵だ。

まずは赤碕(青崎)について。
青崎はWON-TECに対し、明確な敵意と殺意を抱いている。
ウォン・リーを殺害しようとしたことからもそれは明らかだ。
現に10年前のDriverは殺してしまっているらしい
動機は十分。鉄パイプは得意武器なので凶器としても合致する。

が、石川たちは赤碕が扉を開けた時点で死んでいた。
状況的に犯人にはなり得ない。
赤碕の意識が目覚めていないうちに殺した可能性もなきにしもあらずだが、さすがにその線は薄いだろう。
そもそも、石川たちまで殺す理由がわからない。
まぁ、それを言ったら10年前のDriverを殺す理由もわからないのだが。
そんなわけで赤碕(青崎)が犯人の可能性は低い。

次はシュナイダーだ。
シュナイダーはD-Projectの独占を企てていた。
D-Projectに関わり、その秘密を知っている石川たちは非常に邪魔な存在とも言える。
殺害する動機は十分だ。現に川志摩サトルやウォン・リーを殺しているし、十分やりかねない。

ただ、問題となるのは鉄パイプで殴り殺した、という独白だ。
シュナイダーは鉄パイプを使ったりはしない。殺すなら拳銃で殺すだろう。
描写と食い違うので犯人ではない…と言いたいところだが、
そもそも赤碕と言えど人間の死体を見るのはこれが初めてだ(川志摩サトルは例外)。
そんな人間が凶器を正確に分析できるのかとなると疑問符を掲げざるを得ない。

脳味噌がはみ出ている、という死体は脳天を拳銃で撃ち抜けば十分なるだろう。
凶器の推測を間違えていたとしたら、描写に矛盾は生じない。
そもそも、鉄パイプでDriverたち…少なくとも描写されている限りでは石川兄・楠木(+トゥルースとラッシュ?)を殺せるのだろうか。
不意を突いて一人殴り殺せたとしても、他の3人は何らかの抵抗なり逃走をすることだろう。
そうなると殺害自体が難航しそうである。

Driverたちを事前に睡眠薬で眠らせるなどして無力化した上で鉄パイプで殴り殺す…というのは可能だろうけど、無駄が多い。
根本的に鉄パイプで脳味噌はみ出させるのはかなりの苦労をしそうだ。
人間の頭蓋骨は存外硬い。鉄パイプで殴った程度では脳味噌ははみ出そうにない。
そんなわけで鉄パイプで殴り殺されたという独白そのものが矛盾している可能性がある

拳銃を使えばDriverたちを殺すことは十分可能だ。
出口を背にリーダー格のトゥルースを射殺する。
他の3人は混乱することだろう。特に石川兄と楠木は元々一般人なのでその混乱たるやとんでもないものがある。
Diabloの副作用でホワイトアウト…思考停止状態に陥るかもしれない。
(Diabloの副作用を考慮すると鉄パイプによる複数人の殺害も不可能ではないけど、まぁそれはそれということで)
そんあわけで拳銃を持ったシュナイダーに襲い掛かることも出来ず、許しを請うなり逃げようとする。
それをぱんぱんと撃って脳味噌をはみ出させる…シュナイダーがDriverたちを殺害したとしたら流れとしては無理がない。
本人がD-Projectに関わった者を全て排除するのが仕事と言っていることだし、犯人最有力候補だろう。

最後の藤沢&葵は…とりあえず、凶器の鉄パイプは葵が愛用しているようだし問題ない。
葵自身BLTの自爆スイッチを作動させているようだった。
もっとも、これは赤碕の推測だけど。

ただ、葵の目的は自分の罪の精算のようだったし、Driverを殺す理由がまったくない。
藤沢先輩はなおのことない。
藤沢&葵は犯人の可能性はもっとも低いと言える。

そんなわけでシュナイダーが犯人として一番有力だ。
しかし、まぁ、石川兄は無残な最後であった。
序盤の牽引力とは裏腹に、終盤の見せ場のなさはちょっと寂しい。

・なぜ、シュナイダーはDiabloを服用したのか
シュナイダーの行動は意味がわからない。
D-Projectに関わった者を葬って、Diabloを持って凱旋…
そのためだけならばウォン・リーを殺害後、利用価値のなくなった赤碕も殺害。
それでいい。
わざわざ、走る必要もなければ(まぁ、これは禁句だが)、Diabloを飲む必要もない。
そもそも、Diabloの危険性について、一番熟知していたのがシュナイダーだ。
せっかくうまくいったのに、自らを破滅に追い込んでどうするんだ。結局、何をしたかったんだか。

それとも、この時点でシュナイダーは既に自暴自棄だったのだろうか。
だとすると、数々の意味不明行動の理由もわかるというものだ。

まずはBLTの爆破は葵が行った…ということを前提としておこう。
だとすると、シュナイダーにとってBLT爆破は計画に入っていない計算外のことだ。
さて、BLTはD-Projectの中心部になっていたことは疑いようもない。
D-Sleepもあることだし、Diablo関係のテクノロジーやデータが隠匿されているだろう。
貴重なデータほど奪取されることを阻止するために一箇所に集めて保存しておくことだし。
そんなBLTを爆破される…つまり、Diabloのデータを全て失うということだ

シュナイダーのクライアントは社長のウォン・リーの他に、おそらくはDiabloを実際に取り引きする人間がいたのだろう。
(取引先がある程度の資金提供をしていたことが、D-Projectの再開にある程度寄与しているんじゃないかと推測してみたり)
シュナイダーの第一の目的はDiabloの抗体を発見、そしてD-Projectを成功させその利益を独占することだったと思われる。
だが、川志摩サトルに抗体情報がないと言われてしまう。
D-Projectは成功する要素がなく、本来想定していた利益を出せなくなってしまう。
この事実を取引先のクライアントに伝えると失望されてしまう。
巨額を注ぎ込んだプロジェクトが頓挫したとなると、シュナイダーの信頼と実績は大きく落ち込んでしまうことは疑いようもない。

しかし、そんな時にシュナイダーは本来の用途以外に本編で語った事故目的の使用を思いつく。
そして、それを別のクライアントに持ちかける。とりあえず、成功例をあげてシュナイダーの新案は評価される。
さて、そんな黒い目的にDiabloを用いるとなると、シュナイダーにとっても新しいクライアントにとっても今までの関係者は邪魔なだけだ。
シュナイダーは利益の独占をしたいだろうし、なおさら邪魔である。
そもそも、成功しないとわかってしまったD-Projectにまだこだわろうとするウォン・リーはもはや癌以外の何でもない。

そんなわけでFinalNightで描写ように関係者一同を殺害する。
全て殺害したらDiabloのデータを持って凱旋…するはずであったが、突如自爆の警報が鳴り響く。
(自爆に関してはいざという時のデータの抹消用だと思われる)
これによりDiabloのデータは全て抹消され、シュナイダーの計画は頓挫してしまうのだ。
Diabloのサンプル自体は残っているとはいえ、これを元に再現するのも巨額の投資が必要なことだろう。
これまでに十分以上の投資を行っている。これ以上の投資を行ってくれるクライアントはさすがにいなそうだ。
そもそも、既にこの件を報告して面目丸つぶれしていたのかもしれない。

結局、シュナイダーは全てを失ってしまった。
そんな折にシュナイダーにとっては道化以外の何でもない男、赤碕と出逢う。
どうせ全てを失ってしまったのだから、この男の得意とする分野である走りで遊んでやるのも一興…
そう思ってDiabloを服用、そして、海に飛び込んで命を落とすのだった。
…シュナイダーの行動に関してはそんな流れがあるんじゃないかなと思ったり。

・葵の行動
何がやりたかったのかわからない人、その2。
赤碕の前に現れ真実を話したのは、自分の罪を精算するためだろう。
葵は自分のやったことに罪の意識を持っていただろうし、それによって愛した人間を二人も苦しませたことに苦しんでいたのは間違いない。
そんな苦しみが葵を再びDiabloに関わらせたと思われる。

BLTの爆破はDiabloのデータの抹消が目的と考えるとしっくり来る。
赤碕に真実を話したのは自分のせいで人生を狂わせた人間を救うためだ。
自殺をしようとしたのは今まで犯した罪を贖うためだろう。
でも、何で藤沢先輩を巻き込むんだ?
DARKNESS GPの時に書いたように、藤沢も葵の罪を共に背負っていくことにしたのだろうか。

全てを終えた。葵はDiablo-RSに乗り自殺を図ろうとする。
赤碕が目覚めていれば何らかの邪魔をされるだろうから、鉄パイプで殴って気絶させておく。
さよなら一輝…とでも言おうとしたら藤沢先輩はお前一人だけでは逝かせないと同乗する。
では、一緒に死のう…そんな悲しいけれど本物の愛の末路があったのかも。
藤沢先輩が赤碕に寝取られようとしたから、嫉妬して無理心中…というのは美しくないので止めてもらいたいなぁ。

なお、葵が速い理由については無視しておく。
Diabloを服用してDiabloTuneしておけば速くなれるんです。きっとね!

・赤碕の人格の転移時系列
とりあえず、赤碕=一人称が「俺」、青崎=一人称が「オレ」という前提で考えると以下の通りになる。

シュナイダーによって赤碕の人格が消される作業が行われるまで 人格=赤碕

辻本たちを助けるまで 身体を動かしていた人格=青崎?

BLT脱出〜シュナイダー戦まで 人格=赤碕

藤沢先輩が自分を取り戻すまで 人格=青崎

葵の自殺 途中までは青崎だったが、最後の最後で赤碕の口癖である「冗談じゃねえ…」が出たので人格=赤碕

藤沢先輩と葵の抱擁を見た時 オレと言っているので人格=青崎

FinalNight後 人格=不明(赤碕?)

テキスト表現だけで考えるとこうなる。
が、そうなるとやや矛盾している点が生まれてくる。
藤沢先輩と葵の抱擁を見た段階では青崎が別れの言葉を行っている。
だが、ゲイルアモーメント取得時のイベントでは、赤碕が別れようとしているらしい。
お前ら、さよならをするのは一体どっちなんだ。

なお、青崎は赤碕の人格を最終的には肯定的に受け止めている。
消えるのは消えたい時でもいいと共存関係まで漂わせている。
自分の身体が関わってくることなのに随分と大らかというかアバウトというか。
本当の自分を思い出すという青崎の目的は達せられた。無理に赤碕に消えてもらう必要もないということか。

ついでに青崎とのBATTLEのポエムシステムでは一人称は「オレ」である。
(ポエムシステム自体は赤碕と青崎のどちらが言っているのかはわからないが)
もしかしたら、人格統合が行われているのかもしれない
思えば青崎が藤沢先輩と呼んでいるのも不思議だ。
何度も人格をとっかえひっかえしていることだし(しかも、別人格があることをお互いに自覚していた)、
どちらが赤碕で、どちらが青崎なのか、限りなくグレーな状態になっていてもおかしくはない。
だとしたら、どちらが消えるかのつじつまも合う。
人格統合が一番穏便なオチだし、それが妥当だろうか。
(余談ながら乖離性同一性障害の治療としては人格統合よりも人格の共存がいいと言われているとか)

D-Sleepの部屋で行ったことは人格統合の作業だったのかも(メカニズムはさっぱりわかりません)。
元々、赤碕は経験などを違和感なく青崎の意識に統合させるための意識体だったんだし、
赤碕を消すんじゃなく青崎と融合させるためのものだった可能性がある。
あれによって赤碕と青崎の垣根が消えた…なんて考えるとシュナイダーにちょっとくらいは感謝するべきかもしれない。

・その後のレーシングラグーン
赤碕はZetaに乗り換え、辻本はBLR入り。
相変わらず虎口と織田は峠を走っている。
藤沢先輩は点滴と抜くなどの無茶をしているが、無茶をするほど回復したということだろう。
葵との関係も良好そうだ。失ってしまった青崎との過去よりも、手に入れた藤沢先輩との未来を優先したらしい。
そして、赤碕と藤沢先輩は認め合うライバルになっていた…
失ったものは多々あれど、みんなが新しい未来へと歩んでいる。
ハッピーエンドだ。
BLT爆破に関係した出来事に関してはうまく誤魔化したらしい。

ただ一人未来があやふやなのがやっぱり赤碕だ。
人格…どうなるのだろうか。
でも、鈴木とのデート?でドリフトは、赤碕というよりも冗談好きというか何とも茶目っ気のある青崎らしい行為だ。
やっぱり、人格統合あるいは共存しているのだろうか。
いろいろあったけど赤碕には幸せになってもらいたい。
鈴木は…まぁ別にいいや。


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