バキ道感想 第93話「超中学生」

地下闘技場チームの4勝1敗で大相撲サイドの負けが確定した。
克巳は確定した勝利を手放した形だから実質全敗だ。
大擂台賽の時もそうだけど団体戦は途中で勝敗を決する方向にありますな。
シーソーゲームとは無縁なのはある意味リアリティがあるか?


「もう――」
「逆転はない」


というわけで、大相撲サイドの葬式から始まります。
今回は大相撲サイドの話なので宿禰は出てこない。
まさか刃牙以上に出てこないライバルがいようとは。
本当に大将を務めるのか?
本部が代打を務めても違和感はないし、誰も文句を言わなそうだ。
少なくとも私は今の本部が今の相撲と戦う姿は真面目に見てみたい。

「古来から連綿と語り継がれた大相撲「最強説」」
「その伝説が今――」「地に堕ちた」


そんな説はバキ世界でさえ聞いたことがないのだが、相撲の最強説が崩れてしまった。
ムー大陸は存在しないレベルの衝撃である。
マジかよ……ムー大陸は存在しなかったのか……

金竜山は相撲の威厳を取り戻すために大相撲に喧嘩を売った。
……なんだけど、理事長は理事長で相撲の最強を信じていた。
だからこそ、本来なら不利な地下闘技場での戦いも迷わずに受けた。
理事長は理事長なりに相撲に矜持を抱いているのだ。
こうしたプライドは好印象ですね。
何か現場の力士よりもキャラが立っていませんか?

だから、金竜山も内戦みたいなことをせんでも。
現在の大相撲の在り方は気にくわないのかもしれないが、理事長は金竜山と同じく相撲の強さを信じる側の人間だ。
むしろ、宿禰を新たな大相撲の御旗にした方が相撲の強さをアピールし、威厳を取り戻せるのではなかろうか。
宿禰の元に集え!

金竜山は明らかに大相撲サイドに立っているような描写が多かった。
真の狙いは地下闘技場戦士を相撲で叩き潰すことなのかも。
こうなれば理事長とは一枚噛んでいた関係だったと考える方が自然だ。

まぁ、大相撲と戦う理由がよくわからない、というよりも思惑がたくさんあるから、どれが本命なのかわからないんですけどね。
誇りを取り戻すのが金竜山の狙い、原点を蔑ろにする大相撲への復讐が宿禰の故郷の小坊主の狙い、ただ強い奴と戦いたいのが地下闘技場戦士の狙い。
いまいち意志が統一されていない。
そして、宿禰だけは何を考えているのかがいまいちわからない。
とりあえず、強い奴と戦いたいだけなのか?
でも、それなら地下闘技場戦士と戦えばいいのでは?
そんな宿禰さんのコメントはありません。だって出ていませんからね。

ここで大相撲の代表、零鵬が出てくる。
零鵬は敗北した力士たちを不慣れなルールの中でよくやったと労う。
そして、地下闘技場戦士たちもまた力士と認める。
何という寛容さか。横綱らしい器の大きさだ。
一敗しただけで残り全部やると言い出した中国武術界の妖怪はちょっと見習って欲しいですね。

「あの観客の中の――」
「いったい誰が大相撲を弱いと思うだろう」


大相撲が弱いというよりも、大相撲が何でこんなに強い?の方が先行するのが実情だが、地下闘技場戦士を相手に十分以上の健闘をしたのは事実だ。
ここまでの描写から考えるに奇妙なくらいに大相撲は強かった。
上がったり下がったりを繰り返していまいち安定しないけど、安定しないからこそたまに強くなってもむしろ納得感のあるボクシングとはまた違う感触だ。
いや、相撲の実績があの本部に勝ったと考えると納得……なのか?
本部が強いのもあまり納得いかないんですけどね。
君には解説が似合う。

「横綱が残ってりゃ」「「大相撲」の敗けにはならんでしょう」

零鵬は法被を脱ぎ捨てて190cm160kgの花山並みの肉体を披露する。
規格外の巨鯨を除けば大相撲サイドでは最高峰の肉体である。
まぁ、宿禰さんは2mかつ200kg越えなんですけどね。
なお、目立たないが最大トーナメント出場時の金竜山も191.5cm166kgと零鵬と同等の肉体である。
つまり、零鵬の戦力は金竜山と互角!
う、うーん……本部に勝てると思えば強い、のかぁ……?

そんな零鵬は大相撲史最高の傑作と理事長に評された。
あの岩波混沌カオスを一蹴したほどですからな。
ただの横綱ではなく金竜山を超える逸材なのだ!
……相撲の難点は比較対象がいちいちショボいことだな。

なお、奇妙なことに零鵬は法被を脱ぎ捨てた後に再び法被を着ている。
こ、この奇行は大相撲最高の傑作!……なのか?

ここで15年前。
当時、14歳、つまりは中学生だった田沼たぬましんについて語られる。
浸は体力測定で砂場を飛び越える、100メートル走で素足で10秒3を記録する、ソフトボール投げでボールが見えなくなるくらいの遠投を行うと、まるで刃牙のようなことをやっていた。
刃牙との違いはちゃんと記録を出していることですな。
その体躯は179cm97kgと中学生を遙かに上回るものである。



そんな田沼浸の容姿はこちら。
花田! お前は花田じゃないか!
いや、これ、花田ですよ。どーみても花田ですよ。
本部の弟子をガイアに奪われたと思ったら、いつの間にか横綱になってましたよ。
これほどの傑物なら本部が勇次郎と並ぶ才能の持ち主と太鼓判を押すのもわかる。

そんな常識外れの体力測定を行って10日後。
浸の元に理事長、その段階では親方が訪れる。
元大関で四股名は太刀旋風たちかぜだった。
けっこう格好いい四股名である。スピードを活かした立ち合いをしそうだ。

怪物だった浸だが理事長の前では恐縮しているようだった。
けっこう礼儀正しいですね。
本部には微妙に礼儀正しい花田の系譜と思われる。

そんな浸に対して理事長はパンツ一丁になれと言う。
ウホッ……いい男。(相撲を)やらないか。
言われるがまま、浸はパンツ一丁になりその凄まじい肉体を披露する。
これを見て理事長は大相撲史が変わると絶賛する。
龍金剛や金竜山を見てきた理事長が言うのだから、浸の凄まじい資質が窺える。

「横綱「零鵬」……第一歩目であった」

こうしてスカウトされたことで浸は零鵬としての道を歩むことになるのであった。
あらゆるスポーツ、あらゆる格闘技をやっても超一流になれる資質を持った男が相撲の道を選んだのだった。
と、ここでまさかの零鵬の掘り下げが行われることになった。
宿禰の出番はさらに先になってしまった。
お、お前は本当に……

とりあえず、あと1話か2話は零鵬の過去について触れられそうですね。
試合開始は回想が終わった後に宿禰の激励に1話を使って、大体1ヶ月後であろうか。
ここで宿禰が対抗して回想を始めたら困る。
あまりにも過去が謎過ぎるから気になると言えば気になるけど、それよりも先に戦って欲しいところではありますね。
次回へ続く。