喧嘩稼業第59話感想

喧嘩稼業が掲載されていた!
最近は定期的に掲載しているので嬉しい。
毎週とかワガママ言わないので定期的な掲載があればそれで満足です。
あれ? 木多先生の忍術にハマっている?


十兵衛はリードパンチの構えを取る。
それに対してまず里見が反応する。
セコンドの山本空に敬語で丁寧に説明するぞ。

というか、アンタ、空に敬語使っていたっけ。
空をボコボコにした時は上から目線だったような……
何か髪型と共にキャラがブレていませんか?
さすがは玉拳さんだぜ!

十兵衛のリードパンチは一度とはいえ石橋からカウンターを取っている。
それだけの一撃ではあるのだ。
そのリードパンチに対し徳夫は初手からカウンターを取る。
さすがの才能であった。
まともにやれば勝ち目がないのは本当だ。

十兵衛も目潰し狙いのリードパンチを打ったりと工夫するがそれも見切られる。
2回も破られれば徳夫相手に打撃戦は無意味かと思いきや、十兵衛は延々とリードパンチを続ける。
それに対してボコボコとカウンターを食らっていく。
確実にカウンターを当てるなんて実力差は圧倒的だ。
十兵衛も金田や橋口のようなプロの格闘家を相手にそれなりに打撃戦をしているから弱くはないのだが……
徳夫のスペックの高さは尋常ではない。

「諦める事なんて100%ないね」
「屈辱を受け入れたあの時の事を考えると血が沸き立つ」
「諦めるって事はあの屈辱を抱き続けるという事」「諦めるという選択肢がそもそも俺には存在しねーのよ」


十兵衛は諦めないことに関して述懐、あるいは語ったことを高野が思い出す。
この心情は石橋戦でも語られていた。
屈辱を受け入れた時、工藤に負けたあの日のことは無極のトリガーにもなっているし、十兵衛の根幹に関わるパーツなのであった。
こういうところは主人公らしい十兵衛だ。
やっていることは卑怯全開で主人公らしくないのだが。

リードパンチは合わせにくく強烈なカウンターは打たれない。
それでも30発程度打たれ続けるとさすがにキツく、十兵衛はすっかり虫の息だ。
というか、30発もカウンターを成功させているのか、徳夫。
ボールの縫い目が見えるだけあって本当にスペックが馬鹿高い。
そりゃ十兵衛も手も足も出ないわけだ。

だが、矢継ぎ早にリードパンチを打っているからか、徳夫も休む暇がなく疲れていた。
ただし、ダメージは回復しつつあり、呼吸さえできればもう復活できる状況だ。
試合開始直後の煉獄の後の状況が入れ替わったこととなる。
概ね徳夫の想定通りに展開は進んでいたのだった。

「無駄な戦いを続けても意味がないだろ」「負けを認め鍛錬に時間をかけ技を磨け」

本日のゆう君はメッチャ偉そうなことを言っていた。
喧嘩稼業を知らない人に見せれば、ゆう君を選手だと勘違いできそうなくらいには偉そうだ。
この人、セコンドだから。トーナメントには出ないから。
芝原が倒れても代打俺!とかやらない限り出ないから。

「打たれても引かない十兵衛の姿に」「強者達はそれぞれの―あの時の―自分の姿と重ねていた」

そんなボコボコにされてもリードパンチを続ける十兵衛に陽側の選手は自分の姿を思い起こす。
反町は生野に追い詰められた時のことを、三代川は三井っぽく後悔していた時のことを、カブトは出所直後にファンにエールを送られた時のことを、川口は両親に最強になると誓った時のことを……
うわぁ、何か十兵衛が本当に主人公っぽい。
里見が山本陸にボコボコにされた時のことを思い出さないのは、キャラがブレて過去の自分を喪失したからか、あるいは陰側の人間ということか。
また、陽側でも金隆山が感情移入していないのは圧倒的に負け知らずで、追い詰められた時がないからだろうか。

「フィジカルもいいが何よりハートがある」

「ここまでやれるヤツなら必ず強くなる」

そんな十兵衛の姿を関と村井虎四郎は熱いエールを送る。
それは奇しくも十兵衛の本質を捕えた言葉だった。
十兵衛は卑怯な策略の印象が強いが、策略を尽くしてなお工藤に負けた屈辱を晴らすために自身を鍛え直した人間だ。
ただの卑怯者には決してできないことだ。
十兵衛もまたその根元に熱いモノを抱いている人間なのだ。
おお、主人公っぽい。主人公っぽいぞ!

だが、状況は絶望的だ。
徳夫は前蹴りで十兵衛を吹き飛ばし間合いを取った隙に呼吸を整える。
これで難題だった呼吸を回復。
残ったのは逆転したダメージだけだ。
徳夫の作戦、完全成功!
大差で始まった試合なのに結果はこれだからガンダムと緑色のザクくらいの性能差があるよ。
ワンパン入れば希望があるけど入らないから絶望的だよ。

「耐えて耐えて生まれ変わった」
「復活の時が来た」


徳夫の見立てでは十兵衛には打ち続ける体力は残っていない。
それを実証するようには十兵衛は胴着を脱ぐ。
金田の時にやった体力温存の策ですな。
対して徳夫も胴着を脱ぎ捨てる。
喧嘩商売~稼業でしばしば出てくる同調行動、あるいは十兵衛の組技を警戒してのものか。
油断はないと語っていただけのことはあり、万全の態勢で十兵衛に臨んでいる。

ここで十兵衛は無極を使って仕掛ける。
無極による動きは徳夫の見立てとは異なるのか、普通に驚く。
さらに散々慣らさせたリードパンチの攻防ではなく、スライディングからの顔面への膝蹴りだ。
下段のない日拳にはないコンビネーションに徳夫はカウンターできず、回避に専念しカウンターマットに背中を預ける。
だが、そんなコンビネーションも初見でかわし、その後に直突きで反撃する。
うわぁ、本当に天才だ。
食らったら立てないことを感じた十兵衛は何とかガードするが、蓄積したダメージによってダウンする。
虫の息にもほどがあるな……
喧嘩稼業はあと一発でも食らえば立てないという状況が明確化されているのであった。

「負けだ」

十兵衛は負けだと言う。
無極は一時的なブーストはできても、恒久的なダメージ回復はできないのであった。
なので、立つことも辛くかろうじてロープに身を預ける状況だ。
負けを認めてもおかしくはない。
それでも油断なき徳夫は十兵衛の発言をブラフと見るが、嘘を見分ける能力でブラフでないと悟る。
でも、まだまだ油断がないから、タオルを投げさせるように言うぞ。
ちゃんと油断がない。勝利宣言でもしようものなら背後から金剛を当てる主人公だからな!

「お前何勘違いしてんの?」
「俺はお前の負けが決まったから終わりにしてやってもいいと言っているんだ」


「屍だ」

その時、徳夫は血涙を流し膝を着く。
あ、これ、屍だ!
梶原さんが残した、もとい回収できなかった屍使いやがったよ、この主人公!
主人公っぽいところを見せた直後にまさに外道。
先ほどまで十兵衛を応援していた陽側の選手も愕然とするド汚え戦術だ。
十兵衛はとことん十兵衛であった……

ここで問題となるのは十兵衛がどのタイミングで屍の真相、コーナーマットに仕掛けられた針に気付いたかだ。
今十兵衛がいる側のコーナーマットには高野がいる。
つまり、現状の位置関係から試合が始まったということになり、屍は徳夫側のコーナーマットに仕掛けられていた。
そうなるとじっくり検分できるチャンスはなかったように思えるし、徳夫側にあると目の良い徳夫なら気付きそうだが……
もっとも試合開始前にコーナーマットをちゃんと調べる人間はごく僅かかもしれないが。
試合開始前に高野が驚いていたのは屍のことだったり?

油断はないと語っていた徳夫だが、試合開始前は油断していたので工藤と梶原さんの試合を寝て過ごしていた。
だから、試合中の異変に気付かなかった。
セコンドの川上は見ていたと思われるが、どうやら伝えなかった、あるいは気付かなかったようだ。
屍には全選手が異変を感じ取ったというのに……
川上イズ無能オブ無能。
この試合における川上の無能っぷりはとんでもねえな!

不意打ち煉獄直後に高野が胴着を脱がせようとしたのは、屍を打ち込むためだったのだろう。
服の上からでは効果が出るかは不明瞭だ。
つまり、十兵衛は最初からその気なのであった。
ひでえヤツにもほどがある。
そして、徳夫は油断なき故に胴着を脱ぎ捨て、それが災いするとは……

徳夫が試合を見ていればアウト。
コーナーマットの仕掛けに気付けばアウト。
胴着を脱がなければアウト。
そもそも、工藤の時に紛失していてもアウト。
屍をぶつけるのはあまりにも目の粗い作戦であった。
だからこそ、一応の準備はすれど最後の最後まで取っておいた博打だったのだろう。
下手すれば徳夫が死ぬわけだし。
……十兵衛は童貞を捨てることに躊躇いはないんだけどな。

それにしても徳夫が可哀想になってくる試合だ。
不意打ちを食らって挙げ句毒まで盛られた。
一体、徳夫がどんな悪いことをしたというのか。
あ、父親を殺していた(疑惑)
格上には後ろから刺せというのは父からの教えだったし、それを実践されるし……

父殺しが巡り巡って徳夫の今に至るのだろうか。
何かそう思うとこの屍は深い描写だ。
そして、この続きは3週間先。
チクショウ、本当に焦らしやがって!