戦姫絶唱シンフォギアXV EPISODE08 XV

復ッ活ッ。
キャロル復活ッ!! キャロル復活ッ!! キャロル復活ッ!! キャロル復活ッ!! キャロル復活ッ!! キャロル復活ッ!!
勝ったな! シンフォギアXV完!
来週から戦姫絶唱しないシンフォギアXVが始まるゼ☆






「チフォージュ・シャトー内部にて新たなるエネルギーを検知ッ!?」

「これは……アウフヴァッヘン波形ッ!?」

「ダウルダブラ、だとォッ!?」

キャロルの目覚めにXVでは控えめの「だとォ!?」発動!
いや、これは「だとォ!?」を言うしかあるまい。
視聴者も震えた事態にS.O.N.G.本部も激震。
ワクワクするゾ☆




付き合わされるこっちはワクワクどころじゃないゼ……
Lv20くらいの無課金パーティに単騎とはいえLv限界突破済みのSSR廃課金廃装備が現れた絶望感である。
いくら何でも大人げなさすぎる。
だが、許されると思うなよ。
貴様は錬金術を嘗めたッッ。






「思えば――不要無用と切り捨ててきたモノに救われてばかりだな」

キャロルは斃れたオートスコアラーたちに思いを寄せる。
そう、キャロルは切り捨てたモノに救われてきた人間だ。
今は廃棄躯体のオートスコアラーに可能性を繋いでもらった。
用済みと捨てたはずのエルフナインの休日返上の軌跡によって蘇ることができた。
いらないと捨てたイザークの想い出が最後に手を伸ばして響と手を繋いだ。
イグナイトを力押しできると侮ったらエクスドライブを束ねるために使われたり、左巻きとポイ捨てしたウェル博士の予想外の叛逆で世界の解剖を頓挫することになった。
そう、キャロルは切り捨てたモノに救われてきたし足元を掬われてもいる。
上手い言い回しでアリマス(煽り)



「ありが――」

キャロルはオートスコアラーに感謝の言葉を述べようとする。
この感謝はオートスコアラーたちがただの道具ではなく、キャロルにとって大切な存在であることを物語っている。
廃棄躯体はあれど予備躯体を用意しなかったのはやはりその思い入れがあったからこそか。
人形のオートスコアラーはキャロルにとっては唯一無二の存在、たしかな想い出なのだ……



「似合わないことに浸らせないゼッ!!」



お前、ミラアルク。お前、ホントそういうところがそういうところやぞ。
遠慮なし情け無用の不意打ち。
クソが! ブッ○すゾ!




「………………ッ!?」

ぅゎょぅι゛ょっょぃ。
キャロルはダウルダブラを纏えど幼女だし、想い出の残量もあまりないだろう。
蘇れどオートスコアラーと同じように往時の力はない。
そう考えていた時期がオレにもありました。
無理。全然強い。ラスボスの実力に翳りなし。




「声音を模したわけではなくあれは……ッ!?」

「再誕したキャロルでアリマスかッ!?」

「オレの感傷に踏み込んできたのだ」
「それなりの覚悟はあってだろうな」


キャロルとエルフナインの声、演出ではなく本当に違うことが発覚する。
エルフナインとキャロルで久野美咲ボイスと水瀬いのりボイスに分かれているのデスな。
てっきり声優の違いは演出としてわかりやすくしているだけで作中世界では同じ声かと思いきや……

ともあれ、憤怒の化身がキャロル。
特に自分に触れられると怒る。キレる。激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリーム。
実例として泣いているところを見たS.O.N.G.所属のH.T(匿名)はヒドい目に遭った。
もはやノーブルレッドに生きる道なし。
早く謝ってください!キャロルには攻撃きかない!
僕は絶望的な戦いはしたくないです。
必死に逃げてもスフォルツァンドの残響されて後ろから世界を壊されたくないです!
はやくあやまっテ!!





「腹立たしい不変の世を踏み躙る」

唄わずとも強いが唄えばさらに強いのがキャロル。
勃発! 「スフォルツァンドの残響」!
必要とあらば歌を唄うのが今錬金術師の嗜み。
残された想い出を燃やしそうなけっこう厄い歌だが、今回は相手が相手だけに歌エネルギーで十分なのか、そうした描写はない。
世界を壊す歌から奇跡を殺す歌へと生まれ変わったキャロル・マールス・ディーンハイムの歌が居城に轟くのであった。
それに対してノーブルレッドは先手を取ろうとするが無理無理カタツムリ。
全然意に介していねえ……





「戦姫はいないか、答えよ――」

ミラアルクは背後を取って殴る! 蹴る!
だが、余裕でダウルダブラの弦で動きを止められる。
かつてキャロルはイグナイトの二段励起の響の打撃を軽く受け止めていた。
である以上はミラアルクの攻撃など通じるわけがなく……




「解除できない煩わしいこの感情、ねじ込む餌食は何処だ――」

エルザも無理。
強い。味方になれば弱体化するのが古来からのお約束だが、キャロルにそんなお約束関係なし。
往時と遜色のない実力でノーブルレッドを圧倒する。
幼女形態でも強い強い。
元々、大人形態になったのは装者たちがやりやすくする意味合いが強かったし、強さそのものは幼女形態でも変わらないワケダ……



「バレルフルオープンッ!!」
「お姉ちゃんも出し惜しみしてらんなぁいッ!!」


ヴァネッサも全武装解放してフルバーストする。
おっぱいミサイルはどうした!
にしても面白い身体してるなー、この人。
正直、わりと楽しそうに生きている気がするでアリマス……




「やったゼッ!!」

「まだ歌が聞こえているでアリマスッ!!」

すげえ、この人、お約束に真っ当な突っ込みを入れた。
爆風に包まれても唄っていれば無事。そりゃそうだ。
エルザ・ベート、死亡確認でアリマス。




オイオイオイ。死んだわ、ウチら。





「同時階差に四大元素アリストテレスをッ!?」

そして、複数属性を駆使して攻撃!
オートスコアラーの借りを返すと言わんばかりに全属性を駆使している。
実はこの属性の同時駆使、錬金術師の中ではキャロルのみが行使できる。
幹部はもちろんとしてアダムさえ無理。順番に使っていた。
(そのこともあって幹部は猛攻を仕掛けられてバリア錬金術に専心せざるをえない状況ではなかなか反撃できていなかった)
キャロルの錬金術師としての圧倒的な技量を物語る技と言えよう。

その辺の錬金術の腕前は幹部はラピスを生み出すことに注力していたので研究者肌の錬金術師。
アダムはとんでもない魔力で無茶な錬金術も行使できるけど、技量そのものは平凡。
キャロルは特に戦闘における錬金術の技量では抜けている武闘派なワケダ。



「さすがたった一人で世界に敵対しただけのことはアリマス……ッ!!」

ノーブルレッドは四大元素アリストテレスの集中砲火(なお、土属性はバリアサボってた)をテールユニットの中に入って何とか凌ぐ。
たった一人で世界と敵対したという言い方がキャロルの何たるかを物語っていて最高に格好いい。
そう、ただ一人で世界を壊そうと奮起して実際に壊しかけたのだ。
組織力に依存しない個としての脅威はシリーズ最大級と言えよう。
結果的には結社はキャロルを利用する形だったわけだけど、一目を置く存在だったことがわかる。





「状況の確認、急いでくださいッ!」

「そんなことよかさっさとあたしらが直接乗り込んでッ!!」

「わかっているッ!!」
「だが、無策のまま仕掛けていいわけではないッ!!」


怒濤のチフォージュ・シャトーだがS.O.N.G.はなかなか動き出せない。
S.O.N.G.側の視点からすれば世界を壊そうとした人が見えないところで大暴れしているのだから気が気じゃない。
だが、状況打開の一手、神殺しの響がおやすみしている。
なかなか仕掛けられないのであった。




「焦らないでッ!」
「チャンスはきっとあるはずだからッ!!」


「俺たち銃後もその瞬間を信じているッ!!」

そんな焦躁を銃後のメンバーはじっと耐えて勝機を耐え忍ぶのであった。
何せ常に待つ側の立場だ。耐えることには慣れている。
だからこその叫びと言えよう。
友里さんも藤尭も格好いい。
そう、藤尭のくせに格好いい。この人、最近は笑わせてばかりだったのに今回は格好いい。
今回だけとかじゃないだろうな……






「想い出の残骸を焼却するスフォルツァンド」

一方でキャロル、ずっとオレのターン!!!
キャロルの初陣、GX第6話で見せた地を引き裂く弦を振るう。
あの時のキャロルの圧倒的な強さが思い起こされる憎い演出である。
こうした演出の踏襲が多めなのがXVのナウいところ(死語)




対空弦でヴァネッサも追い詰めていく。
この時の腕の動きが指揮者を連想させるものでクッソ格好いいでアリマス(裏切り者)
そして、さっきからキャロルはまったく動いていない。不動でノーブルレッドを押している。
キャロルは基本的にポジションを変えず圧倒的な錬金術で押すスタイル。
とにかく動いて翻弄して死角から攻める残党とは真逆である。
キャロルは王者の風格を備えてるな。相手にどんな奴が来てもオレ様さえいれば余裕だぜって感じ。





「世界を知れと言った彼の日が柔く包む」
「地に平伏せ――」


「まさか……超重力子の塊を……ッ!?」

さらに新技、グラビガをぶちかます。
何でもできるなー、この人。
キャロルの錬金術の尋常ではないことが窺える。
その気になれば黄金錬成もできそう……というかコスパ悪すぎでアレを使う奴はバカだろとか思っていそう。
バカが使ってました。





「高くつくぞ――」
「オレは歌はァァァアアァアアアアッ!!!」


「逃げてッ!!」

これは受け止められない。無理。
そう悟ったのか、ノーブルレッドの取る手は逃げの一手。
弱いと言う自覚があるだけあって引き際はわきまえているのであった。
こうして元ラスボスに相応しい実力をキャロルは披露した。
相変わらずしっかり強くて心強いばかり。さすがとしか言いようがない。




「破壊力が仇に……だが、逃がすものか」

「――キャロルッ! 待ってくださいッ!!」

「何だ?」

「今は彼女たちを追うよりも未来さんを救出するのが先ですッ!!」

が、大暴れしすぎて逃してしまうのだった。
この人、わりと大雑把なところがあるからなー。
そんなキャロルをエルフナインは止めるのであった。
最優先目標は未来さんでアリマス。
あ、エルフナインの人格が消え去ったわけじゃないんですね。一安心。
しかし、この人、憤怒の化身だぞ。感情に任せすぎてチフォージュ・シャトーを破壊した人ですよ……?



「正論を……」
「だが、聞いてやる」


何だこの素直な子!?
エルフナインの言葉をあっさりと正論と認めて聞きやがった!?
君、憤怒の化身でしょ!
オンラインゲームで負ければファンメを送りつけるような人でしょ!



あ、元々は素直な子だった! それもいい子だった!
今のキャロルは父の命題を見つけたことで怨嗟の鎖から解放されたのだろうか。
響が伸ばした手は無意味ではなかったのだ。
たしかにキャロルを救ったのだった……



「キャロルには感謝しないと」
「おかげで助かりました」


「こ、この身体はオレのモノだッ!」
「お前を助けたわけではない」
「礼など無用ッ!!」


ひえっ、ツンデレ……わりと可愛い……
憎悪に染まっていたGXはどこへやら、エルフナインのことを気にかける余裕ができている。
そんなわけで今のキャロルは大分さっぱりしている。
GXの回想で過去のキャロルが幾度か描かれたけど、今のキャロルはこうした素のキャロルにかなり近そうだ。

シリーズを跨いで登場するキャラは初登場の時はいろいろなしがらみで本来の姿を見失っていることが多い。
メインキャラである装者たち、翼もクリスもマリアも調も切ちゃんも初登場時の無印とGでは大分ネガティブな面を見せた。
キャロルも捻くれてはいるけれど素直でいい子なのが本当の姿だろうか。
何だこいつ、まるで萌えキャラじゃねえか。




「それでも……あいつらには手向けてやってくれないか」
「きっとそれは――悪党が口にするには不似合いな言葉だ」


……そう、いい子なのだ。
オートスコアラーの犠牲を必要経費と括らず、手向けて欲しいとエルフナインに願うのであった。
きっとGXの時も自分の計画のために散っていったオートスコアラーたちに同じ感情を抱いたのだろう。
激情の人だけに情もまた深いのであった……






「レイア」
「ファラ」
「ミカ」
「ガリィ」
「ありがとう――」


キャロルの言葉を受け取り、エルフナインはマスターのために燃え尽きたオートスコアラーたちに手向けの言葉を送るのだった。
オートスコアラーたちは最後の最後で大きな花を咲かせた。
レイア……ファラ……ミカ……ガリィ……終わったよ……!(終わってない)






あ、これはみんなの変顔コレクションね。




「その姿は……ッ!?」

「久しいな」
「と言ってもオレはお前たちのことは見ていたがな」


「本当にキャロル・マールス・ディーンハイムなのか……?」
「一体、どうやって?」


さて、いい子な今のキャロル。
まさか、S.O.N.G.と連絡を取る。
ホウレンソウをしっかりしている……想像以上にいい子でできる子でやれる子だ……
口振りから察するにキャロルの意識は既に目覚めていたようだ。
その気になれば顕在化できたかもしれないが……そこはエルフナインに譲っていたということか。ホント、命題を見つけてさっぱりしている。
そんなキャロルに驚くに驚くが弦十郎はしっかりと手綱を締めている。
そこはさすが超常と向かい続けてきただけのことはある。





「脳内ストレージをおかしな機械で観測してたヤツがいてだな」
「そいつが拾い集めた想い出の断片をコピペの繰り返しで強度ある疑似人格と錬金術的に再構築しただけだ」


「だけ、なんだ……」

「コピペ……最先端な錬金術デスね……」

キャロル、数百年前生まれの人物ながら意外と現代文明に聡い。
ストレージにコピペですよ、コピペ。コピペでいいのかよ。
S.O.N.G.への通信のための機器も淀みなく扱っているし、けっこう現代機器を使い慣れているのかも。
キャロルの錬金術師としての高い技量は伝統に甘えることなく時代の流れに対応し続けていたからこその賜物か。
常に可能性を追ってこその錬金術師。
こういう意味でも殺戮者の二つ名が相応しいのであった。
本当はロリババアなくせに感性がけっこう若いのもだからである。

そして、サクッと復活の理由が語られたけど、エルフナインが作ったのはきっかけだけでキャロル自身の努力が大きいようだ。
とはいえ、エルフナインが相当数のきっかけを作ったからこそ復活できたのは間違いなく、二人の力を合わせたことが復活に繋がったことは疑いようもない。
奇跡は一生懸命が生み出す軌跡なのだ。




「エルフナイン君はどうなっている」

「安心しろ、今の主人覚はこのオレだが必要であればあいつに譲ることも不可能ではない」
「エルフナインたっての頼みだ」
「脱出までの駄賃に小日向未来を奪還する」
「そのためにお前たちの暇そうな手を貸してもらうぞ」


何この人、いい子どころかこれじゃただのいい人だ。
もう少し扱いにくい人でS.O.N.G.ともすったもんだがあるかと思ったけど、自分から協力を申し出るなんて話が早すぎて助かる。
言い方だけちょっと捻くれているけど、やっていることは全然いい人だ。
何せ本来無関係の未来さんを助け出そうとしてくれている。
エルフナインの頼みだからって危難に自ら向かってくれるなんてありがたいばかり……

実力面は披露したように申し分なし。
知識面も尋常ではないだろう。
人格面も想像を遙かに上回る問題のなさ。というか、むしろ、良好なくらいだ。
この人、異世界転生でもしたのかと言わんばかりに心技体全てが完璧のリアル完璧超人になっている。
まぁ、異世界転生主人公って人格面に問題抱えているのが大半ですがね……
そして、こんなキャロルが憎悪に染まりきり道を誤るくらいにはイザークの件の重さとパパへの愛が窺えるのだった……




「その物言いに物言いなのだが――」

「私たちで手伝いことなの」

ここで最近イマイチの極みの防人、物言いしようとするが黙れドン太郎となったマリアさんに阻まれる。
翼が何を言いたかったのかはわからないが、マリアに言われて大人しく引き下がる。
この辺に自己肯定感の下落が窺える。
……とりあえず、ロクなことは言いそうになかったな。





「このデカブツを破壊してもらう」

「それができればあたしらも――」

「――できる」
「ここはチフォージュ・シャトー」
「その気になれば世界だって解剖可能なワールドデストラクターだ」


おいおい、神の力を破壊するとか無茶言うなよ……と思ったらちゃんと打開策を用意している。
かつてのライバルの実力を私情の一切を抜きにして正当に評価する。
奇跡大嫌いなだけあって破れかぶれではなくしっかりと策を用意する。
上司としても能力も器も完璧だ。本当に末恐ろしい。
キャロルはその武力だけが一点特化の呂布みたいなキャラかと思ったら総合値最強の趙雲だったとは……(最近は違うみたいだけど)




「たしかにボクは聞きましたッ!!」

「神の力が神そのものへと完成するまでにはもうしばらくの時間が必要――」

ここでヴァネッサ、大事なことを漏らしていたことが伝えられる。
S.O.N.G.にはまだ猶予があるのだ。
そして、神そのものではないことは打てる手がまだあることを意味する。






「残された猶予に全てを賭ける必要がある」
「お前たちは神の力、シェム・ハの破壊を」
「そして、オレたちは力の器たる依り代の少女を救い出す」
「二段に構えるぞッ!!」


完全にS.O.N.G.のリーダーになってしまった。弦十郎の立場がねえ。
にしても、未来さんの救助をちゃんと考えている……
コピペした想い出にエルフナイン成分を大分混ぜていません?
いや、大事な想い出、かつてのキャロルの想い出をコピペしすぎました?
あるいは響の影響をモロに受けました?
何にせよ全方面でパーフェクトに頼れすぎるキャロルであった。
強いのは散々わかっていたけどここまで頼れるとは思わなかったゾ……





「――果敢無きかな」

「……平らかにお願いいたししますわ」
「多少の想定外があったとはいえ顕現した神の力は順調」
「言うなればここが正念場です」
「全霊にて邪魔者を排除してみせましょう」


「無論である」
「そのためにお前たちには稀血を用意してきたのだ」


一方、具体的な作戦の立案もなく現場任せのクソ上司。
プレッシャーばかりかけてくる。
こんなだから昼間の埠頭のど真ん中で取り引きが行われてしまうんだよ……!



「神の力の入手の暁には私たちの望みである人間の――」
「チッ! クソジジイめッ!!」


お爺ちゃん、言うだけ言って一方的に通信を切ってくる。
あまりの暴虐っぷりについにヴァネッサは悪態を吐く。
許そう。君たちのやってることは大変許しがたいが悪態くらいは許そう。
それでもノーブルレッドは従わざるを得ない。
Rhソイル式の全血製剤という命を人質に取られているからだ。

……にしても、ノーブルレッドの望みの成就はお爺ちゃんの気分次第なことがわかる。
相当にか細い道を歩んでいる。
このままでもどうせ死ぬのだから鉄骨でも渡る覚悟か。
訃堂はクソ上司だが無能ではない。人心の掌握と追い詰め方を知り尽くしている。
ノーブルレッド以上の悪辣……まさに外道……





「こうなったらやってやるでアリマスッ!!」

「ああ、ウチらだって正面突破できること、見せつけてやるゼッ!!」

それでもやらざるを得ない。
覚悟を決めて血を手にしていく。
なお、このベッド、前回の時点では存在しなかった。
つまり、わざわざ用意したということになる。
……チフォージュ・シャトー内に自室は用意されていないのか。
あるいは未来さんルームの近辺にあったのか……
アジト内なのに何とも世知辛い。地の利を得ているはずなのにむしろ追い詰められている。




「遠からず神の力は我が物となり、危惧すべき神殺しの対抗策も――」
「フフフフフ……フゥフフフフ――……」


ノーブルレッドは相当に追い詰められている。
……はずなのだが、訃堂は余裕のよっちゃん(死語)
まるで神の力が成就することを確信しているようだ。
そして、神殺しの力の対抗策も用意しているだと……
訃堂はクソ上司だが計画だけは滞りなく進めている。
アマルガムによる反撃からの破綻の危機も政治力で切り抜けた。
行き当たりばったりのアダムとの違いは盤石の計画か……





「やっぱり、わたし……響の友達じゃいられない……」

「行っちゃダメだッ!」
「行かないで、未来ッ!!」
「未来が、遠くに――……」


S.O.N.G.の要、ひびキャロの主役の響は夢の中で去っていく未来を見る。
その言葉は無印第7話のものだった。
……未来さんの言葉は過去の、想い出の言葉ばかりである。
それは未来さんという存在が想い出になりつつある隠喩なのだろうか……






「どうやら場外の不細工は巨大なエネルギーの塊であり、そいつをこの依り代に宿すことが儀式のあらましのようだな」

「祭壇から無理に引き剥がしてしまうと未来さんを壊してしまいかねません」

「面倒だが手順に沿って儀式を中断させるより他になさそうだ」

さて、CMを開けてもキャロルは相変わらず聖人。
昔なら相手の思惑を崩せるなら未来の命など知ったことかと言いそうなものだが、今はちゃんと未来さんの命を考えている。
いい子だなー! ホントいい子!
どこぞの防人が絶不調ならキャロルは絶好調も絶好調だ。

また、儀式を読み解く聡明さもアッピル。
この有能さ、ブロントさんかな?
さすがに奇跡の殺戮者は格が違った。
知識面はエルフナインとの二つの視点で当たれるからさらに強いゾ……






「どうした?」

「……意外だなぁと思って」
「ボクはまだキャロルのことを全然知らないんですね」


「そうじゃないッ!」
「気に入らない連中に貸しを押し付けるチャンスなだけだッ!!」


「はいっ」

うわぁ、しかもツンデレムーブもしっかり押さえている。
全方位射撃しすぎじゃないですかね……
ともあれ、聖人と化したキャロルの姿はエルフナインにとっても意外だったようだ。
GXの頃のキャロルは世界を壊す呪いそのものだったからそんな感想だって抱く。
エルフナインも意図の内とはいえ(しないフォギアを見る限りけっこう仲の良かった)キャロルと袂を別ったし。
だけど、けれど……これこそが本当のキャロルなのだろう。
まさにとても器用で優しくていろいろできるもう一人のボクだ。





「さて、連中も押っ取り刀で駆け付けて来たようだな」
「こちらも取りかかるぞ」


キャロル立案のプランで取りかかることが決定したのか、装者たちも到着する。
まだ夜中なのであまり時間は経過していないようだ。
そして、今回は作戦ポイントが確定しているからか、最初からギアを纏っている。
1期につき最低2回の変身バンクノルマも大体消化したしね。
……2回目が残されているのは翼とマリア。
重要人物が残ったワケダ……






「古来よりヒトは世界の在り方に神を感じ、しばしば両者を同一のものと奉ってきた」
「その概念にメスを入れるチフォージュ・シャトーであれば攻略も可能だ」


「これも一種の哲学兵装……ですが、今のシャトーにそれだけの出力を賄うことは――」

「無理であろうな」
「だが、チフォージュ・シャトーは様々な聖遺物が複合するメガストラクチャー」
「であれば、他に動かす手段は想像に難くなかろう」


「フォニックゲイン……」

ここでキャロル立案のプランを振り返る。
フォニックゲインでチフォージュ・シャトーを起動、その力で神の力、シェム・ハを破壊するというものだった。
力そのものに善悪はなく全ては使う人間の意志次第というのが金子作品全てに共通する思想である。
ならば世界を壊すために作られたチフォージュ・シャトーでも状況を打開するための可能性として運用することができる!
金子イズムに溢れた作戦であった。




「想定外の運用故に動作の保証は出来かねるが……」

「やれる、やってみせるッ!」

「あの頃より強くなったあたしたちを見せつけてやるデスよッ!!」

ただ無茶な運用なのでそこが懸念要素……
だが、ザババコンビ、心強いことを言ってくれる。
活躍も多いし実力は最下層と侮れないデース。

ただ……けっこう穴のある作戦のような。
まず、チフォージュ・シャトーがどこかのファザコンの手によって破壊されている。
それによって世界を解剖する計画が頓挫したことを知るのはキャロル本人だ。
もっとも、世界の解剖はフルスペックのチフォージュ・シャトーでなければいけないけれど、局地的な敵を撃退する戦術兵器として用いる分には現在の中破した状況でも十分なのだろうか。

次にチフォージュ・シャトーのコントロール権が誰にもないこと。
コントロール権はウェル博士に委ねられていた。
もしキャロルがコントロールできるのならF.I.S.一味の抵抗も楽に無力化できたことから、キャロルの手から離れているのは間違いない。
最後は世界の修復モードのはずだからそこで固定されていると厄介だ。
ただそこはウェル博士がやったような暴走の形で運用すればそこも問題ないのか?

そんなわけで廃品利用プランは見事なのだがいろいろとピースが足りない気がする。
キャロルは計画力は文句ないのだがあまりに遊びがないのが弱点だ。
GXの計画もほんの何か一つの要素でも不足していれば破綻していた。
というか、ヤントラサルヴァスパの破壊で一度は破綻した。
ウェル博士がいなかったらどうしてくれたんだ。
怒濤の有能ムーブ+聖人ムーブに圧倒されたがそういう弱点もあるんだよな、この人……




「それでもこれだけ巨大な聖遺物の起動となると5人がかりでも骨が折れそうだ……」

「ああ、だが、私たちには命の危険と引き換えにフォニックゲインを引き上げる術がある」

「絶唱がある」

ともあれ、乗ったからにはやるしかない。
チフォージュ・シャトーを動かす手段。
それは絶唱!
チフォージュ・シャトーを動かしたキャロルの歌は絶唱級……
ならば、成長した奏者たちなら一時的にでも動かせるのだ!
わりかし毎回変わった運用がされる絶唱であった。
戦力としての運用がされなくなって久しいでアリマス……





「「「「「Gatrandis babel ziggurat edenal――」」」」」
「「「「「Emustolronzen fine el baral zizzl――」」」」」
「「「「「Gatrandis babel ziggurat edenal――」」」」」
「「「「「Emustolronzen fine el zizzl――」」」」」


戦姫たちは絶唱する。
その絶唱を友里さんは祈りながら見守る。
命を覚悟して行うために祈るしかないのだろう。
そして、呼応するように響の指先が動く。
そう、この状況においてミスター絶唱の響が欠場している。
絶唱の扱いにおいて響に並ぶ者はなし。
融合症例の時分は無論として浄罪後も絶唱をS2CAとしてまとめ上げているだけに欠場は痛い……





「フォニックゲイン、飛躍的に爆発ッ!」
「ですがッ!!」


「チフォージュ・シャトーからの反応、未だ確認できませんッ!!」

そんな響の欠場が響いたか、あるいはそもそもこのプランには穴があったのか、チフォージュ・シャトーからの反応はなし。
せっかくの絶唱が……!
……いや、もしかして、神獣鏡か?
聖遺物殺しの神獣鏡が聖遺物まみれのチフォージュ・シャトーの機能を殺しているのか?





「上昇した適合係数が、バックファイアを軽減してくれているが……ッ!!」

「それでも長くは持たないわよッ!!」

おめでとう、調! ついに血涙!
いや、そこは祝うべきか?
祝おう。
だってシンフォギアだもん。
これでF.I.S.装者は全員血涙達成だゼ☆

さて、今回の絶唱はアームドギアを介さない絶唱だ。
イレギュラーな運用でありそれだけにその負荷は絶大である。
それによって奏は死に翼は防人っている。
全体的に適合係数が上がった今なら致命傷には至らないようだが、絶唱開始からほどなく血涙や吐血するほどにはダメージを受けているのだった。



「何故だ……何故、反応しない、チフォージュ・シャトー……ッ!!」
「私たちの最大出力を以てしても応えるにあたらずとでも言うのかッ!!」


血涙キングの翼も血涙を流しているが至らない。
最近はいまいちだが今回の任務は間違いなく全身全霊を持って当たっている。
だが……結果が付いてこない現実に慟哭するのだった。
ここも自己肯定感の下落が感じ取れるから不浄なる視線ステインドグランスの影響?



あとすまん、防人。
血涙が足りないとか思ってしまった。






(連中のフォニックゲインはオレほどでなくとも、仲間と相乗することで膨れ上がるはず)
(だのに、何故一人が欠けているだけで――)


「もしか、それは――」

「こっちはこっちで……」

この状況にキャロルも解せないようだ。
ミスター絶唱の響の欠場は痛いのだが、5人が5人、全力の絶唱なので全てがダメになる道理はないはずだが……
それにしてもやはりキャロルの方がフォニックゲインは上のようだ。
いくら何でも強すぎる世界を壊す歌は体得に最強装備の作成素材入手クエスト並みの煩雑さがあったからか、未だに一線級なのであった。

そんな中、可能性に気付いたエルフナインだが来訪者に遮られる。
この辺は行動派のキャロルと思考派のエルフナインの違いか……




「そのまま、逃げていればいいものをそっちからやって来たということはよほどの理由があるのか、戦う力を手に入れたか」

「その両方よッ!!」

こんにちは、ザントリオです。
押っ取り刀でブチ込んだRhソイル式の全血製剤だが効果はあったようでパナケイア流体の澱みは収まっている。
輸血すればコンディションが回復するのは便利と言えば便利だけど、その血がエリクサー並みに貴重なのが問題か。
HP回復にいちいちエリクサーを使えばそりゃ尽きるでアリマス……
そもそもコンディションの悪化がパナケイア流体の影響だから回復もメリットでもないんだゼ……




「何を仕掛けてくるかと思えば芸のない奴らだ」

というわけで、さっきの戦いのアニメの使い回しをしつつ錬金バリアで防ぐ。
実力差はハッキリとしている。
ノーブルレッド……お前はよくやった……もうWA2に帰ろう……




「ウチらは強くないッ!」
「弱くちっぽけな怪物だゼッ!!」


ミラアルクはカイロプテラを片脚に集中させてライダーキック!
おそらくはドロップキック以上の破壊力を誇るのだろう。
ライダーキックだからな!
……が、全然効いていない。
あっ、はい……






「それでも弱さを理由に明日の全てを手放したくないのでアリマスッ!!」

何か主人公っぽいこと叫んでるけど、お前ら、もう擁護不能のクズ道に踏み込んでますからね……
というわけでエルザのテール・アタッチメントも無駄!
縛られて破壊されてしまう。
これが廃課金と無課金の差である。
古戦場から逃げるな。







「捕まえたでアリマスッ!!」

「哲学の――」
「「「迷宮でェェエエエッ!!」」」


「これは……?」

しかし、ここまでの攻撃の目的は攻撃ではなくポジショニング。
ノーブルレッド最強必殺技ダイダロスエンド!
シンフォギアを越える対手ならば開帳するより他あるまい。
何ならダイダロスエンドせずとも迷宮を作るだけ作って時間稼ぎだけしてもいい。
目的は神の力が顕現するまでの時間稼ぎなわけで、キャロルを無理に仕留める必要はないワケダ。

そして、不動のキャロルちゃん、あっさり食らう。
攻撃力と防御力に絶大を誇る故に不動。
不動故に敵の攻撃をモロに受け止める……





「シェム・ハの防衛反応が……?」

「チフォージュ・シャトーを動かす前に気取られるなんて……ッ!!」

一方、装者たちを前にシェム・ハが動き出す。
今まで何か血涙とかしていたから何となく見学していたけど、血涙とかしているので排除にかかるようだ。
神の力の依り代となりうる響がいないからか、反応が薄かったけどやる気がないわけではなかった。






「直撃は免れた模様ッ!」

「ですがッ! シェム・ハに第二射の兆候がッ!!」

「ぬぅ……ッ!!」

陵辱スキーのシェム・ハは装者たちを吹き飛ばす。
シェム・ハの出力は証明されているだけに絶唱でHPが下がっている時に直撃はヤバい……が何とか直撃は避ける。
しかし、第二射がある。
神の力の依り代がいないと基本大人しいけど、暴れ始めると止まらないようだ。
何かアクションゲームにいそうな性質ですね。
マップの端っこでじっとしているけど、一度タゲに入るとヤバいみたいな……






「神の力の完成は……何人たりとも邪魔させ――」

「あれは一体何でアリマスかッ!?」

「ヤバいゼ、こいつは――ッ!!」

そして、キャロルサイド。
決まったかと思ったダイダロスエンドだが内部からの崩壊が始まる。
装者でさえ避けられなかった絶対の必殺技だったが……
怪獣でも目覚めさせたのかな?
ところでダイダロスの迷宮、WA2の封印柱に似ているでアリマス。






「お前たちッ!!?」

さて、ダイダロスの迷宮から溢れた光は装者たちも包んで光の柱を建立する。
こ、この光景は見たことがある!
そう、GX第12話で――





「どうやって哲学の迷宮を……?」

「……フン」
「オレはただ唄っただけだ……」


「歌で、アリマスか……?」

感想泣かせのコロコロ変わる視点。
キャロルはダイダロスの迷宮を抜け出していた。
歌を唄った……それだけで抜け出せるのなら装者たちも抜け出せるやん……?
そう考えていた時期が俺にもありました。
だが、キャロルの歌は装者たちとは桁が違う。
何故ならば――



「ああ……」
「オレの歌は、ただの一人で70億の絶唱を凌駕する――」

「フォニックゲインだッ!!」

キャロルが唄うのは70億の絶唱を凌駕する世界を壊す歌!
そう、世界を壊す歌は健在……!
世界を壊せるならば怪物の迷宮を壊すことなど造作もないということか。
迷宮の中で「スフォルツァンドの残響」ではなく世界を壊す歌「殲琴・ダウルダブラ」を唄ったと思うと胸が熱い。

そして、キャロルの力は往時と遜色がないことがこれによって完全に証明された。
ただ強いだけでならまだしも、最大出力まで健在とは恐れ入った。
味方になっても一切弱体化されていないという稀有な元ラスボスである。
ベジータだってザーボンにボコボコにされたぞ……




そして、70億の絶唱を凌駕するフォニックゲインが意味することは一つ。
そのフォニックゲインによって奇跡を殺戮し、軌跡のジェネレイトエクスドライブ!
かつて自分の武器である世界を壊す歌を利用されたジェネレイトエクスドライブを、今度は意図的に発動させた……!
そこにはかつてエクスドライブを奇跡と切って捨てた奇跡の殺戮者はいない。
奇跡の殺戮者は装者たちもまた奇跡の殺戮者と認め、奇跡を殺戮してみせたのであった。
それはまさに装者とキャロルの戦いの生み出した軌跡だ。

GXではS2CA・ヘキサコンバージョンが必要だったわけだが、今回はそれなしでエクスドライブになれた。
GXの時は攻撃として用いたからフォニックゲインの再配置が必要だったが、今回は攻撃ではなくフォニックゲインをエネルギーとしてぶっ放したからアガートラームの性質で再配置しただけで行けたとか?
仔細は用語集を待つが、何にせよキャロルは装者たちに手痛い目に遭わされたからこその信頼が窺える。

そんなわけでまさか、最終回の恒例だったエクスドライブが第8話で解放だ! 加減しろ、莫迦!
いや、これはもう、完全に予想外……
ここに持ってくるとは誰が予想できたか……
想像を遙かに上回るペースでアリマス……





「キャロルに何が……」

「今のはさすがに消耗した」
「あとはお前の力で――……」


「キャロルッ!?」
「そうだ、今は未来さんを――」


70億の絶唱を上回るフォニックゲインをぶっ放したキャロルであったがさすがにノーリスクとは行かなかった。
ダウルダブラは解除され主人格がエルフナインに戻る。
過酷なシンフォギアの現場に耐えさえすればノーリスクでぶっ放せたGXの時とは違うのであった。
そして、さっさとすたこらさっさ。
君、判断早いなー。

GX第12話で70億の絶唱を凌駕するフォニックゲインと豪語した時には相当量の想い出を焼却していた。
今回もまた想い出を焼却したと見るべきか。
結果、疲弊して人格が深部へと再び潜り込んだのかも。
とはいえ、今のキャロルはその辺コピペで何とかできるみたいだし致命傷ではないか。
今後の出番にも期待したい。ゆっくり寝ていってね!

なお、想い出の焼却は世界を壊す歌には必要ない。
想い出の焼却はさらなる出力の向上に必要なのであって、世界を壊す歌を使うだけなら不必要。
事実、GXの最終決戦においても殲琴・ダウルダブラを唄い始めた段階では想い出を焼却していない。
キャロルの代名詞となっている想い出の焼却だけど世界を壊す歌を身に付けた後は依存する必要はなくなっている。





「行かせないゼ……」
「――ぐッ!?」


「ぶ……ッ!?」

「ぶふ……ッ!?」
「この不調……まさか――」


その時、ノーブルレッドたちのコンディションが急激に悪化する。
第4話でダイダロスエンドの後はパナケイア流体が澱んだが吐血するほどではなかった。
が、今回は盛大に吐血。
一体、何が起きたのか。
あと言いにくいけどみんなが吐血する瞬間、わりと真面目に興奮した。
何というか、血を頬を膨らませるっていいよね……




「――そうだ」
「悉く夷狄の蹂躙よりこの国を守護まもるのが防人たる風鳴の務めよ」


「訃堂ォオオォオオオォオオオオオッ!!!」

風鳴訃堂ォオオォオオオオオ!!! ついにやりやがったァアアァアアアア!!?
一度はコンディションが回復しているため、Rhソイル式の全血製剤に遅効性の毒でも仕込んでおいたのだろう。
スマートに、実にスマートにノーブルレッドを切り捨てた。
そして、容赦ゼロ。ライブの惨劇も自分がやらせたことなのに夷狄の蹂躙とかほざきやがる。まさに外道。
悪辣と外道の決定的な差を見せつけた。
あまりにもあっけなく命の綱を断ち切られた怪物は血涙を流して叫ぶしかなかった……





「チフォージュ・シャトーは動かせなかったデスけどッ!!」

問答無用に切り捨てられたノーブルレッドはひとまず置いて、装者たちはキャロルの機転で窮地は潜り抜けた。
あたしたちの戦いはここからデス! 「FINAL COMMANDER」と共に勃発!
いやいや待て待て待ちなさい。こういうのは第13話でやることでしょうが!?
というわけで切ちゃん、シェム・ハの触手の一部を斬る。
反撃を食らうのがXD切ちゃんの恒例だが今回は受けなかった。良かったな!





「カタチと掴んだこの輝きがあればッ!!」

調はヨーヨーをぶつける。
小さ!?
エクスドライブのデザインはGXと同じみたいだし、ザババルンバじゃいけなかったのですか?
だが、小さくとも破壊力は十分。
シェム・ハはその巨躯をぐらつかせる。






そこに防人の円の構えからの乱れ斬り!
さすがは生粋の防人だけあってシンフォギアの能力ではなく純粋たる技術を見せつけるのであった。
くっ……防人でもうちょっと笑おうと思ったら真面目に格好いいことしやがる……
こういうことされると弄りにくい……




そして、密かに厚い信頼をしあうクリスとマリアの二人は協力技の態勢に入る。
マリアなんてクリスが唯一名前で呼ぶ装者である。
何でマリアだけなんでしょうねぇ?
ともあれ、認め合う二人が力を合わせる!



胸も合わせる!
効果音付きでいい笑顔にさせてくれるゼ。
GX第13話で同じことをやりましたね。
あの時はサイズ差でバランスが悪くて破られてしまったがな!






イチイバルとアガートラームが力を合わせたバスターライフルを照射!
今回は胸のバランスが最適だからか、シェム・ハをボロボロにするくらいのダメージを与える。
やっぱ巨乳には巨乳。ハッキリわかんだね。
またもアガートラームの攻撃はカストディアン関係物に一定のダメージを与えている。
アガートラームの出自にはカストディアンが関わっているから……?




が、ここまで大ダメージを与えておきながら無力化されてしまう。
最強のシンフォギア、エクスドライブでも決定的なアドバンテージは得られていない。
神の力は伊達ではない。
カストディアンに纏わる存在はいずれも強大な存在として立ちはだかっている。






「それでもきっと訪れる一瞬をッ!!」

「俺たち銃後は疑っていないッ!」
「――だからッ!!」


今回の藤尭、ここまでの格好悪さを挽回するように格好いいことを言っていやがる……
たまに格好いいことを言ってよく格好悪いところを見せる人。
同時にミサイルが発射される。
S.O.N.G.においてわりと頻用されるミサイル。
今回の用途は――





「人類の切り札ッ!!」
「神殺しの拳だッ!!!」


響を戦場へと運ぶためのミサイル!
この響のミサイル輸送はGX第6話を彷彿とさせる。
今回はジェネレイトエクスドライブにおっぱいドッキングといい随所に各シリーズの決戦を彷彿とさせる演出が盛り込まれている。
エクスドライブを解放しているしまさに最終回に相応しい怒濤の展開である。
え? 最終回じゃない?
うっそだろぉー!





「このままだと親友が、未来が遠くに行っちゃうんですッ!」

「無茶だッ!!」
「負傷の癒えていない君を――」


「へいきですッ!」
「へっちゃらですッ!!」
「友達救えなくて――」

「わたしは何のためにシンフォギアやってるんですかッ!!!」

いつの間にか目覚めた響だがダメージを負っている。
当然、出撃を許すわけにはいかない。
ならばG第10話を彷彿とさせる師匠との問答!
手を繋げず零したものはいくつもあれど、それでも友達の手だけは手放したくない。
そう、友達を救えなくて何のためにシンフォギアをやっているのかと。
言っていること、全然わかりませんが良し!






「ガングニィイイイイルッ!!!」

「はぁあぁああああッ!!」

GX第13話を彷彿とさせるガングニールの叫びと共に立花響がシンフォギアするためにシェム・ハと対峙!
こういう時に全力で叫ぶマリアさん、格好いいっスね……
あまり接点のない二人だけど、この叫びだけでどれほどの想いが込められているかがわかる。
だが、戦場に遅れてきた響はエクスドライブではない。つまり、飛行能力がない。
落下しながらの軌道制御で神の依り代を狙うシェム・ハの猛攻をかわすもののやがてビームが眼前に迫り――





「立花の援護だッ!!」
「命を盾とし希望を防人さきもれッ!!!」


天羽々斬!!
最近はクッソいまいちな防人だが、今この瞬間はしっかりと防人っている。
それでもその台詞は訃堂がちょっと入ってる気がするが、何にせよこの激に装者たちは決意を新たにし、援護に向かうのだった。





シェム・ハの猛攻が響へと迫る。
時間の経過と共に神の力が完成に近付いていたからか、緒戦のように捌くことはできず守りに専念せざるを得ない。
「CONDITION GREEN」が「CONDITION RED」になって変身バンクを見た時から待ち望んでいた瞬間……
って、「NORMAL OPERATION」ジャナイ!?
なお、「CONDITION GREEN」は言うまでもなく(言うまでもあるか?)WAシリーズのネタですね。
シンフォギアでも無印の頃にやってました。

ともあれ、決戦で機体が破損するのは男の子が大好きなシチュエーションである。
やはり、最終決戦ではメインカメラが壊れたりしないと。
こういうメカの破損をやってくれると盛り上がる盛り上がる。



あ、これは最終決戦をノーダメージで勝利して困らせた例です。




響の危機に翼が防人る!
防ぐものの即吹っ飛ばされる。
エクスドライブが力負けするほどの相手がシェム・ハなのであった。
ここで響は吹き飛ばされた翼の方を見るがすぐに進むべき道を見据える。
防人の死(死んでない)に心を奪われるわけにはいかない。
皆が全力で戦っている。
ならば立花響がシンフォギアするためには迷わずに突き進むのみなのだ。






防人の次はザババコンビが防人る。
響に割り込んでビームを誘導、爆発する。
あ、食らうんだ……
神の力を前にはエクスドライブを以てして時間稼ぎに留まっているのであった。
しかし、何故、この二人をビームは付け狙うのか……
フィーネの器だったから? 切ちゃん、まさかしてフィーネ?






さらに襲いかかる触手から防人るのはマリアだ。
GNソードビットで両断した後、大剣で切り裂く。
翼やザババンとは違って手傷を負わせている。
この響の防衛において他の装者は防戦一方なのに対しマリアは唯一の反撃勢である。
神殺しとはまた違ったカストディアン一族特攻がある……?




隙だらけェェエエエエエエッ!!
せっかく反撃したのに格好いいポーズを決めている隙に反撃を食らうのだった。
あ、あの、マリアさん……
アンタ、格好いいことをやった直後に不覚を取るムーブを極めようとしているんですか……?






マリアさんが吹っ飛ばされた直後に響の元に粒子が集い爆発する。
マリアさんが第4話で使ったDIVINE†CALIBERに似ている。
アガートラームはエンキの左腕っぽい……エンキはカストディアン一族説……
もしかして、アガートラームの必殺技ってカストディアンの影響が色濃くある……?
ついでに必殺技カットイン、前回も今回もなし。けっこう珍しい。






ここで助けに入るのがクリス!
クリスもまた未来を友と持つ人間である。
ならば、友を助けるために奮起する響の最後の一振りとして支えるのはクリス以外にいるまい。
クリス先輩格好いいデス!





「――行けよ、バカッ!!」

それでも回避しきれず被弾する。
如何に響を乗せているとはいえクリスのミーティア(仮)が被弾するのは初めてだ。
シェム・ハはかつてのラスボスを凌駕する手合いと言えるかもしれない。
まぁ、ラスボスですしね。こんなてんこ盛りの演出は最終回以外ありえないですしね。
ともあれ、響は飛び出す。装者たち全員の決意を踏み台に飛ぶ!





だが、ここでシェム・ハは極太ビームで響を包み込む。
真っ白に燃え尽きたよ……
依り代を求めるどころか殺す気だ。
なかなか陵辱できないから苛立ってSATSUGAIに走ったトカ。





「使用が禁止されているアマルガムをッ!?」

「この際だッ!!」
「謹慎程度で済ませてやれッ!!!」


花咲く勇気! アマルガムで凌ぐ!
響は軌跡のエクスドライブを纏っていない。
だが、だからこそ、アマルガムを使うことができる!
(エクスドライブアマルガムはありそうだけど。エクスドライブイグナイトがあるわけだし……)
絶対の盾のコクーンで絶対窮地を切り抜けるのだった。
しかし、藤尭、言いたいことはわかるがここで突っ込むか。
今回の君はけっこう褒めてやったのに……



「勝機を零すなッ!!!」

パチフォギアでも有名な無印第13話の勝機を零すな再び!
赤字の勝機を零すなは熱い。
白字の勝機を零すなは寒い。
今回の勝機を零すなはどちらか。
熱い方だ! 防人が吠えたからだ!






花咲く勇気を握り締めて迫り来る響に対し、シェム・ハは超極太ビームを撃ち込む。
1カメ! 2カメ! 3カメ!
もうマジの殺意しか感じないっス。
やっぱ怖いスね神の力は。








「ああぁああぁああぁああああああッッ!!」
「はあぁあぁああぁあああああぁあああッッ!!!」


その圧倒的攻撃に対しては絶対の矛のイマージュで貫く!!
圧倒的な攻撃力と引き換えに防御力に劣るのがイマージュ形態の弱点である。
だが、響は第4話でもそうだったが攻撃に攻撃を合わせることでその弱点を強引に上書きしている。


これぞまさに後先を考えずに瞬間的・爆発的にパワーを絞り尽くす立花響のシンフォギア。



「「最速でッ!!!」」



「最短でッ!!!」



「真っ直ぐにッ!!!」





「一直線にィイイィイイイイイッ!!!」

そして、G第13話のVitalizationを彷彿とさせる一撃で花を咲かせる!
今までのシリーズの激戦の演出を総動員させた最終作の最終回に相応しい特濃演出だった。
この一撃でついにシェム・ハを打倒、未来の元にその手を伸ばすのだった。
一度は離れた未来と手を繋ぐのは無印第8話を想起させる。
良かった……! 未来さんを殺さずに済むんだ! これで安心してエピローグへ行ける!




「違う……」
「依り代となった未来さんに力を宿しているんじゃない……」
「大きな力が未来さんを取り込むことで――……ッ!?」


そんな未来さん、GN粒子になっていました☆
……え? あれ?
最終回なのにナンデ? 劇場版に続くの?
あ、第8話だった。
「切り札、それさえも前哨」……
……そう、この切り札を使い果たした最終回クラスの激戦も――前哨なのだ……





「未来ゥウウウゥウウウゥウウウッ!!」

未来を求め響はシェム・ハの内部へと踏み込む。
最短で、最速で、真っ直ぐに、一直線に。
神を殺す力を握り締めて、友達を助けるためにブン殴った。





「何で……そこに――……」

そこで待っていたのはまさかの未来だった。
響は、絶句する。
シェム・ハの腕輪は……既に装備している。
装備してなお黒服とは違って力が暴走することはない。
それはつまり神の力を受け入れているということであり――



ああああああぁあぁああああぁあああぁああああ!?
この目はあかんヤツ。
レイプ目の数倍ヤバいヤツ……!!!





胸に異形のコンバーターが展開し、脱ぐ!
脱ぐんかい!?
いや、フィーネにアダムと先史文明期の存在は脱ぎたがり屋だった。
つまり、今の未来さんは先史文明期の……!







そして、未来はギア……?を纏い始める。
だが、聖詠がない。コンバーターの形状もまったく異なる。
つまりはシンフォギアとは似て非なるギアである。
もしか、フィーネはこのギアを原型にシンフォギアを……?
オリジナルギアを知っているからその劣化コピーのシンフォギアを玩具呼ばわりしていた……?






あかん、圧倒的なラスボス臭。
神々しささえ感じさせる無感情さ……
何かもう人間止めてます感がぷんぷん……



このアウフヴァッヘン波形は神獣鏡、だとォ……!?
シェム・ハの腕輪ではない。
いや、シェム・ハの腕輪を身に付けているが、たしかに神獣鏡……!
神獣鏡はたしかにシェム・ハの腕輪の周囲に配置されていた。
まさかして、それをギアに……!

神獣鏡は聖遺物殺しの圧倒的な特性を持つ一方でその格は低く最弱のギアでもある。
故に最弱にして最凶。
だが、その格を神の力で補うことができれば……?
この瞬間、神獣鏡は最強にして最凶のギアとして生まれ変わったのだった。
風鳴訃堂、恐るべし……神殺しに対する対抗策として聖遺物殺しの神獣鏡はこれ以上ない……
チフォージュ・シャトーの無力化と同時にこの策を用意していたのか……?



ついでにこちらがシンフォギアXDの神獣鏡のアウフヴァッヘン波形。
(実は本編では神獣鏡のアウフヴァッヘン波形は描かれていない)
完全に一致……



「未来ッ!?」

あまりの衝撃に響は握った拳を、アマルガムのハンドパーツを解いてしまう。
い、いや、落ち着け。
ほら、何かとんでもないことになっているけど、中身はいつものプロデューサーが大好きな未来さんの可能性も――



「――遺憾である」
「我が名は『シェム・ハ』」
「ヒトが仰ぎ見るカミが――我と覚えよ」


カミと呼ばれた存在、アヌンナキ――シェム・ハ、降臨。
いつかの虹、花の想い出は――そこにはもはやなかった。
未来という存在はシェム・ハというアヌンナキに食われてしまい、最愛の友達は最凶の敵として立ちはだかる。
繋ぐこの手にはキミを殺す力がある。
未来と手を繋いだ無印第8話に対して、手を繋げなくなったXV第8話という残酷な対比……

でも、殺す以前に殺されそうなんですけど……
ただでさえ圧倒的な神の力に圧倒的な神獣鏡の特性とか反則なんですけど……
マジ勝ち目を見出せないんですけど……
しかも、未加工の神獣鏡の欠片をギアとして固着させたからおそらく聖遺物の扱いは自由自在。
神なのだから(おそらく)自身が作りし聖遺物を自在に扱えるのは道理だけど……
そうなると聖遺物の複合体であるチフォージュ・シャトーを居城として使いそうでヤバい。
……あとシェム・ハさん、神州日本を守護ってくれそうにないんですけど、お爺ちゃんはその辺何か考えあるんですか?



EPISODE8 XV
シンフォギア最終局面が――始まろうとしている。








そして、エンディングに未来さんの想い出とかスタッフはサドかよぉ!?
傷ごと抉りやがって……!!!





ね? 未来さんとの想い出が懐かしいでしょう?って感じに見せつけてくる。
何か亡骸を見せられているような気分なんですけど!
えげつないにもほどがあるんですけど!








何かこれもう楽しかったあの日は二度と戻らないって感じですよね!
Lasting Songがもう完全にレクイエムだよ!
君の手を離さない!
離す離さない以前に掴めそうにさえないんですけどぉ!





トドメは最高に可愛い未来さんの笑顔だよ! もうこれ、絶対に遺影だよ!
こうなることはわかっていたけど、実際にそうなると破壊力が想像以上っスね……
ひっで。金子のおっさん、ひっで。
毎度のことながら過酷に少女たちを晒してきたけど、ここまでの過酷を用意するとは……

ここからがXVの正念場。
次回シンフォギアXV、へいきへっちゃらより×××××× HEAD CHA LA!
おい、俺は番組終了後のCMで騙されねえからな!
次回へ続く。